世界最大級のセラミックスメーカーとして、電力、自動車、エネルギー、IoTなど幅広い領域でビジネスを展開する日本ガイシ株式会社では、2050年の未来を見据え、「挑戦」を合言葉にグループ一丸となって新たな事業の創出を目指しています。その一環として現在注力しているのが、挑戦する人材の育成と、個々の力を十分に発揮できる環境整備です。

この組織変革を実現させるために、人事部門と新事業推進部門が連携し、様々な取り組みを進めています。そこで今回は、同社 執行役員 人材統括部長の野崎正人氏、ならびに執行役員 NV推進本部 CN事業開発担当の大津武嗣氏と、同社にアセスメントプログラムを提供する株式会社リードクリエイト 常務取締役の吉田卓氏が対談。変革に取り組む背景や目指していく姿などをお話しいただきました。(以下敬称略)

※本記事の内容は、取材時(2024年10月)の情報に基づいています。
※日本ガイシ株式会社は、2026年4月にNGK株式会社へ社名変更しました。

【対談者プロフィール】


  • 野崎 正人氏

    ■野崎 正人氏
    日本ガイシ株式会社
    執行役員 人材統括部長

    1990年に日本ガイシに入社し、経理部管理課に配属。約4年間にわたり全社の予算取りまとめや月次の業績報告などを担当。その後、海外を含めたグループ会社への出向を経験。2011年電力事業本部ガイシ事業部 管理部長に就任。2017年電力事業本部 企画部長、2020年人材統括部 企画部長、2022年人材統括部 ダイバーシティ推進部長 兼 企画部長、2023年執行役員 人材統括部長に就任し、現在に至る。

  • 大津 武嗣氏

    ■大津 武嗣氏
    日本ガイシ株式会社
    執行役員 NV推進本部 CN事業開発担当

    大学院修了後、国内大手製薬会社にて国内外の営業・マーケティングを担当。その後外資系化学メーカーで海外駐在、日本法人副社長や設立JVのCEOを歴任。2022年11月日本ガイシに入社し、NV推進本部長補佐に就任。2024年4月NV推進本部 CN事業開発統括を経て、同年6月から執行役員NV推進本部 CN事業開発担当に就任し、現在に至る。

  • 吉田 卓氏

    ■吉田 卓氏
    株式会社リードクリエイト
    常務取締役

    大学卒業後、大手金融機関に入社。企画部門を経て、人事部で育成・評価・異動業務に従事。2005年リードクリエイトに入社。リーダーの選抜・育成を軸に人材開発支援を担当し、これまでソリューションに携わった企業は500社以上。一般論に留まらない「実践知」をベースにしたセミナーも多数開催。2021年より現職。

  • 宿利 大氏

    ■宿利 大氏
    株式会社リードクリエイト
    ソリューション事業本部 西日本支社 プランナー

    2014年、新卒でリードクリエイトに入社。コンサルティング営業として、延べ500社以上の企業の人事課題に対峙。リーダー選抜・育成を中心に、ゴールへのストーリー設計から具体施策の企画・運営・フォローまで体系的に支援。

日本ガイシ野崎氏・大津氏、リードクリエイト吉田氏、宿利氏

「5つの変革」に向けて人材育成と環境整備に取り組む

吉田 まず始めにNGKグループビジョンの概要と、その中で目標として掲げられている「5つの変革」について簡単にご説明いただけますか。

野崎 弊社は2050年の社会を想定したバックキャスト思考に基づき、自分たちの“ありたい姿”と“なすべきこと”を示したNGKグループビジョンを策定しました。かつてはがいし事業を中心に、その後は排ガス浄化用セラミックスなど自動車の内燃機関向け製品を主力として成長してきましたが、将来的にそれらの製品ニーズが縮小していくことが予想される世界において、我々が成長を続けていくためには、第3の創業とすべく新製品の創出や事業構成転換が欠かせません。

そこで「独自のセラミック技術でカーボンニュートラルとデジタル社会に貢献する」ことを“ありたい姿”として設定。さらにその実現のために“なすべきこと”として、「ESG経営」「収益力向上」「研究開発」「商品開花」、およびそれらを支える「DX推進」という5つの領域での変革に取り組んでおります。
日本ガイシ野崎氏
吉田 事業を大きくトランスフォームさせていくためには、そこに人や組織をどうつなげていくのかも重要なポイントになると思います。御社はそのために新たに人的資本経営方針を打ち出されていますが、人や組織の在り方については具体的にどのような方針をお持ちなのでしょうか?

