株式会社あしたのチームは2020年12月21日、「副業人材の受け入れ」に関する意識調査の結果を発表した。調査期間は2020年12月10日~14日、自社で副業人材が働く、東京都在住の経営者110名より回答を得た。これにより、副業人材の受け入れに対する効果や課題が明らかとなった。
経営者の6割以上が、副業人材の受け入れで「生産性・業績が向上した」と回答。専門性の高い外部人材がもたらす効果とは

約7割が副業人材受け入れに前向き

副業人材の受け入れに対し、経営者はどのような意識を持っているのだろうか。はじめに、「副業を積極的に行っている人を、自社の副業人材として受け入れたいと思うか」を尋ねた。すると、「非常に受け入れたい」が18.3%、「受け入れたい」が50%と、合わせて7割弱が受け入れに肯定的であるとわかった。
経営者の6割以上が、副業人材の受け入れで「生産性・業績が向上した」と回答。専門性の高い外部人材がもたらす効果とは

スキルや生産性が高い副業人材は、自社の事業拡大につながるか

次に、前設問で「非常に受け入れたい」、「受け入れたい」とした回答者に、その理由を挙げてもらうと、「副業者は多方面のスキルを持っている」が最多の50.7%で、半数以上が回答した。以下、「副業者は生産性が高いと考える」(38.7%)、「副業者は人脈が広く自社の事業機会拡大につながる」(37.3%)と続き、副業人材を高く評価していることがわかった。

他にも、「今後、多様な働き方が必須になる」、「技能スキルにより短時間で効率的に仕事がこなせる」などの声が寄せられた。
経営者の6割以上が、副業人材の受け入れで「生産性・業績が向上した」と回答。専門性の高い外部人材がもたらす効果とは

副業人材の受け入れにより、6割を超える企業で生産性や業績が向上

続いて、「副業人材を受け入れたことで、会社の生産性向上や業績アップにつながったと感じているか」を尋ねた。すると、「非常に感じる」が11.8%、「感じる」が51.8%と、合計63.6%の経営者が「副業人材の活躍が自社の業績に貢献している」と実感していることがわかった。
経営者の6割以上が、副業人材の受け入れで「生産性・業績が向上した」と回答。専門性の高い外部人材がもたらす効果とは

専門性の向上で事業の幅が広がり、採用にも好影響が

前設問で「副業人材の受け入れが生産性向上や業績アップにつながっている」とした回答者に「その要因」を尋ねると、「専門性の高い分野を副業で補うことで事業の幅が広がった」が44.3%で最も多くを占めた。以下、「人材を適材適所に配置でき、社員ひとりひとりの生産性が上がった」(32.9%)、「副業の受け入れによって優秀人材が集まりやすくなった」(32.9%)と続いた。

また自由回答では、社員にない知識を持つ人材の投入により「業務内容など、気付かなかったことを新たに知ることができた」、「これまでできなかったことが可能になった」といった声も寄せられた。
経営者の6割以上が、副業人材の受け入れで「生産性・業績が向上した」と回答。専門性の高い外部人材がもたらす効果とは

効果を感じる一方で課題を抱える企業も

最後に、「副業人材を受け入れる上での課題」を尋ねると、「自社の秘密情報漏洩のリスク」を挙げた経営者は40%にも及んだ。以下、「他社での業務量を把握した仕事の割当て」が34.5%、「副業人材のための人事評価制度確立」が23.6%となった。

また、自由回答では「本業が疎かにならないように成果主義を確立すること」や「トラブルや失敗への対応や責任の取り方」などを課題と感じている企業があると判明した。

経営者の6割以上が、副業人材の受け入れで「生産性・業績が向上した」と回答。専門性の高い外部人材がもたらす効果とは
働き方改革やテレワークの浸透により副業へのハードルが下がり、コロナ禍の環境変化とも相乗して、ビジネスパーソンの中にも副業を検討する人が増えているという。今回の調査では、そうした人材を受け入れる企業側にも理解が高まりつつあることがうかがえた。外部人材の持つ専門性や多方面の経験を、自社の業績にも活かす手立てとして、「外部人材の活用」などの支援を取り入れてみても良いかもしれない。

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