株式会社学情は2024年1月31日、「UIターン」についての調査の結果を発表した。調査期間は2024年1月10日~24日で、2025年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生(以下、25卒学生)384名より回答を得ている。本調査から、UIターンを希望する割合や理由などが明らかとなった。
“UIターン就職”希望の25卒学生は3割超、コロナ禍初期より増加。「家族と暮らす」、「地元に貢献」などのメリットが魅力か

UIターン・地方での就職希望は3割を超え、コロナ禍初期より14.9ポイント増に

コロナ禍でテレワークが普及・定着し、「住む場所」の価値観も以前より多様化している。コロナ禍に学生生活の大半を過ごした25卒学生は、UIターンや地方への就職に対してどのように考えているのだろうか。

はじめに学情は、「UIターンや地方での就職を希望するか」と尋ねた。すると、「はい」は36.7%となり、3割を超える学生がUIターンを希望していることがわかった。UIターンを希望する人の割合は、同社がコロナ禍初期の2020年6月に実施したアンケートと比較すると、14.9ポイント増加したという。一方、「いいえ」は63.3%だった。

自由回答には、「大学で都会に出て、地元の良さがわかった」、「実家の近くに住みたい」、「地元に帰って実家から通える企業に就職したい」といった声が寄せられたとのことだ。
UIターンや地方での就職を希望するか

UIターンの希望理由は「家族と暮らしたい」、「地元に貢献したい」が上位に

続いて、同社が「UIターンや地方での就職を希望する理由」を聞いたところ、「家族と一緒に暮らしたいと思うから」が44.7%で最多だった。以下、「地元に貢献する仕事をしたいと思ったから」が42.6%、「都市部よりも地方のほうが住みやすいから」が36.2%で続いた。
UIターンや地方での就職を希望する理由

UIターンで希望する勤務地は「出身の都道府県」が7割を超え最多に

最後に同社は、「UIターンで希望する勤務地」を尋ねた。すると、「出身の都道府県」が72.3%で最も多かった。以降、「出身の都道府県に近く、求人の多い県」が36.2%、「魅力的な求人のある地域」と「首都圏へのアクセスが良い地域」が同率(19.1%)で続いた。
UIターンで希望する勤務地
本調査結果から、UIターンや地方での就職を「希望する」とした25卒学生は3割を超え、コロナ禍初期(2020年6月)に実施したアンケートと比較すると14.9ポイント増加したとわかった。また、UIターンや地方での就職を希望する理由としては、「家族と一緒に暮らしたい」、「地元に貢献する仕事がしたい」が上位にあがっていた。コロナ禍で人と関わる機会が減っているなか、地元の良さを実感している25卒学生は多いようだ。このようにUIターンや地方での就職希望が増えていることを受け、UIターン就職などを歓迎する企業では、希望者向けの説明会の開催やこまめな情報発信などを検討してみてはいかがだろうか。

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