株式会社丸井グループは2025年8月29日、男性社員の育児休業取得率が7年連続で100%となったことを発表した。さらに、1ヵ月以上の育休を取得した社員の割合は、前年の52%から90%へと大幅に増加したという。これについて同社は、意思決定層(役員・管理職)における女性の割合を高めるための独自指標「女性イキイキ指数」のKPIの一つとして掲げていた取り組みの成果であるとしている。

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丸井グループが「男性育休取得率7年連続100%」を達成。1ヵ月以上の取得率も大幅増加、制度と文化醸成の両面で推進

男性の育休1ヵ月以上取得を推進する取り組み

男性育休取得率、1ヵ月以上取得率の過年度推移

男性育休取得率、1ヵ月以上取得率の過年度推移
丸井グループは「画一的な組織からはイノベーションは生まれない」との理念のもと、2013年より「男女・年代・個人」という3つの多様性を軸に組織改革を推進してきた。特に男女の多様性においては、社員の約45%を女性が占める一方で、意思決定層に占める割合は8%にとどまるという課題を認識。そこで女性活躍を後押しするために「女性イキイキ指数」を策定し、そのKPIのひとつに「男性育休取得率」を設定している。

こうした文化醸成の一環として、パートナーの出産を報告した社員に対し、上司が必ず育休を勧める仕組みを導入。2018年度には男性の育休取得率100%を実現した。しかし当初は1ヵ月以上の長期取得は少数にとどまっていたことから、同社は2021年度より「1ヵ月以上の育休取得率」を新たなKPIとして設定した。

推進にあたって実施した社内アンケートでは、「職場に迷惑をかけるのでは」という懸念が取得の妨げとなっていることが判明したという。そこで、2022年度に管理職を対象とした研修を実施し、翌年度には全社員に拡大するなど、意識改革の取り組みを実施。また、出産予定と育休希望を定期的に申告する仕組みを導入し、上司との面談を通じて取得を後押ししている。

さらに、社内ポータルを活用して「男性が長期育休を取得するメリット」や「長期育休経験者のインタビュー」を発信。こうした継続的な取り組みにより、2024年度には男性社員の1ヵ月以上の育休取得率が90%に達したとのことだ。


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「女性イキイキ指数」について

「女性イキイキ指数」は、丸井グループが2013年度に導入した独自の指標で、女性の活躍推進を図る重点施策として位置づけられている。社員意識や組織風土の変革を目標に掲げ、取り組み状況を定点的にモニタリングしてきたという。

2021年度からは「男女の性別役割分担意識」を最大の課題と捉え、指標の内容を刷新。男性の「産休取得率」や「育休1ヵ月以上取得率」などを盛り込み、2025年度までの目標値を設定した。これにより、女性活躍の進捗を可視化するとともに、男性の育児参画を促進することで、組織全体の多様性と活力を高めることを目指している。

女性イキイキ指数

女性イキイキ指数
丸井グループの取り組みは、数値的な成果だけでなく、社員が安心して育休を取得できる環境づくりに注力してきた点が特徴といえる。上司からの声かけや体験談の共有といった日常的な仕組みを通じ、文化を少しずつ根付かせてきたプロセスは、他の企業にとっても参考になるだろう。「男性育休=女性活躍の推進」という視点を持ち、社員の多様なライフイベントを自然に支え合える風土を育むことは、結果として組織全体の力を高めることにつながるはずだ。人事部門としても、自社らしいかたちでいかに文化を構築していくかを考えるきっかけになるのではないだろうか。

出典:https://www.0101maruigroup.co.jp/nr/25_0829_1

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