野崎 NGKグループビジョン、ならびに「5つの変革」を実現させるためには、それに取り組む人材の充実と、その人材が持てる力を十分発揮できる環境を整えることが不可欠です。そのため、会社としてどんな人材を求めているのか、一方で、人材が活躍できる舞台をどのように整備していくのかを、2万人を超える全従業員に伝えるべく、「人材育成方針」および「社内環境整備方針」として定めました。

「人材育成方針」に関しては、「高度な知識、技術、能力を身につけて、主体的に問題に取り組む人材」、「チームワークを発揮し、粘り強く成果につなげる人材」、「自律的に成長し、自身と会社を変革し続ける人材」という大きく3つの観点から育成に取り組み、「社内環境整備方針」に関しては、「多様性を尊重し、様々な人が活躍できる職場」、「豊かで活気あふれる職場」、「挑戦を後押しするオープンな職場」を作り上げていきたいと考えております。

吉田 人的資本経営を実践する上では経営戦略と人材戦略の連動が欠かせませんが、その中でも特に重要となるのが人材像や人材要件を言語化する営みだと思います。各事業部はもちろん、経営層や海外拠点の方々ともコンセンサスを取る必要があると思いますが、そういった方針づくりにおいて苦労された点やこだわった点などがありましたらお聞かせください。

野崎 「人材育成方針」における人材像については、従来のものをさらに細分化していきたいと考えていたのですが、例えば「新たな事業開発」に向けて日々探索している人たちと、「収益力向上」のためにラインで地道に貢献している人たちを同じ言葉で括るのは非常に難しく、粒度を揃えるのに大変苦労しました。

そして多くの人たちと議論を重ねた結果、やはり最終的には従来から大切に掲げてきた「高度な知識、技術、能力、主体性」「チームワーク」という言葉に立ち戻ったのです。高度な知識や技術を持ちチームワークを大切にしていくことはこれまでもこれからも大前提であり、そこへ新たに「自律」という言葉を加えることで現在の表現となりました。

吉田 検討や議論を繰り返した結果、原点に立ち返ったと。まさにそれが御社のDNAなのでしょうね。一方、「社内環境整備方針」づくりにおいてはどのような点にこだわりましたか?

野崎 ここではやはり「挑戦」という言葉にこだわりましたね。多様性を尊重した、活気あふれる環境がないと、挑戦なんかできない、という考え方がベースにはあります。実はこの中に「失敗を恐れずに…」という文言も入れたかったのですが、ヨーロッパの子会社の社長や人事の方から強く反対されたんですね。「挑戦に失敗はつきもの。何故それを敢えて入れるのか」と。この辺りの感覚は日本と欧米では異なり、それぞれの文化が持つ前提を合わせるのに苦労しました。

吉田 昨今多くの企業が「挑戦」という言葉を人的資本経営の文脈の中でお使いになるのですが、その解釈や定義が微妙にずれているように感じます。経営や人事は、「挑戦」=「未知・未経験な領域へ果敢に挑む」といった意味合いで発信しているにもかかわらず、肝心の現場社員は、ただ漠然と一生懸命頑張って成果を出す、これまで以上に多くの仕事量をこなすことを「挑戦」と捉えている。言葉だけが独り歩きして、その「意味合い」が共有されていないケースも多々見られるのですが、御社ではいかがでしょうか?

野崎 おっしゃる通りだと思います。弊社の場合、社長が「今までと違うことに積極的に取り組んでほしい」と常々メッセージを発信しているのですが、それこそがまさに「挑戦」なんですよね。毎日同じことを漫然と繰り返すのではなく、たまには事業所から一歩外に出て、今まで接点のなかった人と話をして帰ってきてもいい。それも一つの挑戦だと。やはり何か違う行動を起こさないと、物事や結果は変わりませんから。我々人事もそういうメッセージはもっと強く出していきたいと考えています。

