オファーはあっても面接まで進むのはわずか

次に、逆求人サイトのオファー経由での面接がどのくらいあるのか確認します。前記[図表2]で見たように、逆求人サイトからのオファー社数では、「21社以上」が文系64%、理系52%と半数を超えていましたが、そこから進んだ面接社数となると、「0社」が圧倒的に多く、文系で59%、理系で55%と半数を超えています[図表6]。中には、文系で「6~10社」「11~15社」という学生もそれぞれ1%とわずかながら存在しますが、理系ではゼロです。最も多かったのは「1社」で、文系で16%、理系で23%、次いで「2社」が文系で14%、理系で10%となっており、これらを合わせた“2社以内”が文系・理系ともに3割程度となっています。オファーは数多く受け取るものの、そこから企業との選考につながる割合は、意外と高くなさそうです。学生は、自分では見つけられなかった企業・仕事との出合いを求めて逆求人サイトを活用しているケースが多いものと思われますが、自身の食指が動くオファーにはあまり巡り合えていないようです。
[図表6]逆求人サイトのオファー経由の面接社数([図表4]のうち)
もう一つ、リファラル(知人からの紹介)経由での面接社数についても確認してみましょう。リファラル経由での面接社数が「0社」の割合は、文系で76%、理系では84%と8割を超えていますので、リファラル経由で面接をした経験者は極めて少数となっています[図表7]。その一方で、他のルートではなかった「21社以上」が理系で2%あるなど、インターンシップや逆求人サイトとは異なる傾向が見られます。

キャリア採用では一般的になってきたリファラル採用ですが、新卒採用ではまだまだ浸透しきれていない感があります。
[図表7]リファラル経由の面接社数([図表4]のうち)
年々、「早期化」が進んでいると言われますが、学生はいつから面接を受け始めているのでしょうか。初めて面接を受けた時期を尋ねたところ、文系・理系ともに「2024年9月」(文系18%、理系16%)から増え始め、「2024年10月」(文系23%、理系23%)と続き、「2024年11月」に文系31%、理系35%とどちらも3割を超えてピークを迎えます[図表8]。「2024年4月以前」という学生も文系で4%いるなど、「2024年6月」までに面接を受け始めた割合は文系で12%、理系ではさらに多い15%となっています。「2024年8月」までとなると、文系で24%、理系では21%と2割を超える学生が面接を受け始めています。
[図表8]初めて選考面接を受けた時期

2024年12月時点で文系3割、理系2割が既に内定承...

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