HR総研:2026年&2027年新卒採用動向調査(12月) 結果レポート27卒採用で個別企業説明会の開催が顕著に前倒し、現時点の内定充足率は?
2025年度も終盤となるこの時期、2026卒採用の総まとめとして長期間に及ぶ内定者フォローを継続しながら入社式に向けた準備を行い、2027卒採用ではインターンシップや企業説明会、面接選考など、本格的な採用活動を実施している企業も少なくないのではないだろうか。
そこでHR総研では、2025年12月時点における2026年と2027年新卒採用の実態についての動向調査を行った。その結果を以下に報告する。
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【調査概要】
アンケート名称:【HR総研】2026年&2027年新卒採用動向調査(12月)
調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)
調査期間:2025年11月26日~12月5日
調査方法:WEBアンケート
調査対象:2026年卒採用活動を実施された企業の人事責任者、新卒採用担当者
有効回答:171件
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1)出典の明記:「ProFuture株式会社/HR総研」
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Eメール:souken@hrpro.co.jp
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著者:
HR総研
HR総研は働き方・採用・人材育成・マネジメントなどの領域で広く調査を実施し、 その結果を広く社会に共有する調査機関です。
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まず、調査を実施した2025年12月時点での2026年卒採用(26卒採用、以下同じ)の内定者充足率について確認する。企業規模別に見ると、従業員数1,001名以上の大企業では「90~100%未満」の割合が45%と半数近くで最も多く、次いで「100%以上」が21%となっている。これらを合わせた「90%以上」(以下同じ)は67%と7割近くに上っている。「90%以上」の割合について、301~1,000名の中堅企業では41%、300名以下の中小企業では36%で、4割程度となっている。大企業では大多数の企業が採用計画に近いかそれ以上の内定者を確保できている一方、特に中小企業については、苦戦する企業が少なくないことがうかがえる。入社時期が迫る年末時点で、中小企業においては、半数未満の合計(「30~50%未満」~「中断した」の合計)が30%を占めており、内定者が大幅に不足している傾向となっている(図表1-1)。【図表1-1】企業規模別 26卒採用の内定者充足率(2025年12月時点)このように、内定者が既に充足している企業とそうでない企業に大きく分かれる中、内定者数が不足している企業のその要因について確認してみる。大企業と中小企業では「自社の知名度・ブランドが弱かった」が最多で、それぞれ40%、52%となっている。特に中小企業の割合が高く半数以上が自社の認知度の低さが要因と考えており、次いで「学生との接触機会」が45%と半数近くに上っている。自社の認知度やブランド力が低い状況で、さらにインターンシップの開催が少ない、または参加者を確保できないなどで学生と接触することもできなければ、母集団形成から苦戦することが容易に推測できる。中堅企業では「採用計画人数が現実的でなかった」が最多で32%となっている。中堅企業では企業拡大を目指し従業員数も増加を図る必要がある一方、学生のターゲット層が大企業と重なることも多く、難しい舵取りが求められているのだろう(図表1-2)。【図表1-2】企業規模別 26卒採用計画数に内定者数が満たない要因さらに、現時点での内定者のうち自社が設定しているターゲット層に当てはまる人の割合については、大企業では「90~100%未満」が最多で36%と4割近く、次いで「80~90%未満」が21%などとなっている。「80%以上」(「80~90%未満」~「100%」の合計、以下同じ)の割合は70%となっており、大企業では、概ね自社のターゲット層に合う学生を内定できていることがうかがえる。一方、中堅・中小企業の傾向を見ると、「80%以上」の割合はそれぞれ53%、51%と半数程度にとどまっており、中堅企業では、「70%未満」(「50~70%未満」~「0~30%未満」の合計)が33%と3割以上に上っている。