「未来に向かって挑戦できる人材」を評価

吉田 今おっしゃられた大きな方針を具現化するために、あるいは様々な組織・人事課題を解決するために、2025年度から新たな人事制度をスタートさせるとのことですが、この制度の一番の狙いや意図は何でしょうか?
リードクリエイト吉田氏
野崎 未来に向かって挑戦できる、そのための制度にしたいと思っています。これまではその人の能力、もっと言えば過去の功績に対して評価するという考え方だったのですが、これからは「将来への期待に対して処遇を決める」という考え方に変えていきたいという狙いが、この新人事制度の根幹にあります。では、その人の未来をどう定義するのかというと、その点はいわゆるジョブ型と表現されることかもしれませんが、その社員への「期待と価値」を明らかにすることで可能になると考えています。

吉田 新しい人事制度の一環として、基幹職を対象としたコンピテンシーもリニューアルを進めていらっしゃるそうですね。こちらの狙いもお聞かせください。

野崎 基幹職コンピテンシーに関しては、3つの「人材育成方針」と3つの「社内環境整備方針」それぞれに対応した形で新たに作り直しています。例えば「高度な知識や技術」を身につけてほしい、そのためには「継続的に学習するような行動」を取ってください、といったイメージです。これらのコンピテンシーに基づき、360度評価などを実施することで、自身に期待されている役割が正しく認識できたり、現状の課題を発見できたり、自身の目指すゴールが明確になると考えています。

NV推進本部を「挑戦と変革の良きロールモデル」に

吉田 ここからは事業構成転換に向けて中心的な役割を担うNV推進本部についてお伺いします。まずはNV推進本部のミッションや会社全体の中での位置づけなどをお聞かせください。

大津 弊社は現在、2030年に新規事業で売上1,000億円以上を目指す取り組み「New Value 1000」を進めています。その達成に向け、マーケティング機能を軸として新たな価値創造を推進する役割を担っているのが、我々NV推進本部です。これまで新規事業開発の推進は、研究開発本部や各事業部が個別に行っていたのですが、2022年4月にNV推進本部が新設され、すべてが一カ所に集約されることとなりました。

そんな我々に与えられたミッションは、未知なるものに挑戦し、新しい事業を生み出すこと。そのためには従来のやり方や常識に縛られず、発想を転換していく必要があります。実は私自身、NV推進本部が立ち上がって半年のタイミングで他社から転職してきた身であり、ここまで外部視点の発想を持って自由に色々なことをやらせていただいてきました。そういう意味では、私自身も挑戦者であり、これからもNV推進本部が「変革の良きロールモデル」であり続けるための施策を打ち出していきたいと考えています。
日本ガイシ大津氏
吉田 NV推進本部では今年度よりHRBPを設置しましたが、大津さんご自身、事業部の中で組織・人事面も牽引されるお立場として、どのようなことを意識されていますか?

大津 私は前職でHRBPに数多く助けてもらった経験があります。人事的視点からの課題抽出や提案はもちろん、「組織をこう変えたい」「人をこう育てたい」と要望を出すと、それを具現化するための最適なプランを提案・主導してくれ、ゴールに辿り着くまでずっとフォローしてくれる、そんなHRBPと一緒に仕事ができて本当に幸せでした。私自身が身をもって、HRBPの価値を理解しているつもりです。伴走者として人事や部門に寄り添いながら、目的を達成するための最適解を模索し、課題に向けて一緒に挑戦する。HRBPとは、そうあるべきだと考えています。「HRBPがいて、うちの部門全員が助かっている」「おかげで組織が良くなった」と思ってもらえるようになることが理想でしょう。

一方で、NV推進本部は人事領域においても組織開発領域においても、パイロット的に先行して様々なことに挑戦してきました。そういう取り組みをHRBPの導入で加速し、結果に結びつけることで、「HRBPって、こんなことも、あんなこともできるんだ」と認知してもらい、会社全体への導入が進み機能すれば良いなとも思っています。HRBPの価値を示し道筋をつけるという意味でも、全社的にも責任重大な挑戦であると考えています。
 

個々の能力を引き出すべく「パーソナルコンピテンシー」を強化

吉田 まさに大津さんは変革にうってつけの存在だと思いますが、実際に日本ガイシに来られて、人材や組織をどのように変えていこうと思われましたか?

