プロフィール

高橋 陽平 氏
三菱電機株式会社
グローバル人財部 人事企画グループ
マネージャー2001年に三菱電機へ入社後、複数の支社・製作所で人事業務に従事。キャリアの中では、本社人事部(現・グローバル人財部)で人事処遇制度・退職金制度の運営や、20年ぶりとなる人事処遇・報酬制度改定の責任者も経験。現在は経営幹部候補の育成・配置やキャリア支援・マネジメント強化施策等全般を統括。

渡部 敬之 氏
三菱電機株式会社
グローバル人財部 人事企画グループ
課長代理2011年に三菱電機へ入社し、兵庫県の三田製作所(現・三菱電機モビリティ㈱三田事業所)にて人事業務に従事。その後、2021年から本社にて自動車機器事業本部のHRBPを担当、同事業を分社化した三菱電機モビリティ㈱の設立等を経て現職。現在は人事異動・キャリア支援制度、マネジメント強化施策等を担当。

自律的キャリア開発を支える「社内公募」「社内FA」「社内外副業」という3つの柱
――貴社では数々の自律的キャリア開発支援を進めておられます。まずはその中心となる社内公募制度「Job-Net」、社内FA制度「Career Challenge」、社内外副業制度「EGG」それぞれの制度について概要をお聞かせください。高橋氏:「Job-Net」は一般的な社内公募制度です。部署が社内システム上に求人情報を掲載し、従業員が自らの意思で応募します。「Career Challenge」は社内FA制度に近い仕組みで、従業員が自身の希望キャリアを登録すると、それを見た一定レイヤー以上の管理職からオファーが届く可能性があります 。
「Job-Net」が自ら仕事を取りにいく“攻め”、「Career Challenge」がオファーを待つという“待ち”の制度と言えるでしょう。いずれも20年以上前からあった制度ですが、形骸化しており、ほとんど社内、従業員から忘れられていました。会社がキャリアオーナーシップをより強力に推進する姿勢を示すためには、テコ入れが必要です。そこで2022年に応募の際の心理的なハードルとなっていた「上司への事前報告」と「上司の拒否権」を撤廃しました。従業員がより自律的に、自身のキャリアを考えて挑戦できる環境を整えようとしたのです。

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この後、下記のトピックで、インタビューが続きます。
●自律的キャリア開発を支える「社内公募」「社内FA」「社内外副業」という3つの柱
●なぜ「自律的キャリア開発支援」の制度をテコ入れしようとしたのか
●部署やマネジメント層に促した「従業員を囲い込む」から「従業員から選ばれる」という職場のあり方の見直し
●挑戦する風土の醸成が、従業員の自律的な学びにつながっていく
●部署側の自発的な魅力付けによって、事業部間の異動が活発化
●制度を整え選択肢を用意して終わりではなく、キャリア自律に向けて従業員と伴走していきたい