高い目標値である採用計画数を満たすべく内定者を確保するため、必ずしもターゲット層に合致しない学生であっても内定を出さざるを得ない状況の企業も少なくないのだろう(図表1-3)。【図表1-3】企業規模別 内定者のうち自社ターゲット層の占める割合(2025年12月時点)次に、26卒採用の内定者が入社した後に配属される部署について、本人に伝えるタイミングの傾向を確認してみる。大企業では「年明けから入社式までの間」と「新入社員研修終了時」がともに最多で21%で、「入社式まで」(「選考途上(内々定前)」~「年明けから入社式までの間」の合計、以下同じ)に伝える企業は60%となっている。中堅企業では「選考途上(内々定前)」と「新入社員研修終了時」が最多で20%、「入社式まで」は50%となっている。中小企業では「選考途上(内々定前)」が最多で29%と3割近く、「入社式まで」は58%と6割近くに上っている(図表2-1)。いずれの企業規模でも「入社式まで」に配属先を伝える企業が過半数で、多数派となっていることがうかがえる。【図表2-1】企業規模別 入社後の配属先を伝える時期近年の新入社員は大学等でキャリア教育を受けてきており、入社後のキャリア形成に関心を持っている人も少なくない。このような中、入社後の企業によるキャリア支援に関する取り組みの状況を確認すると、大企業では「ある程度実施している」が最多で48%と半数近く、次いで「積極的に実施している」が27%と3割近くとなっている。これらを合計した「実施している」(以下同じ)の割合は76%と8割近くに上り、大多数の大企業では社員のキャリア支援を何らかの形で実施していることが分かる。一方、中堅・中小企業では「実施している」の割合がそれぞれ42%、44%と4割程度にとどまり、実施する企業は大企業より顕著に少ないことがうかがえる(図表2-2)。【図表2-2】企業規模別 入社後のキャリア支援に関する取り組みの実施状況26卒採用の内定辞退率について、2025年12月時点の状況を見てみる。大企業では「10%未満」が最多で39%、次いで「30~50%未満」が27%と3割程度となっている。「30%未満」(「0%」~「10~30%未満」の合計、以下同じ)は67%と7割近くに上っており、低い内定辞退率に抑えられている企業が多数派であることがうかがえる。一方、中堅・中小企業の状況を見ると、「30%未満」の割合はそれぞれ45%、58%で、特に中堅企業では半数未満にとどまっている(図表3-1)。中堅企業は、前述のとおり内定者充足率も比較的低い状況にあり、その要因の一つとして内定辞退率の高さがあるのだろう。採用ターゲット層が大企業とも重なることで、優秀な応募者に内定を出しても大企業に流れて内定辞退されてしまうリスクが想定される。新卒採用において、中堅企業にとって不利な状況が続いているようだ。【図表3-1】企業規模別 26卒採用の内定辞退率(2025年12月時点)それでは、企業規模による不利な状況を少しでも回避するため、入社後の配属先を早く伝えることは、内定辞退を防止する効果があるのだろうか。大企業を除く中堅・中小企業における配属先の伝達時期と内定辞退率の関係を見てみると、特に低い内定辞退率である「0~10%未満」の割合は、伝達時期が「選考途上(内々定前)」の企業では80%にも上り、「内々定から内定式(10/1)まで」と「内定式後、年内」では40%、さらに「年明けから入社式までの間」と「入社式当日」では33%で、選考から入社式までの間では、より早期に伝達する方が内定辞退率の低い企業が多い傾向となっている(図表3-2)。この結果から、中堅・中小企業では、選考段階から配属予定先を伝えることが内定辞退防止に効果的に機能し得ることが読み取れる。選考段階で配属先が分かっていれば、内定を受ける段階で入社後の仕事内容をイメージでき、一定の安心感を覚えて内定承諾しやすくなるのだろう。【図表3-2】中堅・中小企業のみ 配属先の伝達時期別 内定辞退率(2025年12月時点)さらに、内定者充足率について社員のキャリア支援状況による違いを確認してみる。社員のキャリア支援レベルの5段階別に内定充足率の分布を見ると、内定者充足率「100%以上」という十分に採用計画数を満たしている企業の割合は、「積極的に実施している」では42%、「ある程度実施している」では25%となる、キャリア支援レベルが低くなるほど内定者充足率「100%以上」の割合が顕著に低下している。「あまり実施していない」では11%と1割にとどまり、「まったく実施していない」では0%となっている。