大津 この会社に来て最初に感じたのは、地頭に優れた、かつ結束力の高い人材で溢れているなということでした。ただ一方で、せっかく優秀なのに磨き方に偏りがあり、もったいないと思えるところもありました。だからこそ100年の歴史が紡いできたこの風土の中に、私のような外部からの人間が別の視点を持ち込み、少しのスパイスを利かせることで、一人ひとりのポテンシャルをより一層引き出すことができれば、この会社は絶対にもっと強くなるだろうと確信しました。

そこで着目したのが、個人の能力や行動特性である「パーソナルコンピテンシー」の現状把握と開発という視点を足すことです。弊社にユニークで尖った素晴らしい技術があるのは間違いありません。ただそこが強いが故に、専門性や技術力、経験値に焦点が当たりやすく、これらの要素が高い人ばかりがどんどん引き上げられていく傾向があります。私はそれらを否定しているわけではなく、別にもう1つのエレメントがあってもいいのではないかと思っているんです。どんな職種や立場であっても、共通して求められる汎用性の高い能力や行動特性にも焦点を当てることが重要なテーマです。

また、その延長線で、組織リーダーとしての素養がある人材なのか、もしくは専門領域での技術を基盤に組織貢献する人材になってもらったほうがいいのかを見極めて、そこに向かって育成・活用していくことも我々に課せられた重要なミッションです。そのためにアセスメントを通じて、本人すらも気づいていなかったような「強み」「才能」に焦点を当て、それらが最大限発揮できる役割を担ってもらえるように、会社がマネジメントしていく。もっと端的に言えば、本人の自己理解や適材適所の配置につなげていくことが重要だと考えています。

そしてもう一つ、アセスメントを活用するうえでこだわったのが、市場価値です。社内における価値も大事ですが、それ以上に一人ひとりが市場価値というものを意識してほしいと思っています。極端に言うと、他社から狙われて引き抜かれるような人に育ってほしいですし、そういう人材が集結すれば、組織はもっと強くなると考えています。

実際にアセスメントを行うと個々の市場価値が確認できますが、「思っていた以上に市場価値が高くて、嬉しかった」、「社内では評価してもらえていたけれど、市場の中で見たら実はたいしたことがなく、正直ショックだった。でも立ち位置がわかって、むしろ良かった。もっと自分を磨こうと思った」といった声が聞かれ、一定の効果があったと実感しています。

吉田 アセスメントの結果を様々な形でお役立ていただき、私たちも大変嬉しく思います。なかでも、副社長を筆頭に経営陣がお集まりになられて議論の場を設けられたのは本当に素晴らしいと感じました。
リードクリエイト吉田氏2
大津 岩崎副社長は、私の直属の上司であるNV推進本部長でもあるので、アセスメントには当初から強い関心を示して下さりました。その価値を見出して積極的にサポートしてくれますし、アセスメント後のフィードバックにも毎回出席し、その結果を踏まえて人事施策に反映したこともありました。

部門人事と本社人事のコラボレーションをどう進めていくのか

吉田 今までNV推進本部が先行してやってこられた取り組みと、これから本社全体でやろうとされている取り組み、ここに断絶感があってはいけません。他社様においてはそのようなお悩みをお聞きすることが多くあります。今後両者の間でいかに一貫性を持たせるか、一体化できるかが大きなテーマになると思いますが、部門人事と本社人事が有機的な連携を深めるうえで何が重要になるとお考えでしょうか?

大津 一つはお話しした通り「コンピテンシー」という新しい共通言語を持つことです。そして、より重視したいのは、お客様を中心に、市場や世の中の動向をしっかり掴んで物事を考えることだと思います。つまり、そこに対して会社としていかに貢献するかという本質や目的を全員で共有できればいいのかなと。そういう意味では、「NV推進本部が…」「本社人事が…」「事業部が…」ではなく、共通のゴールを目指す“チームNGK”という意識を全員が持つ必要があるでしょう。

最終的にお客様が弊社の製品を買っていただけるのであれば、その製品を生み出したのが社内の誰であろうと構わないわけです。それが組織力であり、チームNGKの価値だと思います。もちろん理想論かも知れませんが、このようなメッセージは愚直に伝え続けるようにしています。

野崎 確かにみんなが同じ目的や目標に向かって走っていくことは重要だと思います。ただ、先ほどの「多様性を尊重する」という話にも繋がりますが、その走り方は部門によって、あるいは人によって異なるでしょう。

その点、人事は多様なやり方や考え方があることを前提に考えなければなりません。例えば、この事業部はこういう施策を導入したほうがいいけれど、あちらの事業部は他のやり方をしたほうが効果的だというケースはいくつもあると思います。それを人事がいかに見極め、応えていけるかが今後の課題だと感じます。

