パーソルホールディングス株式会社は2023年1月13日、「人的資本経営におけるダイバーシティ&インクルージョンに関する企業の実態調査」に関する結果を発表した。調査は2022年9月15日~16日に実施され、人事・採用業務に携わる経営者・役員および会社員計1,000名の回答を得た。調査結果では、回答者の所属先の従業員数に応じて、30~499名の企業を「中小企業」、500~4,999名の企業を「大手・中堅企業」、5,000名以上を「超大手企業」として分析結果を紹介している。これにより、D&Iに関する取り組みの傾向が明らかとなった。
「女性活躍推進」や「外国人採用」によるD&Iに5割が取り組む。一方、従業員の“高年齢化”は全ての企業規模で直面する課題に

D&I推進における課題は「管理職の年齢割合」が最多

多様な人材を受け入れ、個々の能力発揮を考える「ダイバーシティ&インクルージョン」(以下、D&I)について、実際に企業ではどのような取り組みを実施しているのだろうか。はじめにパーソルホールディングスは、「D&Iの推進にあたり、社内で指標化している項目」について尋ねた。その結果、全体の3割以上が回答した項目は、「管理職の年齢割合」(32.8%)を筆頭に、「全社の年齢割合」(32%)、「管理職の性別割合」(31.6%)、「全社の年齢割合」(31.3%)となった。中でも、“組織の管理職”に関する指標化が先行しているようだ。
D&Iの指標化項目

全体の約6割が「女性活躍推進に取り組めている」と回答

次に同社は、「女性活躍推進への取り組み状況」を尋ねた。その結果、全体では「十分に取り組めている」が11.6%、「ある程度取り組めている」が46.4%となり、合計58%と半数以上が現時点で取り組んでいることがわかった。

企業規模別にこの結果を見ると、同合計は「超大手企業」では67.9%、「大手・中堅企業」では57.1%、「中小企業」では49.1%だった。企業規模が大きくなるほど、取り組みが進んでいた。
女性活躍推進の取り組み状況

「外国人採用」への取り組みは企業規模によって開き

次に、同社は「外国人採用への取り組み状況」について尋ねた。すると、全体では「十分に取り組めている」が9.6%、「ある程度取り組めている」が40.6%となり、半数の企業が外国人採用に取り組んでいるとわかった。

企業規模別に見ると、同合計が「超大手企業」では64.9%、「大手・中堅企業」では46.2%、「中小企業」では39.5%と、企業規模によって取り組み状況に差があることがうかがえる。
外国人採用への取り組み状況

従業員の年齢構成は“高年齢化”が進む

最後に同社は、「現在の従業員の年齢構成はどのようになっているか」を質問した。最も多くの企業が回答した選択肢は、「高年齢層が多い」で32.5%となり、次点は「若手層が少ない」で31.4%となった。この結果を見ると、「従業員の平均年齢が高年齢化している企業」が多いことが推測できる。
従業員の年齢構成
女性活躍推進や外国人採用の取り組み実態においては、企業規模によって差が見られ、企業規模が大きくなるほど進展していることが調査結果から見て取れた。多様性を受容する組織風土であることは、採用や人材定着の面でも効果を発揮するだろう。近年は性別や国籍に限らず、年齢や考え方、学歴などさまざまな人材が自身の活躍できる場を探している。D&Iを推進していきたい企業では、従業員エンゲージメントの状況から自社で改善が求められている項目を具体的に抽出することが必要になるだろう。

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