株式会社オーサムエージェントは2024年2月5日、「2024年問題による意識調査」の結果を発表した。調査期間は2024年1月16日~22日で、同社が運営する運送業に特化した専門求人サイトに掲載中の84社から回答を得ている。本調査から、2024年問題による運送事業への影響や懸念点、対策などが明らかとなった。
【2024年問題】運送業界の約8割が事業への影響を懸念。対策は「ドライバー確保」、「荷主への交渉」がカギか

8割を超える企業が「2024年問題による事業影響」を懸念

2024年4月より、これまで上限が設けられていなかった運送業従事者においても時間外労働の上限規制が始まる。これにより、運送業界の人材不足や売上の減少といった「2024年問題」が懸念されているが、2024年問題は運送事業にどのような影響を与えるのだろうか。

はじめにオーサムエージェントは、「2024年問題による事業への影響に懸念を感じているか」を尋ねた。事業規模を問わず、「とても感じている」(40.5%)、「やや感じている」(41.7%)の回答を合わせると、全体の81.7%となった。大多数の企業が2024年問題に対する事業影響に懸念を感じているとわかった。
2024年問題による事業への影響に懸念を感じているか

懸念を感じている運送形態は「貨物(地場メイン)」が6割超でトップに

そこで、同社が「懸念を感じている運送形態」を調べたところ、ラストワンマイル・地場・中長距離の貨物を運送形態とする「貨物(地場メイン)」が60.9%で最多だった。

一方、「あまり感じていない」、「全く感じていない」とした企業としては、旅客・廃棄物収集・生コン・砂利など貨物以外の事業者が目立つ結果となった。
懸念を感じている運送形態

影響の懸念は事業規模を問わず

続いて同社が「懸念を感じている」とした企業の「事業規模の割合」(保有している車両台数)を調査したところ、「31~50台」(27.5%)が最多だった。以下、「21~30台」(20.3%)、「101台~」(20.3%)が同率で、「51~100台」(18.8%)、「10台以下」(7.2%)、「11~20台」(5.8%)と続いた。

保有している車両台数が10台未満の企業から100台以上の企業まで、大小偏りのない結果となった。このことから、運送形態の事業者はその事業規模を問わず2024年問題の影響に関して懸念を感じていると推察できる。
懸念を感じている企業規模の割合

2024年問題の懸念点は「ドライバーの不足・離職」など人材に関する懸念が8割に

次に、同社が「具体的にどのような懸念を感じているか」を複数回答で聞いたところ、「ドライバー不足」(80%)が最も多く、次いで「賃金の減少によるドライバーの離職」(40%)となった。人材不足・ドライバーの離職など、「人材」に関する懸念が多くを占めているようだ。

また、「法改正への対応」や「荷主との交渉」とした企業も多く、実際に2024年問題に対しての対策をすでに講じている企業も多数あったという。
具体的にどのような懸念を感じているか

何かしらの対策を行っている企業は8割を超える

最後に同社は、「2024年問題に対して現在何かしらの対策をしているか」と尋ねた。その結果、「はい」は82.1%で、「いいえ」は17.9%だった。
2024年問題に対して現在何かしらの対策をしているか

対策には「ドライバーの確保」のほか「荷主への交渉」も

そこで、前設問で「はい」とした企業に「具体的な対策」を聞いたところ、「ドライバーの確保」(75.7%)が最多だった。他方で、「荷主への運賃値上げの交渉」(54.3%)、「運行計画の効率化」(38.6%)、「荷待ち時間削減のための荷主との交渉」(22.9%)とした企業も多く、「ドライバー確保」と「荷主への交渉」を同時並行で対策していることが見て取れる。
具体的にどのような対策をしているか
本調査結果から、事業規模や運送形態を問わず、2024年問題による事業への影響を感じている企業は8割にのぼるとわかった。具体的な対策内容としては「ドライバーの確保」が最多だったが、「荷待ち時間削減」や「運賃値上げの交渉」といった荷主への交渉を行っている企業も見られた。今回の調査結果を参考に、自社でも2024年問題の影響を減らすための対策について検討してみてはいかがだろうか。

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