「誰にも言えないモヤモヤ、AIになら話せそう」――。生成AIの浸透に伴い、人が悩みや不安をAIに打ち明けることは、いまや特別な行動ではなくなっている。社員のメンタルヘルスに日々目を配りつつ、自身もプレッシャーや孤独感を抱えやすいのが人事であり、AIへの相談は「社員」と「人事自身」の双方に関わるテーマである。

本書は、精神科医・益田裕介氏、就労支援・障害者雇用支援に強みを持つ株式会社Kaien、そしてAI専門家の田中秀宣氏(監修)が、臨床・現場支援・AI技術という三つの視点から、AIとの対話をメンタルケアにどう活かすかを解説した一冊である。 とりわけAIの専門家である田中氏の監修により、技術的な理解と実務への落とし込みが両立している点が特徴だ。

AIを「危険か安全か」の二項対立で捉えるのではなく、依存や孤立のリスクを踏まえつつ、社員のセルフケアや支援者との橋渡しに役立つ設計・活用法を具体的なプロンプト例とともに提示している。 社員ケアの一環としてAI相談をどう位置づけるかを検討したい人事にとって、最新の「AI相談スキル」を学べる実践的なガイドであり、人事自身が安全にAIを活用して自らのメンタルを守るヒントにもなる一冊である。

【書籍基本情報】
書籍名:『精神科医が教える AIメンタルケア入門
著者:益田 裕介、株式会社Kaien
監修: 田中 秀宣
出版社:翔泳社
書籍発売日:2025年11月17日
『精神科医が教える AIメンタルケア入門 』益田 裕介 (著), 株式会社Kaien (著), 田中 秀宣 (監修)(翔泳社)

▼内容紹介

AIに相談するメリット・デメリットを知って、
正しく、安全におこなう「新しいセルフケア」!

「AIに相談していると、依存・妄想・孤独のリスクがあるって本当?」
思考や感情の整理、新しい視点や気づき、コミュニケーションの練習……ChatGPT、Geminiといった生成AIとの対話は、メンタル不調の改善や問題解決の有効なツールになりえます。一方で、使い方を誤れば依存・妄想・孤立などの危険性も生じます。
本書では、登録者数70万人の人気YouTubeチャンネルを運営する益田裕介医師が、自ら実践するAIとの対話や豊富な臨床経験をもとに、AIを安全にセルフケアに使う方法をわかりやすく解説。プロンプト例も豊富に紹介!

【こんな人におすすめ】
・AIに愚痴ったり、相談したりしているけれど、このまま続けて問題ないか知りたい
・悩みやつらさを誰かに話したいけど、相談できる人がいない
・家族や友人がAIとの会話にはまっていて、ちょっと心配
・AIを利用している患者・当事者への接し方に悩む専門職の方
(出版社ホームページより/HRプロ編)

▼目次

プロローグ:はじめてのAIメンタルケア
第1章:AIメンタルケアを始める前に【準備編】
第2章:まずは使ってみよう【AIメンタルケア初級編】
第3章:AIに聞いても「答え」が出ない時は?
第4章:AIに質問させて「自分」を知ろう【AIメンタルケア中級編】
第5章:AI依存の予防と対策
第6章:AIで精神療法をやってみよう【AIメンタルケア上級編】

▼著者プロフィール

【益田 裕介(ますだ ゆうすけ)】
早稲田メンタルクリニック院長。精神保健指定医、精神科専門医・指導医。防衛医大卒。防衛医大病院、自衛隊中央病院、自衛隊仙台病院(復職センター兼務)、埼玉県立精神神経医療センター、薫風会山田病院などを経て、早稲田メンタルクリニックを開業。主な著書は『精神科医の本音』(SBクリエイティブ)、『精神科医が教える 親を憎むのをやめる方法』(KADOKAWA)など。メンタルについてのあらゆる疑問をわかりやすく解説するYouTubeチャンネル「精神科医がこころの病気を解説するCh」も運営しており、登録者数は70万人を超える。

【株式会社Kaien(カイエン)】
「こころのリワークセンター」を運営する障害者雇用支援の専門機関。15年、300社を超える採用支援実績により培った採用に関する専門性とネットワークを活用し、企業の障害者の法定雇用義務の達成や、ダイバーシティの推進に向けた採用支援サービスを提供。

▼監修者プロフィール

【田中 秀宣(たなか ひでのり)】
ハーバード大学CBS-NTT「知性物理学(Physics of Intelligence)」プログラムを率い、米国NTT Research, Inc. にて「Physics of AI」グループリーダーを務める。2014年、京都大学理学部物理系を卒業後、渡米。2018年、ハーバード大学で博士号を取得。スタンフォード大学研究員を経て、2020年より米国NTT Research, Inc. にて研究グループリーダーを務め、ハーバード大学脳科学センターにて「知性物理学(Physics of Intelligence)」プログラムを立ち上げる。現在は、人工知能・脳神経科学・心理学を物理学の視点から統一的に理解する、新しい学際分野「知性物理学」の創出に取り組んでいる。
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