そのためには多くの部分を各部門に委ねることになりますから、今まで以上に「信じて任せる」という発想を会社や人事が強く持つ必要もあると考えます。そういった期待から、各部門の多様なニーズに寄り添い主導していく役割としてHRBPを導入したいと考え、NV推進本部から始めています。
日本ガイシ野崎氏2
大津 野崎が申し上げた通り、多様性という言葉はもう1つ重要なポイントになると思います。人によって、ジェンダーによって、年代によって、国籍によって、モノの見方はまったく異なります。そういった色々な意見を引き出して、それをテーブルに載せて、NGKとしての最適解は何なのかをオープンに議論できる空気感や風土を醸成することも、今まで以上に意識しなければいけません。そういった議論ができれば、事業部と本社の壁も自ずと無くなっていくと思っています。

「自分を変える第一歩」としてアセスメントを有効活用してほしい

吉田 先ほど大津さんからは、いかにパーソナルコンピテンシーを浸透させて、それらを自己理解や適材適所につなげていけるかが重要だというお話をいただきました。そしてそのための方法論の1つとして、まずはNV推進本部で弊社のアセスメントプログラムを実施いただき、これから本社人事においても導入いただくことが決まっております。そこでお二人が感じられているアセスメントの意義や効果、期待感などをお聞かせいただけないでしょうか。

野崎 人は何かを変えたいと思ったとき、まずは「気づき」がないと変われません。自分は何が足りないのか、何を変えたほうがいいのかを理解する。これが一番大事なことであり、そういう意味でもアセスメントは自分を変える第一歩になると思います。自分はこうなりたいと思っていても、なかなか実現しないことってありますよね。なぜそれができないのか、自分の中で何が邪魔をしているのか、そういったことを考えるヒントにもなるはずなので、今後はグループ内でもっと活用が広がっていけばいいなと思っています。

吉田 アセスメントデータを基に自分自身の「市場価値」を知る。これも大事なことなのですが、野崎さんのおっしゃるように、もっとその先の、自分の中の本質を覗き込み、葛藤や囚われを明確にして「これまでの学びを捨てること」(アンラーン)の契機にしていただけると、アセスメントの価値はさらに高まるかと思います。続いて大津さんはいかがでしょうか?
日本ガイシ大津氏2
大津 アセスメントにおいて難しい点は、結果データを見たときは「なるほど」とは思うのですが、仕事に戻って数時間経つと、いつもの自分に戻ってしまうのですよね。だからこそ、組織としては実施したら終わりではなく、その後も中長期的にフォローするプランを作って、振り返りや新たな課題設定の機会を設けることが不可欠です。

その点、リードクリエイトさんはアセスメント実施後も、個人に向けた成長課題を克服するためのアクションプランを伴走いただいたり、経営層や人事向けにアセスメントデータを考察し、組織課題を言語化するセッションを提供いただいたりと、フォロー体制が充実しています。そこが御社のアセスメントを選定し、継続している理由の一つでもあります。

いずれにせよ、人間はすぐには変われません。一気に変えようとするから三日坊主になるのだと思います。肝心なのは、アセスメントからの気づきを意識して、毎日1%でいいから少しずつ継続的に挑戦すること。全社員がそういう意識を持つことが大切だと思います。

吉田 私もまったく同感です。そして弊社のアセスメントをご活用いただくことが、その一助になればと願っております。では最後に、チームNGKにおける今後の課題や展望をひと言ずつお聞かせください。

大津 これから組織環境がシフトしていく中で、自分のキャリアに対する責任は自分で持たなければなりません。会社に頼ることなく、自ら自分を磨いて、そこにあるチャンスも自ら掴み取る。そんな風に一人ひとりが何事も自分で考えて行動できるような組織を作っていきたいですね。

野崎 まずは新しい人事制度をきちんと定着させることが最優先ですが、さらにその先のことを考えると、やはり我々人事の人間が従業員一人ひとりの豊かさを第一に考えられる、そんな集団になっていかなければならないと感じています。

吉田 今後の御社の躍進を私たちも期待しております。本日はありがとうございました。
日本ガイシが目指す人的資本経営~鍵を握る「本社人事とHRBPの連携」、「新人事制度の肝となるコンピテンシーとアセスメントの活用」に迫る~
協力:株式会社リードクリエイト
  • 1

この記事にリアクションをお願いします!