「経営戦略と人事戦略の連動」が重要視される中、人事に求められる役割はますます高度化・複雑化している。経営課題や事業課題に向き合いながら、人事としてどのように関わっていけばいいのか。企業の持続的成長に対して、人事的な観点でどんな行動を起こすべきなのか。連載「先進企業の人事から学ぶ――経営課題や持続的成長へのコミットメント」の第7弾は、株式会社トリドールホールディングスでCHHOを務める田中 憲一氏が登場。今回は、インタビュアーのボンディッシュ株式会社 取締役・経営企画本部長三浦氏が、社員の「内発的動機」を引き出し事業成長につなげるポイントのほか、人事としての大事なスタンスやカルチャー浸透の本質などに迫った。

プロフィール

  • 田中 憲一 氏

    田中 憲一 氏

    株式会社トリドールホールディングス
    取締役 兼CHHO

    1990年富士通入社。日欧での人事業務経験後、2003年からGE、2009年からはBurberryにて採用・リーダー育成・組織開発・アジアパシフィック人事責任者など、様々な人事リーダー職に従事。2016年よりサントリーにてグローバル人事、海外M&AのPMI、ガバナンス業務を担当。2024年よりトリドールホールディングスの組織・人事担当取締役として経営改革・組織強化を推進中。

  • 三浦 孝文 氏

    三浦 孝文 氏

    ボンディッシュ株式会社
    取締役 経営企画本部長

    NTTドコモと電通のつくったモバイル広告会社のD2C、レシピサービスのクックパッドで人事を経験後、2017年に当時のオイシックスに入社。大地を守る会、らでぃっしゅぼーや、シダックスとの経営統合プロセスを人材企画や経営企画の部長として経験。2024年2月からボンディッシュ株式会社へ出向し現職。
    ※ボンディッシュの企業様向けケータリングサービス『EAZY CATERING』

カルチャーの浸透に向けて、現場の心を動かせるのは人事ではない――エピソード7:トリドールHD CHHO 田中 憲一氏

創業者の描くビジョンや事業のポテンシャルに魅せられ、トリドールHDへの参画を決意

三浦氏:田中さんはさまざまな企業でご活躍されてきました。まずは、これまでのキャリアの歩みについて伺えますでしょうか。

田中氏:キャリアのスタートは富士通です。その後はGEに移り、人事として様々な経験を積む過程で、人事業務よりも、「ビジネスそのもの」に強く興味を持つようになりました。特にバーバリーやサントリーでは、BtoCビジネスの面白さに惹かれました。自分の仕事に対するお客様の反応をダイレクトに感じられる点が、自分の肌に合っていると感じたのです。

三浦氏:現在のトリドールホールディングス(以下、トリドール)へはどのような経緯で参画されたのでしょうか。

田中氏:トリドールとの関係が始まったのは2021年ごろからです。サントリーに在籍しながら、アドバイザーとして経営改革プロジェクトなどに携わっていました。正直に言えば、当時はまだ前職で大きなプロジェクトも抱えていたため、オファーをいただいた際はお断りするつもりでした。しかし、社長の粟田と対話を重ね、ビジョンや人柄、「食の感動で世界を変える」という野心に触れるにつれ、考えが変わっていきました。経営陣が本気で「真のグローバルカンパニーを作りたい」と考えている熱量に対し、「このポテンシャルを放っておけない」「自分がその一員として参画したい」という使命感のようなものが湧き上がってきたのです。その結果、2024年に正式に入社することを決意しました。

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