「90%以上」(「100%以上」と「90~100%未満」の合計)で比較しても同様の傾向で、「積極的に実施している」とする企業群では68%と7割近くに上る一方、「あまり実施していない」、「まったく実施していない」とする企業群ではそれぞれ37%、33%と3~4割近くにとどまっている(図表3-3)。社員のキャリア支援に積極的に取り組んでいる企業では、自ずとそれを採用時でもアピールすることができる。それにより、採用応募者や内定者は入社後のキャリア形成イメージを明確に持ちやすくなるとともに、社員を大事にする会社として認識し、入社への安心感にも繋がりやすくなるのだろう。【図表3-3】社員のキャリア支援状況別 内定者充足率(2025年12月時点)ここからは、2027年新卒採用(27卒採用、以下同じ)の状況を見ていく。まず、27卒採用計画数について、26卒採用計画数との比較(前年比較)を見てみると、いずれの企業規模でも「前年並み」が最多で、大企業では68%と7割近くにも上っている。一方、「増やす」の割合はいずれの企業規模でも1割程度で、なかでも大企業はわずか9%であり、中堅・中小企業を下回る結果となっている。この背景には、即戦力を重視したキャリア採用へのシフトや、将来的な景気変動への備えなどが考えられる。また、今後加速するAI・自動化による省人化の進展も、採用抑制に影響を与える重要な要素となるだろう。他方、「減らす」の割合はいずれも1割未満となっており、中小企業では「採用なし」が31%と3割を占めている(図表4-1)。【図表4-1】企業規模別 27卒採用計画数に関する前年比較26卒採用の状況を踏まえると、内定辞退が一定数あることを前提として、採用計画数を満たすためには内定出し人数を多めにする必要があると考えられる。では、27卒採用計画数に対してどの程度の割合で内定出し人数を設定しているのだろうか。企業規模別に27卒採用計画数に対する内定出し設定人数の割合を見てみると、大企業と中堅企業では「1.2倍程度」が最多で、それぞれ41%、39%と4割程度となっている。「1.0倍(採用計画数と同じ)」は大企業では26%と4分の1程度あるが、中堅企業では僅か9%にとどまっている。一方、中小企業では「1.0倍(採用計画数と同じ)」が最多で42%と4割以上に上っている。中堅企業では特に多めに内定出しをする企業が多いことが特徴的で、「1.5倍程度以上」(「1.5倍程度」~「2.5倍以上」の合計)が52%と過半数に上っている(図表4-2)。このように、特に中堅企業で多めに内定出しをしていることの背景として、前述したとおり、内定辞退率が高く内定承諾者を確保するのに苦戦していることがあるのだろう。【図表4-2】企業規模別 27卒採用計画数に対する内定出し設定人数の割合(予定)次に、2025年12月時点での27卒学生向けインターンシップの実施状況を確認する。大企業では「前年同様に実施」が大多数で82%と8割を超え、「前年は実施していないが、今年は実施」と合わせると「実施する」(以下同じ)の割合は85%と9割に迫る勢いとなっている。一方、中堅・中小企業では「実施する」がそれぞれ61%、47%で、企業規模が小さいほど実施率は低くなっている。特に中小企業では「前年同様に実施していない」が23%と大企業や中堅企業より顕著に多く、「未定・検討中」は31%で、これらを合計すると「実施していない・検討中」が54%と過半数に上っている(図表5-1)。中小企業などの学生から認知されづらい企業では、インターンシップ実施のメリットを活かしづらい現状を考慮すると、必ずしもインターンシップ実施が効果的ともいえない実態もあるのだろう。とはいえ、インターンシップは多くの学生にとって就活の一環として捉えられており、ここで企業や業種との相性を確かめる場とも認識して重視されている。自社のターゲット層の学生と出会うために、インターンシップ実施企業は、どのようなチャネルで参加の募集をしているのだろうか。【図表5-1】企業規模別 27卒学生向けインターンシップの実施状況ターゲット層学生からの応募数が多いインターンシップの募集方法を企業規模別に見ると、大企業では「大学キャリアセンター(大学によるマッチングあり)」が最多で38%、次いで「自社HP」が28%、「就職ナビ」が21%などとなっている。多くの企業ではターゲット層の学生の主な基準が大学区分になっており、大企業では大学キャリアセンターや学部教授との信頼関係を構築できている企業も少なくない。そのため、ターゲット層の大学キャリアセンター経由で募集することで、効率よくターゲット層の学生から応募を受けられるのだろう。