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副業経験は39.2%、約7割が今後も前向きな姿勢
政府による副業・兼業推進や企業の就業規則改定を背景に、日本でも副業は徐々に浸透している。今回の調査では、副業を実際に経験した人が4割に達し、さらに7割近くが今後も副業を続けたい、あるいは新たに始めたいと考えていることが明らかになった。一方で、収入や時間面での課題も浮き彫りとなり、働き方改革の次のステージとして「副業の質」をどう高めていくかが問われている。今回の調査では、対象者357名のうち、副業経験者は39.2%に上った。内訳は「現在副業中」が21.6%、「過去に行っていた」が17.6%で、前年調査から2割近く増加しており、副業が一般化しつつあることを示している。今後についても、「続けたい」が22.1%、「始めたい」が28%、「始めたいが事情でできない」が16.6%と、66.7%が前向きな姿勢を示した。

年収層別にみる副業意識
副業経験者における、年収層別の副業意識を見てみると、「年収701~1,000万円」層が40.9%と最も高く、一定の所得基盤を持つ中~高所得層に副業が広がっていることがうかがえた。一方、今後の意向については「501~700万円」の層が82.9%と最も高く、副業をキャリア形成や収入補完の手段として意識する層が拡大しているようだ。
副業収入は平均5.4万円、理想は10.8万円
副業経験者の収入は平均「5.4万円」、中央値「3.0万円」で、最頻値は「1.0万円」であった。一方、理想とする水準は平均「10.8万円」、中央値「5.0万円」、最頻値「5.0万円」と、副業収入の実態と理想の間に差があることが明らかになった。副業に対する期待が高まる一方で、収益性とのギャップが課題である実態が浮き彫りになっている。
活かしたいスキルと懸念点は?
副業に活かしたい分野としては、「資産運用型」(28.6%)、「IT・デザイン系」(27.7%)が上位に挙がった。次いで「オンラインマッチング型」や「教育・指導系」(各22.7%)が続き、専門スキルや経験を生かした副業ニーズが多いことがうかがえる。一方、懸念としては「労力に対して収入が見合わない」(43.4%)、「プライベートが犠牲になる」(34.5%)、「本業が疎かになる」(31.7%)などといった回答の多さで、時間と収益のバランスが依然として大きな壁となっている。

地方副業への関心と課題
近年注目される「地方副業」については、76.5%が「関心あり」と回答した。“関心がある理由”としては、「空いた時間の有効活用」(37.4%)、「地方創生への貢献」(37.4%)といった回答が多数となり、副業を通じた社会貢献やキャリア多様化への関心の高まりが見られる。ただし、地方副業に関心がないとした層では、「知らなかった」(50%)、「地方に特別な関心がない」(21.4%)といった回答が多くなり、認知不足も課題となっていることがうかがえた。


出典:https://www.nikkei.com/article/DGXZRSP694924_U5A800C2000000/
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