企業の将来を担う若手社員の育成は、持続的な成長や組織活性化を実現する上で欠かせない経営課題である。近年は生成AIの登場によって育成のあり方そのものが変わる可能性も指摘されているが、実際の現場ではどこまで浸透しているのか。本調査では、若手社員に求められるスキルの現状、育成成果、具体的な取り組み状況、施策と成果の相関、そしてAI活用の広がりを明らかにするためのアンケートを実施した。調査結果をフリーコメントも含めて以下に報告する(本調査における若手社員は新卒入社5年以内の社員と定義している)。

若手社員の優れている点は「デジタル関連スキル」、企業は「専門知識・コミュニケーション力」を重視

まず、「近年の若手社員について優れていると感じるスキルや能力」については、「デジタルリテラシー・スキル」が最多で35%、次いで「AI・デジタルツール活用力」が32%などとなっている。デジタル関連スキルが、若手社員の強みとして認識されていることがうかがえる(図表1-1)。

【図表1-1】若手社員のスキル評価(優れている点)

HR総研:「若手社員の育成」に関するアンケート 結果レポート

次に、「物足りないと感じるスキルや能力」については、「ストレスマネジメント」が最多で39%、次いで「リーダーシップ」が34%、「課題解決力」が31%などとなっている。デジタル関連スキルが高く評価されるのに対し、社会人基礎力やストレスへの対処に関する能力には課題感が示されている(図表1-2)。

【図表1-2】若手社員のスキル評価(物足りない点)

HR総研:「若手社員の育成」に関するアンケート 結果レポート

企業が若手社員の育成で重視している能力・スキルについては、「業務の専門知識・技術」が最多で43%、次いで「コミュニケーション力」が42%、「課題解決力」が34%などとなっている。「デジタルリテラシー・スキル」は11%、「AI活用力」は2%であり、若手社員の強みとして評価されるデジタル関連スキルは、企業が重視する能力・スキルの上位には挙がっていない(図表1-3)。企業は専門知識やコミュニケーション力といった業務の土台を固める育成を優先していることが分かる。一方で、「物足りない」の最上位に挙がった「ストレスマネジメント」は重視する能力の上位には入っておらず、不足を感じている能力が必ずしも育成の重点になっていない点は注目される。

【図表1-3】若手社員育成において重視している能力・スキル

HR総研:「若手社員の育成」に関するアンケート 結果レポート

【調査概要】

アンケート名称:【HR総研】「若手社員の育成」に関するアンケート
調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)
調査期間:2026年8月19日~25日
調査方法:WEBアンケート
調査対象:企業の人事責任者・担当者
有効回答:202件(前回238件)
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