半数程度はこれから内定辞退連絡

入社への不安を抱えながらも内定承諾をして就職活動を終了した学生が少なくない中、学生は内定承諾した企業に対して、どの程度の入社意欲があるのかを確認しました。内定承諾した企業に対して、今後辞退する可能性の有無を聞いたところ、可能性は「全くない」とする割合が文系では68%と7割近く、理系では76%と8割近くに上り、「余程のことがない限り辞退するつもりはない」までを含めると、文理いずれも9割以上の学生が、内定承諾した企業に入社したいと考えていることが分かります[図表13]。この結果は、企業としてはある程度の安心材料となるのではないでしょうか。ただし、裏を返せば、「実は迷いがあり、辞退の可能性が少しある」「状況次第で辞退する可能性は十分にある」と考えている学生が文系・理系ともに6%存在するとも捉えられます。このことを忘れてはなりません。
[図表13] 文理別 内定承諾した企業に対して、今後辞退する可能性の有無
では、「今後、辞退する要因となり得る“余程のこと”」とは何かを見てみると、「他社の内定獲得」が最多で、文系で31%、理系で29%とともに3割程度となっています[図表14]。これに次いで文系では「選考時と話が違う」31%(理系20%)、理系では「待遇が想定以下」23%(文系15%)などが上位に挙がっています。

その他、「会社による不祥事の発覚」(文系14%、理系12%)、「ハラスメント懸念」(同14%、11%)といったネガティブ情報のほか、「勤務地が合わない」(同12%、14%)も文系・理系ともに1割以上となっており、企業としては注意する必要があるでしょう。

内定承諾者から急な辞退者が出ないよう、企業は自社をアピールしつつも実態に合った情報を提供して、学生が内定承諾後や入社後にネガティブギャップを感じないよう配慮した内定者フォローが望まれています。
[図表14] 文理別 内定承諾した企業に対して、今後、辞退する要因となり得ること
既に複数の企業から内定を得ている学生が多くいる中で、入社意思のない企業に対する内定辞退の連絡状況(2025年6月時点)を確認します。「すべての企業に内定辞退を伝えた」と回答したのは文系で47%と半数近く、理系で60%となっており、残りの4割~半数程度の学生は、まだ内定辞退を予定している企業のすべてには伝えていない状況であることが分かりました[図表15]。また、理系より文系のほうが内定辞退を伝えていない学生の割合が高い傾向が見られており、より慎重に入社先を選定していることがうかがえます。
[図表15] 文理別 内定辞退の連絡状況(2025年6月時点)
内定を取得した企業の中から“入社先の企業を既に決めた”という回答と、“入社先以外の企業には内定辞退を既に伝えた”という回答は、必ずしも一致しているわけではありません。むしろ、両者の間でかなりのタイムラグがある学生が4割~半数程度もいるという事実を、皆さんはどう思われますか。思ったよりも多いなという印象を持たれた方が多いのではないでしょうか。学生からの内定辞退連絡は、6月後半からが本番だと考えたほうがよさそうです。

選考結果の連絡の遅さ、連絡のなさに憤る学生たち

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