従業員一人ひとりの経済的安定と心の豊かさを重要視するKDDI株式会社では、「人財ファースト企業への変革」を掲げ、「KDDI版ジョブ型人事制度」の導入や、「KDDI DX University」によるプロ人財育成に力を入れてきた。取り組み開始から3年足らずで、すでに多様なプロ人財が活躍し、さらにエンゲージメントも向上するなど、大きな成果をあげている。前半では、同社 人財開発部長 木村理恵子氏が、KDDI流の人財育成戦略とそれに伴う各種施策について解説。後半のパネルディスカッションでは、HRエグゼクティブコンソーシアム 代表 楠田 祐氏がファシリテーターを務め、KDDIの人財育成戦略について深く迫った。
上司と部下の関係性やエンゲージメントに変化をもたらした、KDDIの「ジョブ型人事制度」と「プロ人財育成」
木村 理恵子 氏
講師:

KDDI株式会社 コーポレート統括本部 人事本部 人財開発部長 木村 理恵子 氏

2001年KDDI入社、新規ビジネス開発部門に所属し主に携帯電話向けコンテンツサービスの企画に従事する。2018年に経営戦略本部 経営企画部へ異動後、経営基盤強化として人事制度改革、働き方改革、DX人財育成プログラム推進等の業務に携わる。2022年4月、人事本部人財開発部長に就任、現在に至る。現在は主に採用、異動、教育研修、キャリア開発、従業員エンゲージメント、理念浸透等を担当している。
KDDI株式会社

楠田 祐 氏
講師:

HRエグゼクティブコンソーシアム 代表 楠田 祐 氏

NECなどエレクトロニクス関連企業3社を経験した後、ベンチャー企業を10年間社長として経営。中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール)客員教授を7年経験した後、2017年4月より現職。2009年より年間数百社の人事部門を毎年訪問。人事部門の役割と人事のキャリアについて研究している。2015年は日テレnews zeroのコメンテーターを担当。2016年より、毎週、『Podcast 楠田祐の人事放送局~有名企業の人事部長にズバリ聞く!』(ProFuture)のパーソナリティを務める。リスナー累計200万人(2021年6月時点)。主な著書:『破壊と創造の人事』(Discover 21)、『内定力 2017~就活生が知っておきたい企業の「採用基準」』(マイナビ)
HRエグゼクティブコンソーシアム

KDDIの「人財育成戦略」

KDDI株式会社 コーポレート統括本部 人事本部 人財開発部長
木村 理恵子 氏

「人財ファースト企業への変革」を掲げ、取り組み始めた3つの人事施策

まずは、KDDIが掲げる「人財ファースト企業への変革(三位一体改革)」についてご紹介させていただきます。こちらは、サステナビリティ経営を根幹とした中期経営戦略において昨年から3ヵ年計画として開始しました。「事業戦略」と「経営基盤強化」という2つの軸のうち、経営基盤強化の柱の1つとして「人財ファースト企業への変革」なるものを掲げました。

まず、サステナビリティ経営についてご説明しますと、環境・社会・経済価値という3つの価値を創出しながら、社会の持続的成長を我々の企業価値の向上に繋げる循環モデルを目指していきます。また、事業戦略としては、「サテライトグロース戦略」と位置付け、5Gによる通信事業の進化と、通信を核とした注力領域の拡大を進めています。

そして、中期経営戦略における重要課題となるのが、「人財ファースト企業への変革」です。これは、「人財を重要な資本と捉えて、その育成・強化を経営の根幹に置く企業」と定義しており、まさに当社にとっての人的資本経営そのものであると位置付けております。

具体的な内容としては、(1)「KDDI版ジョブ型人事制度の導入」、(2)「DX人財育成の本格開始(DX University設立)→プロ人財育成」、(3)「エンゲージメント向上」という三位一体の改革を進めているところです。
気になる続きは、下記をダウンロードの上ご覧ください!

  • 1

この記事にリアクションをお願いします!