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AI活用の阻害要因、経営層の34.5%は「思いあたらない」。一般社員は「ツール制限」が37.6%
AI活用の頻度と阻害要因の関係を全回答者で分析すると、最も強い負の相関を示したのは「試行錯誤や失敗を許容する文化がない」(r=−0.29)だったという。ただし、この相関は因果関係を示すものではないとのことだ。そこで、「所属組織においてAI活用推進を鈍らせる要因」として考えられることについて尋ねたところ、経営層の約3人に1人にあたる34.5%は、「自組織において、AI活用の推進を鈍らせている要素は思いあたらない」と回答した。一方、一般社員では「業務で使用できるツールに関する制限が厳しい」が37.6%(経営層15.1%)、「経営層のAI理解度が低い」が28%、「試行錯誤や失敗を許容する文化がない」が26.8%(経営層13.7%)だった。逆に「ガイドラインやルールなどが整備されていない」は経営層33.1%、一般社員21%で、経営層のほうが高くなった。経営層はルール整備、現場はツールの制限や組織文化に課題を感じやすい傾向がうかがえる。

「AIが不可欠」と見込まれる業務は「バックオフィス」が88.5%で最多
経営層に、今後3~5年でAIが不可欠な役割を担うと考える業務を尋ねたところ、「バックオフィス業務(総務・経理等)」が88.5%で最も高かった。次いで「マーケティング(顧客理解・販売促進等)」と「戦略立案・分析」がともに69.1%だった。バックオフィス業務は9割近くに達しており、定型的な業務ほどAIの役割が大きくなると見込まれている。
人に残る役割は「ビジョンの発信・共有」が74.1%
人間が不可欠な役割を担うと考える業務では、「営業・販売・接客」が77%で最も高かった。続いて「ビジョンの発信・共有」が74.1%、「モチベーション・メンタルヘルス管理」が64.7%だった。AIの活用範囲が広がるなかでも、人を動かし、人と向き合い、組織を導く役割は人に残ると考えられているようだ。
リーダーに求める能力の首位は「リーダーシップ」86.3%、AI活用能力は48.9%
経営層が考える「今後3~5年でビジネスリーダーに重要となる能力」としては、「リーダーシップ」が86.3%で最も高く、「コミュニケーション能力」が82.7%、「やり抜く力」が79.1%と続いた。一方、「デジタル・AI活用能力」は48.9%、「データ分析・活用能力」は31.7%にとどまった。技術的なスキルより、人や組織を動かす力が重視されている様子がうかがえる。
「好奇心」を重要とした割合は経営層69.8%、一般社員42%で27.8ポイント差
「好奇心」を重要な能力に挙げた割合は、経営層が69.8%、上級管理職が63.3%、中間管理職が49.8%、一般社員が42%だった。経営層と一般社員の差は27.8ポイントで、職位が上がるほど高い傾向にある。AIの進展に合わせて学び続ける姿勢を重視する経営層の思いが、現場では同じ重みで受け止められていない可能性がうかがえる。なお、本設問は今後求められる能力の重要度を尋ねたもので、一般社員自身の好奇心の高さを示すものではないという。

出典:AI活用の鍵は「組織文化」、経営層と現場には認識差も グロービス経営大学院、日経ビジネスとAI活用の実態や組織課題を共同調査
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