合同会社アルチは2025年5月26日、20~30代の就転職経験者を対象に実施した「就職・転職活動における採用動画の影響」に関する調査結果を発表した。調査期間は2025年5月7日~9日で、20~30代の男女2,405人より回答を得ており、そのうち直近3年以内に就職・転職経験のある回答者は978人となっている。調査結果から、採用動画が求職者の企業選びや志望度形成に与える影響や、効果的な採用動画の特徴などが明らかになった。
企業選びにおいて「採用動画」を求める声は4人に3人。20~30代求職者の企業選定に与える影響と効果は?

「採用動画」を見たことがある人は7割以上

企業の新卒・中途採用において、採用動画の活用はもはや珍しくない。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、単に動画を制作するだけでは不十分である。では、求職者が採用動画に求める「リアルな情報」とは何なのだろうか。

はじめにアルチは、「採用に関する動画(会社紹介や社員インタビューなど)を、説明会や採用サイト、YouTube・SNSなどで見たことはあるか?」と尋ねた。その結果、会社紹介や社員インタビューなどの採用関連動画を「何らかの形で見たことがある」と回答した人は、全体の73.3%(何回もある:24.6%、数回程度ある:37.2%、一回だけある:11.5%)と7割を超えた。

この結果に対し、同社は「説明会や採用サイト、YouTube・SNSなどを通じて、動画による情報接触がすでに一般化していることがうかがえる」としている。
採用に関する動画(会社紹介や社員インタビューなど)を、説明会や採用サイト、YouTube・SNSなどで見たことはあるか?

4人に3人が企業選びの際に「採用動画があった方がいい」と回答

続いて、前問で「採用関連動画を見たことがある」とした人に対し、「採用動画は、企業を選ぶときにあった方が良いと思うか?」と尋ねている。すると、「とても思う」および「思う」と回答した人は合計75.4%となり、採用動画を見た求職者の多くが採用動画の必要性を感じていることが明らかになった。
採用動画は、企業を選ぶときにあった方が良いと思うか?

“入社前に見た採用動画”と“実際に働いた印象”ではポジティブなギャップが多数に

次に同社が、同対象者に「現在勤務している会社の採用動画(会社紹介や社員インタビューなど)を見たことはあるか?」と尋ねたところ、「見たことがある」とした人は70.7%と7割にのぼる結果となった。多くの求職者が、企業選びの際に候補先の採用動画を活用しているようだ。
現在勤務している会社の採用動画(会社紹介や社員インタビューなど)を見たことはあるか?
最後に同対象者に対し、「入社前に見た採用動画と、実際に働いてみた印象にギャップはあったか?」と尋ねている。その結果、「予想より良かった」または「ほぼイメージ通りだった」とのポジティブな回答をした人は、74.6%と7割以上になった。一方、「少し違いを感じた」または「かなりギャップを感じた」とのネガティブな回答をした人は25.2%だった。

この結果を受けて同社は、「採用動画が企業理解に一定の効果を持っている」との見解を示している。
入社前に見た採用動画と、実際に働いてみた印象にギャップはあったか?
本調査結果から、採用動画が単なる企業のプロモーションツールではなく、求職者の企業選びや志望度形成に影響するツールであることがわかった。特に、飾らないリアルな現場の姿や社員の生の声が、求職者の共感を呼び、入社意欲を高める鍵ともなるだろう。30秒から1分程度の短い動画で、日々の業務風景や社員の素顔、職場の雰囲気を誠実に伝えることが、ミスマッチを防ぎ、貴社にとって本当に価値のある人材を引き寄せる手立てになるかもしれない。

出典:https://www.aruchi2025.com/

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