持続的な企業成長には、将来を担う若手人材の育成が不可欠な投資となる。新卒入社後のオンボーディングにて「早期戦力化」と「定着」を両立させるには、どのような育成アプローチが有効なのかが問われているが、HR総研による最新アンケート調査レポート(2025年11月19日公開)においても、「戦略的な育成計画」の重要性が浮かび上がった。
本記事は、調査レポートより「育成計画で踏まえている育成期間」および「離職率から見た効果的な育成期間」、「具体的な育成施策の実施状況」を抜粋して紹介する。なお、詳細なデータとHR総研の研究員による考察は、HRプロ本編の調査レポートで公開されている。
調査レポートの全文を閲覧したい方は「本編記事」にてご覧いただきたい
【HR総研】「若手社員の育成」に関するアンケート 結果報告
若手育成は未来への投資:若手離職率を左右する“育成期間”の真実とは【HR総研調査・ダイジェスト版】

育成期間「2年未満」が過半数、中小企業ほど短期集中型の傾向

育成計画を有する企業群で育成期間を見ると、大企業は「2年以上3年未満」が4割で最多、「3年以上」にも2割が設定。「中長期」の育成視点をもつ。一方中小企業では「1年未満」が最多で、「2年未満」は全体の55%と過半数にのぼる。短期間での戦力化と人員循環が優先されやすいが、これが離職リスク要因にもなっている。

抜粋【図表:1-2 若手社員の育成期間(企業規模別)】

若手育成は未来への投資:若手離職率を左右する“育成期間”の真実とは【HR総研調査・ダイジェスト版】

離職率にも表れる育成期間の影

新入社員の3年以内離職率では、「1~5%」が最多、「6~10%」と合わせ5割。「30%以上」となると、育成計画期間が「1年未満」が50%に達する。短期型育成の企業ほど離職率が高い傾向が顕著であり、長期的な成長支援の不足が若手流出につながっている実態が判明した。

抜粋【図表2‐1新入社員の3年以内離職率】

若手育成は未来への投資:若手離職率を左右する“育成期間”の真実とは【HR総研調査・ダイジェスト版】

抜粋【図表2‐2新入社員の3年以内離職率別 育成計画の期間】

若手育成は未来への投資:若手離職率を左右する“育成期間”の真実とは【HR総研調査・ダイジェスト版】
ここまでを見ると、若手の定着と持続的戦力化には「中長期的な育成計画」が不可欠である。短期戦力化に偏ることで成長実感やキャリア展望が育まれず、若手の離職を招く。「時間をかけて育てる」仕組みが、企業競争力の重要な基盤となる。

OJT・OFF-JTが依然としてメイン。「キャリア支援」と「成長機会の創出」は課題

OJT、OFF-JT、自己学習支援が主流の一方で、キャリア支援や挑戦機会の提供には課題がみられる。育成施策では「OJT体制整備」(66%)、「OFF-JT機会提供」(63%)、「自己学習支援」(61%)が6割超にのぼるが、「挑戦的業務機会」(37%)や「キャリアパス提示」(43%)などは半数未満となっている(図表3)。多くの企業が基礎的な育成施策には取り組むものの、個別的なキャリア支援や成長機会の創出などは課題として残っている。

抜粋【図表3 若手社員育成の具体的な取り組み状況】

若手育成は未来への投資:若手離職率を左右する“育成期間”の真実とは【HR総研調査・ダイジェスト版】

長期育成プログラムの整備が定着率のカギか

では、実際に人材育成が高い企業は、どのような方針で成果向上につなげているのだろうか? レポートの本編では育成成果を評価する効果測定やKPI設定、成果に繋がりやすい施策など人材戦略を考える上で、優先順位の重み付けとなるデータを解説しており、続けてお読みいただきたい。
本ニュースの詳細グラフ・会員向け全文はHRプロ本編で確認できる。調査レポートの本編はこちら▼
HR総研:若手社員の育成に関するアンケート 結果報告 ~育成計画策定は7割近くの一方、その約4割がKPIを未設定。育成成果への影響とは~


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