3年生の6月以前に大企業の半数以上がセミナーを実施

次は、セミナー・会社説明会(以下、セミナー)の開催時期(複数回答)についてです。セミナーの開催月別の推移を折れ線グラフでまとめたものが[図表8]になります。全体では、セミナー開催のピークは「2025年6月以前」の35%です。あまりの早さに驚きます。次いで「2026年3月」(32%)で、「2025年9月」「2025年11月」「2026年1月」「2026年2月」がいずれも31%で続きます。ただ、「2025年6月以前」から「2026年3月」まで20%台後半から30%台が続いており、特に大きな山(ピーク)がないまま推移しています。
[図表8]2027年卒採用のセミナー・会社説明会の開催時期(複数回答)
従業員規模別で見ると、全体で「2025年6月以前」が最も多かった理由が、大企業にあることが分かります。大企業では「2025年6月以前」に既に56%がセミナーを実施しており、「2025年8月」(35%)と「2025年9月」(32%)も3割台となるものの、以降の月は早くも20%台前半から10%台に落ち着いてしまいます。全体で2番目に多かった「2026年3月」でも18%にとどまり、その翌月の「2026年4月」には早くも1桁台(9%)になる見込みです。かつて経団連が就活ルールの推進役だった時代には、就活ルール上の採用広報解禁(会社説明会解禁)である「3月」(今回であれば「2026年3月」)は多くの大企業が会社説明会を開催したものですが、今や就活ルールを最も意識していないのが大企業だと言っても過言ではないでしょう。

中堅企業では、「2025年6月以前」は23%と大企業に後れをとったものの、「2025年7月」以降は30%台から40%台が継続して続き、他の規模の企業よりも高い割合でセミナーが実施されています。この傾向は前回調査でも見られており、母集団形成のためにセミナーを数多く開催する様子がうかがえます。開催のピークは、「2025年12月」の48%で、前後の「2025年11月」と「2026年1月」もいずれも45%と高くなっています。「2026年2月」でいったん41%とやや低くなった後、「2026年3月」で再び45%へと増加し、2回目のピークを迎える見込みです。

一方、中小企業の傾向は他の規模と比べて最も全体傾向に近く、「2025年6月以前」が32%で最も多く、次に「2026年3月」が31%と再び30%台となっています。

「オンライン面接派」が根強い中堅企業

セミナーの次は、面接の開始時期を確認してみましょう。全体では、「2026年3月」が15%で最も多く、次いで「2025年11月」(13%)、「2026年1月」(11%)が続き、「2025年6月以前」(10%)が4番目に多くなっています[図表9]。大学3年生の12月、つまり「2025年12月」までに面接を開始する企業の合計は46%(前回38%)と半数近くに及び、就活ルールで採用広報解禁となる「2026年3月」になる前に面接を開始する割合は64%(同59%)と6割を超え、「2026年3月」には79%(同75%)と8割近くに迫るなど、前年以上に面接開始が前倒しになっていることが分かります。
[図表9]2027年卒採用の面接の開始時期
従業員規模別に見ると、大企業では「2025年6月以前」が21%(前回11%)で最も多く、前回よりも10ポイントも増えています。次いで「2025年11月」と「2026年4月」がともに18%で続きます。その他の月はいずれも1桁台に収まっており、これら三つの月がそれぞれ面接開始の「早期」「中期」「後期」のピークを形成しています。「2025年12月」までに面接を開始する企業の合計は59%(前回46%)と6割近くに及び、「2026年2月」までだと76%(同75%)と4分の3を超えています。

中堅企業では「2025年11月」と「2026年3月」が並んで18%(前回:11月6%、3月14%)で最多となっており、次いで「2025年7月」11%(同3%)となっています。「2025年12月」までに面接を開始する企業の合計は52%(前回47%)と半数を超え、「2026年2月」までだと70%(同75%)と7割に及びます。

一方、中小企業では「2026年3月」が21%(同22%)と突出して多く、「2026年1月」が13%(同5%)で続きます。「2025年12月」までに面接を開始する企業の合計は34%(前回29%)と、他の従業員規模より明らかに低くなっています。「2026年2月」までで52%(同43%)とようやく半数を超える見込みです。

面接開始時期はいずれの従業員規模においてもさらなる早期化が見られるものの、大企業と中堅企業では超早期の段階から前倒し傾向があるのに対して、中小企業では中期になってからの前倒し傾向がうかがえるなど、規模による違いが垣間見えます。

面接の実施形式について、全体では、「対面形式を主軸にオンライン形式でも一部実施」が49%(前回43%)で最も多く、「対面形式のみで実施」19%(同28%)と合わせた「対面派」が68%(同71%)と7割近くになっています[図表10]。一方、「オンライン形式のみで実施」は今回もわずか5%(同6%)にとどまります。オンライン形式よりも対面形式が重視される傾向は、今回も変化は見られません。応募者をジャッジする見極めの面だけでなく、採りたい学生に採用側の熱意を伝えて入社意欲の向上を図る面においても、対面形式のほうが優位であるとの評価は不動のようです。面接を準備・実施する際の工数やコストを考えれば、断然オンライン形式のほうに分がありますが、それらを加味したとしても、対面形式で得られるメリットのほうがはるかに大きいということなのでしょう。
[図表10]2027年卒採用の面接の実施形式
従業員規模別に見ても、すべての規模で「対面派」が「オンライン派」を上回っています。ただし、大企業と中小企業では「対面派」が7割を優に超えているのに対して、中堅企業だけが52%と5割強にとどまり、「オンライン派」の43%との差はわずかとなっています。面接における「オンライン派」がいまだに根強く残っていることも、中堅企業における内定辞退率の高さの原因の一つかもしれません。

内定出し開始の前倒しが鮮明に

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