株式会社くるめしは2025年4月21日、「新入社員研修および社内コミュニケーションに関する調査」の結果を発表した。同調査によると、20代・30代の約40%が「五月病」の症状を経験しており、特に若手社員は「社内コミュニケーションの不足」を原因と感じていることが明らかになった。

若手社員の「五月病」や「メンタルヘルス不調」への有効な対策とは? 20代・30代ほど“活発なコミュニケーション”を求める傾向

ビジネスパーソンの3割以上が「五月病」経験あり

大型連休明けに体調不良やメンタルヘルス不調を感じる症状は「五月病」と呼ばれ、特に新入社員や、異動などで環境変化があった人が発症しやすいと言われている。

今回、同社が20歳以上のビジネスパーソンに「時期を問わず、これまでに五月病のような症状を感じたことがあるか」と尋ねたところ、全体の30.4%が「症状を感じたことがある」と答えた。なお、同回答割合について20代・30代に限定すると、38.5%とさらに高くなった。
五月病の経験の有無
次に、「なぜ、五月病のような症状が出てしまったのだと思うか」と理由を尋ねると、「業務・タスク過多」が40.9%で最も多かった。以降、「慣れない職場で不安だった」(35.3%)に次いで、「上司とのコミュニケーションがうまくいかなかった」(24.1%)が挙げられた。特に20代では、“上司とのコミュニケーション不足”を原因と感じる割合が41.2%と、他に比べ著しく高い結果だった。
五月病になった理由

若手社員が求める理想的なコミュニケーション

さらに、同社が「五月病を防ぐために、社内でどのような取り組み・対策があると良いか」と尋ねると、「フレックス勤務」(44.8%)や「リモートワーク」(39.7%)といった“働き方の柔軟化”を求める声が上位に挙がった。他方で、「同期・同僚とのコミュニケーションを増やす」(34.5%)、「上司とのコミュニケーションを増やす」(29.3%)など、“社内コミュニケーションの充実”を求める声も多いことがわかる。
五月病の対策施策
続いて、「具体的に、どのようなコミュニケーションを取れるのが理想か」を尋ねると、特に20代・30代の若手社員の回答率が高かったのは、「ランチに一緒に行く」(50.0%)や「社内イベント・懇親会への参加」(36.8%)だった。若手社員ほど、業務外の交流機会を強く求めている傾向にあるようだ。
理想的な社内のコミュニケーション

“効果的なコミュニケーション”生み出すために企業ができる対応は?

今回の調査では、若手社員ほど「業務外のコミュニケーション」を重視しており、新しい環境で業務タスクをこなせるようになるためには、上司や同僚・同期とのコミュニケーションが欠かせないと感じていた。つまり、会社主導でそうした機会を創出することが「五月病」対策として有効であることが示唆される。

同社も今回の結果について「同じ職場・チームのメンバー同士で業務を介さないコミュニケーションの機会を作り、心理的安全性を高めることで、少しでも五月病の症状を防ぎ、日々前向きに仕事に取り組むことができる」と指摘している。業務に慣れないことで、自発的にコミュニケーションを取ることに気後れしている若手社員もいることだろう。組織活性化を目的とした交流の場を会社側が設けることで、上司や先輩との対話のハードルを下げることもできる。新しい環境への適応を促進する効果を期待して、新たな企画を検討してみるのが良さそうだ。

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000257.000036691.html


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