最重要課題は「ターゲット層の応募者を集めたい」
次に、2027年卒採用に向けた課題(複数回答)について見てみましょう。全体で最も多かったのは、「ターゲット層の応募者を集めたい」で47%と半数近くとなり、2位の「応募者の数を集めたい」(30%)を大きく引き離しています[図表3]。単に応募数全体の底上げをしたいというよりも、重点ターゲット層の応募数の確保に苦心している企業が多くなっています。次いで、「内定辞退者を減らしたい」(27%)、「大学との関係を強化したい」(25%)、「採用ホームページをもっとよくしたい」(24%)などが続きます。![[図表3]2027年卒採用に向けた課題(複数回答)](https://img.hrpro.co.jp/images/tokushu/hr_tokushu_photo_4596_4_0VJN49.png)
中堅企業で特徴的なのが「大学との関係を強化したい」で34%と、全体の3分の1以上の割合となっており、大企業18%、中小企業23%と比較して顕著に高くなっています。ターゲット層の確保のためにも、大学のキャリアセンターや研究室との関係をより密なものにして、大学ルートからの学生確保を増やしたいとの狙いが見えます。その他、中堅企業では「内定辞退者を減らしたい」(36%)も、他の規模(大企業26%、中小企業21%)より10ポイント以上高くなっています。[図表2]で、採用計画数の「2.0倍以上」の内定者を予定する割合が高かったことの背景が垣間見える結果となっています。
採用担当者から寄せられた具体的な課題についてのフリーコメントの中から、一部を抜粋して紹介します。今回は経営層に向けた苦言が多数見られました。
【経営層関連】
・経営層が新卒採用にお金を掛けたがらない(301~1000名、メーカー)
・経営陣の意識が昔のまま。今は本当に超売り手市場で、企業側に選択肢がない状態。経営に新卒採用の苦労を分かってほしい(301~1000名、商社・流通)
・経営層と現場責任者の求める人材像の乖離(かいり)(300名以下、マスコミ)
・経営層が求める人物像の理想が高く、内定を出せる学生が少ない(300名以下、メーカー)
【人事部門関連】
・採用活動に係る工数の効率化、グループ会社間でのプロセスの標準化・共通化、採用ブランド強化(1001名以上、メーカー)
・社内の採用担当者のスキル不足により対応が遅れがちであるとともに、きめ細かい学生対応ができていない(300名以下、商社・流通)
・面接人員が不足している現状を鑑み、各人員の面接スキルの向上などにより、効率的な採用活動を実施できるようにする必要がある(300名以下、コンサル)
・採用全般における同業他社との差別化、採用担当者の負荷軽減(300名以下、メーカー)
・AIを活用し、効率的かつ効果的な採用を実行していきたいが、AIに関する知識や活用スキルが追い付いていない(300名以下、マスコミ)
・業務量過多により定常業務に終始している(1001名以上、メーカー)
・リソース不足に伴う準備不足(1001名以上、メーカー)
【応募者関連】
・学生の企業選定の重視点が「福利厚生の充実」にあることから、まずは福利厚生の現状やトレンドについての分析が必要(300名以下、商社・流通)
・内定から入社までの期間が長いので、内定後の学生との“にぎり”が重要(301~1000名、情報・通信)
・受験者の志望度の低さ(301~1000名、コンサル)
・経営への意識や関心がある人はターゲットそのものであるが、それに気づいていない人にどうアプローチするか(1001名以上、情報・通信)
・学生に刺さる企業PRをどのように行うか(301~1000名、メーカー)
・理系学生の早期選考、獲得(301~1000名、メーカー)
・外国籍社員の採用(300名以下、運輸)
・情報系等の特定のスキル保有者をターゲットとする人材採用、地方採用、データドリブンな採用活動(1001名以上、メーカー)
【その他】
・そもそも新卒採用を継続することを是とする組織構造を続けるのかどうか(1001名以上、メーカー)
・内定者への引っ越し手当などの補助的制度がない(301~1000名、メーカー)
