就職ナビの正式オープン前でも盛んなプレエントリー

インターンシップに参加した企業には、プレエントリーをしないケースも多く見られますが、2024年12月時点で既にプレエントリーをした社数はどの程度あるのでしょうか。この時期、就職ナビでは2026年卒を対象としたプレエントリーの受付はまだ始まっていませんので、プレエントリーは各社のホームページ経由で個別に行う必要があります。

「0社」は、文系12%、理系10%ですので、それ以外の9割近くは何社かにプレエントリーをしていることになります[図表3]。最も多かったのは、「1~20社」で文系は45%と半数以下ですが、理系では64%と6割を超えます。次いで「21~40社」(文系19%、理系14%)が多く、合わせると文系で64%、理系では78%と8割近くになります。“41社以上”(「41~60社」~「101社以上」の合計)は、文系で24%、理系で12%と、既に大量のプレエントリーをした割合は文系のほうが多く、理系の2倍となっています。ただし、前述したように就職ナビ経由の一括エントリーではなく、各社のホームページのプレエントリーフォーム(入力項目もバラバラ)経由にもかかわらず、理系でも「81~100社」や「101社以上」という強者(つわもの)がいることに驚かせられます。各社のホームページにおいても、就職ナビ会社提供のプレエントリーフォームを利用している企業が少なくなく、すべての項目をゼロから入力するのではなく、学生は就職ナビに登録している自身のデータを呼び出して登録できる利便性も、ここまでプレエントリー社数を押し上げることができている要因なのでしょう。
[図表3]既にプレエントリーした社数(2024年12月時点)

2024年12月時点で7割が選考面接を経験済み

ここからは、2024年12月時点で既に受けた面接(インターンシップ選考を除く)について見ていきます。面接を受けた社数で最も多いのは文系・理系ともに「0社」、つまり面接はまだ受けたことがないという層で、それぞれ29%、32%と3割程度となっており、残りの7割程度は既に選考面接を受けていることになります[図表4]。面接経験者の中で最も多かったのは、文系・理系ともに「1社」で、それぞれ19%、21%と2割程度です。次いで「4~5社」が文系・理系ともに15%、「2社」が文系・理系ともに14%で続きます。

“6社以上”(「6~10社」~「21社以上」の合計)の割合も、文系12%、理系11%とほぼ同程度となっており、面接社数の傾向においては文系、理系の差異はあまり見られません。
[図表4]既に受けた選考面接社数(2024年12月時点)
では、受けた面接のうち、インターンシップに参加したことがきっかけで面接に進んだ割合はどの程度なのでしょうか。インターンシップ経由での面接は「0社」と回答したのは、文系で19%、理系で13%といずれも1割台で、残り8割以上はインターンシップ経由の企業の面接を受けていることになります[図表5]。最も多かったのは、文系・理系ともに「1社」で、文系の25%に対して理系は42%と4割を超えています。文系では、次いで「2社」(22%)、「4~5社」(16%)、「3社」(13%)と続きます。一方、理系では「4~5社」(17%)が「2社」(15%)よりも多くなっています。“6社以上”の割合は、前記[図表4]では1割以上ありましたが、文系4%、理系2%にとどまります。文系で、早期はインターンシップ経由の面接が多いことは否めないものの、インターンシップを経由しないで面接に進んでいるケースも決して少なくないことがうかがえます。
[図表5]インターンシップ経由の面接社数([図表4]のうち)

オファーはあっても面接まで進むのはわずか

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