また、認知度の高い大企業では、「自社HP」で魅力的に情報発信することで、関心の高い学生がアクセスし応募を受けやすい現状がうかがえる。一方、認知度の低い中堅・中小企業では自社HPへの直接アクセスを待つより、「就職ナビ」を活用してターゲット層学生からの応募を集める企業が最も多く、それぞれ44%、31%となっている。また、大企業では最も多い「大学キャリアセンター(大学によるマッチングあり)」については、中堅・中小企業では僅か1割程度にとどまり、キャリアセンターとの効果的な連携に課題があるようだ(図表5-2)。【図表5-2】企業規模別 ターゲット層学生からの応募数が多いインターンシップの募集方法自社の個別企業セミナー・説明会を開催した(開催する予定の)月については、大企業では「2025年6月以前」が圧倒的に多く56%と6割に上る。また、「7月」~「10月」はいずれの企業規模でも2~4割近くを維持しつつ、一定の実施率となっている。現状では、政府により設定されたルールにより「広報解禁日は大学3年次の3月」となっているが、この結果を見るとそのルールは形骸化し、かなり早期から採用活動が始まっていることがうかがえる。また、中堅企業では「12月」がピークで48%と半数近く、中小企業では大企業と同様に「2025年6月以前」が最多で32%となっている(図表6-1)。【図表6-1】企業規模別 自社の個別企業セミナー・説明会を開催した(開催する予定の)月特に大企業において、かなり早期から個別企業セミナー・説明会が開催される傾向であることを踏まえ、大企業の経年変化を確認してみる。25卒採用から3年間の経年変化を見てみると、「入社前々年6月以前」の割合は25卒採用では19%と2割程度で、26卒では29%と3割程度だったものが、27卒では56%まで急増している傾向となっている。また、「9月」までは27卒採用の開催率の方が高い一方、「10月」以降になると25卒採用や26卒採用の方が高い開催率となり逆転し、27卒採用ではその後「(入社前年)3月」まで2割程度で推移し減少傾向をたどっている(図表6-2)。この結果からも、直近数年間においても新卒採用のスケジュールは、明確に早期化が進行していることが分かる。【図表6-2】大企業のみ 自社の個別企業セミナー・説明会の開催月 経年変化さらに、内定出しを開始している企業について、2025年12月時点という超早期における内定者充足率の傾向を見てみる。大企業では「50~70%未満」が最多で29%と3割程度、次いで「90~100%未満」と「0~30%未満」がともに24%などとなっており、「50%以上」(「50~70%未満」~「100%以上」の合計、以下同じ)は65%と7割近くにも上っている。一方、中堅・中小企業では「50%以上」の割合はそれぞれ35%、17%で、「0~30%未満」が半数以上となっており、大企業と大きく開きがあることがうかがえる(図表6-3)。【図表6-3】企業規模別 27卒採用の内定者充足率の状況(2025年12月時点)最後に、採用活動とAIの関わり方について現状を見てみる。まず、大企業における採用活動へのAI導入状況の経年変化を見てみると、25卒採用では「検討中」と「その他」の合計が圧倒的に多く72%であったものが、26卒採用では57%、27卒採用では56%と徐々に減少し、逆に「書類選考(エントリーシート)と面接選考の両方に活用する」の割合は25卒採用の19%から27卒では24%と微増してきている。また、少なくともAIを導入している企業が27卒採用では44%と4割以上に上っており、今後も増加し続けることが推測される(図表7-1)。【図表7-1】大企業のみ 採用活動へのAI導入状況 経年変化学生による生成AIを活用したエントリーシートへの対策状況の経年変化については、「様子を見ている」が25卒採用から過半数である状態が続いているものの、「対策する予定はない」は着実に減少し、27卒採用では僅か9%になっている。一方、「対策をしている」と「今後、対策する予定」を合計した「対策に前向きな意向」の割合は、25卒採用での20%から27卒採用では大きく増加し36%と4割近くにの上っている(図表7-2)。これまでは、エントリーシートが第一段階での絞り込みツールとして機能していたものの、これまでどおりのやり方では、学生を正しく見極めるものとして機能しづらくなっていることが認識されつつあるようだ。【図表7-2】大企業のみ 生成AIを活用したエントリーシートへの対策状況 経年変化
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