P&G(プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社)は2019年11月29日、「P&Gジャパン ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)研修会」を開催した。この会は、企業が現場でダイバーシティを推進するために必要なスキルを身につける場を提供することを目的としており、16社から26名の担当者が参加した。
P&Gがダイバーシティ&インクルージョンの研修会を開催、参加16社に新しい気づきを提供

講義やワークショップを通してD&Iを学ぶ

P&Gでは、「世界を変える力、未来を育てる力(A Force for Good, A Force for Growth)」をテーマに掲げ、性別や国籍、年齢や価値観などの目に見えない違いや内面の属性にかかわらず、個を尊重し認めて活かしあう「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」活動を推進している。2016年3月には、その一環として、社長直轄の社外啓発組織である「P&G ダイバーシティ&インクルージョン啓発プロジェクト」を発足させた。これ以降、約400以上の企業・団体に対し、スキルアップ研修の無償提供やシンポジウムの開催、講演の実施など、さまざまな啓発活動を展開している。

今回の研修会では、同プロジェクトのメンバーである人事部門と営業部門に在籍するP&G社員が講師となり、D&Iを理解するための講義や、定着させるために身につけるべきスキルと「無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)」などについて学ぶためのグループ討論を行った。参加者からは、「D&Iは経営戦略であり、トップダウンで強力に推進しないとならないと確認できた」、「D&Iを“働きやすさ”ととらえていたが、もっと直接的にビジネスにつながっているということに気づけた」といった声があがり、今後自社での実践に意気込む人も多数いたという。

組織に多様な人材がいても、お互いの存在を認め合うことがなければ、企業側が十分なメリットを得ることは不可能だ。企業は、社員一人ひとりの違いを受け入れて積極的に活かし合い、それぞれが持つ能力を最大限に発揮できる環境づくりに継続して取り組むことが求められるだろう。日本社会全体で、D&Iの更なる推進が広がることを期待したい。

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