人的資本経営の実現に欠かせない「従業員エンゲージメント」の向上。そのカギとなるのが、従業員体験を指す「エンプロイーエクスペリエンス(EX)」である。EXを分析することで、従業員が自社のどこに魅力や不満を感じているかを読み解くことができるという。従業員エンゲージメント向上につながる、良質なEXのデザインを専門とするPwCコンサルティング合同会社のスペシャリストが、日本企業への実態調査結果からEXの最新動向を解説するとともに、EXデザインのアプローチ方法を詳しく語った。
従業員エンゲージメントを向上させる「エンプロイーエクスペリエンス(EX)」のアプローチ方法とは? 調査結果から読み解く日本企業のEXの実態
土橋 隼人 氏
講師:

PwCコンサルティング合同会社 ディレクター 土橋 隼人 氏

10年以上にわたり組織・人事領域のコンサルティングに従事。人事制度改革、M&A・組織再編に伴う制度統合支援、コーポレートガバナンス体制構築、組織文化変革支援、働き方改革、ピープルアナリティクスなど、幅広い領域を支援。エンプロイーエクスペリエンスおよびサステナビリティ経営×人事の日本における責任者。ピープルアナリティクス、HRテクノロジー活用、エンプロイーエクスペリエンスなどに関する執筆・登壇多数。
PwCコンサルティング合同会社

入江 和宏 氏
講師:

PwCコンサルティング合同会社 マネージャー 入江 和宏 氏

鉄鋼・機械系商社の人事として採用戦略、人材育成などの業務に従事した後、現職。 人事制度改革、タレントマネジメント構想支援、リテンション施策支援、従業員を巻き込んだDX推進、バックオフィス全体の価値向上施策構築、エンプロイーエクスペリエンスの観点を用いたVoE施策導入などの経験を有する。

羽角 友樹雄 氏
講師:

PwCコンサルティング合同会社 マネージャー 羽角 友樹雄 氏

日系金融機関にて国際マーケット業務、外資系金融機関にて投資銀行業務を経験した後、人事コンサルティング業務へ従事。 人事制度設計などのハード面から、コンピテンシー/リーダーシップ/組織風土の開発におけるソフト面まで、多角的なコンサルティングサービスを行っている。

「エンプロイーエクスペリエンス(EX)」を取り巻く概況
PwCコンサルティング合同会社 ディレクター 土橋 隼人氏

「EX」が注目される4つの理由とは

まず我々が所属しているPwCについてご説明させていただきます。PwCは世界最大級のプロフェッショナルサービスネットワークで、世界152カ国中に約32万8千人のスタッフを擁しております。その中の、組織・人事領域のコンサルティングを担っている我々People Transformationチームは、戦略・制度設計からテクノロジー導入まで、一気通貫でのケイパビリティと実績を持つ日本最大級のコンサルティング組織です。

まず、エンプロイーエクスペリエンス(以下、EX)とは何かをご説明します。EXとは、従業員が組織や企業の中で得る経験・体験のことを指しています。このEXの向上が、結果的に従業員エンゲージメントの向上に繋がることが世界的に認識されており、非常に重要な概念として注目されています。なぜ注目されているのか、4点に整理します。

1点目は、人材獲得競争の激化。皆さんの会社でも、人材不足や採用が困難になっている、または若手社員が転職してしまうといったことが起きているのではないでしょうか。外部データから、「今の会社に定年まで勤めるつもりはない」と考えている若手社員が多いということがわかっており、従業員の獲得・引き留めが喫緊の課題となっております。
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