女性活躍を妨げる概念として “アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)” という言葉があります。 “アンコンシャス・バイアス” は女性活躍を妨げるだけでなく、性別・年齢・経験などのさまざまな偏った無意識な思い込みから、職場の悪影響へつながる要因となります。今回は “アンコンシャス・バイアス” とは何か、そして “アンコンシャス・バイアス” を避けるコミュニケーションについて解説します。
「べき」や「普通は……」を使ってない? 職場に悪影響を及ぼす“アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)” を防ぐ対話術

“アンコンシャス・バイアス” とは?

政府広報オンライン2025年1月8日記事(以下、政府広報)において “アンコンシャス・バイアス” が特集されています。その中で “アンコンシャス・バイアス” を次にように伝えています。

アンコンシャス・バイアスとは、日本語で「無意識の思い込み」などと表現され、誰にでもありうるものです。これまでの経験や見聞きしてきたことなどから生み出されるため、完全に払拭するのは難しいかもしれません。しかし、気付かないままでいると自分や周りの人の可能性を狭めてしまったり、誰かを傷つけてしまったりする場合があります。まずは「アンコンシャス・バイアスに気付こう!」と心がけてみてください。

政府広報より:今すぐできる! “アンコンシャス・バイアス” を減らす3つのポイント

そして、政府広報において「アンコンシャス・バイアスを減らす3つのポイント 」を掲げています。

(1)「べき」、「普通は…」に注意!
(2)相手の「サイン」を見逃さない
(3)常に自分に問いかける


今回は、(1)「べき」、「普通は…」に注意!を取り上げます。

政府広報では、性別に関する無意識の思い込みなどを例に、(1)「べき」、「普通は…」に注意!について、次のように伝えています。

「男性なら残業するべき」、「普通は女性なら結婚するものだ」本当にそう言い切れますか?「べきだ」といった押し付けの言葉や「普通は…」といった決めつけの言葉が出たら、立ち止まって考えてみましょう。

「べき」、「普通は…」による “アンコンシャス・バイアス” を避けるコミュニケーション

●ステップ1:「自らの主張」よりも「聴く」ことを軸に

“アンコンシャス・バイアス” 自体を意識的に避けることができれば良いのですが、そもそもの意味が、無意識の思い込みです。このような思い込みの発信を避けることが、まずは大切です。

「べき」、「普通は…」というような表現を使用する原因として『自らの主張を押し通す』ということが考えられます。『自らの主張を押し通す』ため、主張の論理を説明することを目的に「べき」、「普通は…」という表現を使い、相手を説得しているかもしれません。

『自らの主張を押し通す』からではなく、『相手の主張を聴く』から始まるコミュニケーションを意識してみましょう。互いが『相手の主張を聴く』姿勢を持つことができれば、相手を説得することが目的ではなくなりますので  “アンコンシャス・バイアス” を発信することを避けることにもつながります。

●ステップ2:「相手の主張」への尊重が伝わる「自らの主張」を

そして、自らの主張と相手の主張を積み重ねることで、より良い結論へ導くことができます。しかし場合によっては、不適切な対応・業務を指導する時など『自らの主張を押し通す』ことが必要とされることもあるかもしれません。

その場合は『自らの主張を端的に伝える』ことが大切です。「べき」、「普通は…」を使用するのであれば、それに係る言葉は事実関係です。少なくとも職場においては、性別・年齢・経験などは関係がありません。性別・年齢・経験などの言葉が係っている時は、相手を説得しようとする時です。『相手の主張』への反発が説得につながり、その説得の言葉が “アンコンシャス・バイアス” へつながりやすくなってしまいます。

仮に『相手の主張』が納得できなかったとしても、相手が主張をしたことへの尊重が伝わるよう、端的かつ事実関係に基づいた『自らの主張』を意識していきましょう。

●ステップ3: “アンコンシャス・バイアス” がないか「自らの主張」を振り返る

“アンコンシャス・バイアス” を減らすのは『無意識が意識に変わること』です。そのためには、『自らの主張』を振り返ることが必要です。「べき」、「普通は…」という言葉を発した時だけでなく、頭を過ぎった時なども “アンコンシャス・バイアス” に気づくための貴重な機会となります。

一方で、自らの頭の中だけで “アンコンシャス・バイアス” に気づくことも難しいものです。厚生労働省では、令和7年度 民間企業における女性活躍促進事業事務局によるサイトとして「アンコンシャス・バイアスを学ぼう」のページがあり、無料閲覧できる動画やチェックシートなどがありますので、ぜひ活用してみましょう。
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