株式会社ライボが運営するJob総研は2022年5月9日、「2022年世代間ギャップ調査」の結果を発表した。調査対象者は20~24歳(Z世代)、25~34歳(ミレニアル世代)、35~49歳(ロスジェネ世代)、50代(バブル世代)の各世代498名で、調査期間は2020年4月20日~26日。この結果から、仕事における世代間ギャップの有無やその理由、ギャップが生む不都合の解消に向けた課題などが明らかとなった。
9割以上が別世代に対して「仕事に対する考え方」が違うと実感。“世代間ギャップの解消”は価値観の相互理解から

7割以上が「世代間ギャップ」を感じている

近年、働く環境が目まぐるしく変化する中で、「世代感ギャップ」は職場にどうあらわれているのだろうか。

Job総研が、「仕事上で世代間ギャップを感じているか」を尋ねたところ、「すごく感じる」が22.3%、「やや感じる」が51.4%となり、合計73.7%が「世代間ギャップ」を感じているという結果となった。

一方、「全く感じない」は9%、「あまり感じない」は17.3%だった。
9割以上が別世代に対して「仕事に対する考え方」が違うと実感。“世代間ギャップの解消”は価値観の相互理解から

世代別に見ると「バブル世代」にギャップを感じるとの回答が最多に

さらに、「特にギャップを感じる世代」を聞くと、トップは「バブル世代」の47%だった。以下、「Z世代」が26.9%、「ロスジェネ世代」が14.3%、「ミレニアル世代」が11.8%となった。

この結果について、「Z世代の回答」と「バブル世代の回答」をピックアップして比較したところ、傾向が大きく異なっていることがわかった。具体的には、「Z世代」の69.7%が「バブル世代」にギャップを感じている反面、「バブル世代」が「Z世代」に対してギャップを感じている割合は34.6%に留まった。Z世代はバブル世代に対して大きなギャップを感じているが、バブル世代はそこまで感じていないという傾向が浮き彫りとなった。
9割以上が別世代に対して「仕事に対する考え方」が違うと実感。“世代間ギャップの解消”は価値観の相互理解から

8割弱が世代間ギャップを「マイナスイメージ」として捉える

続いて「世代間ギャップへのイメージ」を尋ねた結果を全世代で見ると、「マイナスイメージ」との回答が77.3%で、「プラスイメージ」の22.7%を54.6ポイント上回る結果となった。

「どのようなことでギャップを感じるか」について尋ねると、「仕事に対する考え方」との回答が95.9%で最も多く、以下、「一般常識」が24.1%、「コミュニケーションの取り方」が22.5%、「飲み会での発言や行動」が15.9%、「日常の会話が合わない」が12.9%と続いた。
9割以上が別世代に対して「仕事に対する考え方」が違うと実感。“世代間ギャップの解消”は価値観の相互理解から

「世代間の価値観の違い」を理解しようとする人は、ことのほか多い傾向

Job総研は、「世代間ギャップで感じる価値観への理解」についても尋ねている。まず、「世代間ギャップで感じる価値観を理解しているか」と質問すると、「理解している」が27.3%、「どちらかというと理解している」が58%で、合計85.3%となった。

続いて、「(相手の)価値観を理解したいか」という質問では、「理解したい」が35.9%、「どちらかといえば理解したい」が44.2%で、合計80.1%に。さらに、「(相手の)価値観を理解しようとしているか」については、「すごくしている」が20.7%、「どちらかといえばしている」が63.9%で、合計は84.6%だった。

これらの3つの質問の肯定率はいずれも8割強となっており、ことのほか多くの人が「世代間ギャップで感じる価値観」への理解を深めることに前向きなことがわかった。
9割以上が別世代に対して「仕事に対する考え方」が違うと実感。“世代間ギャップの解消”は価値観の相互理解から
調査結果では、最も世代間でのギャップが表れやすいのは「仕事に関する考え方」であることが示された。その一方で、世代間ギャップの元ともいえる「価値観の差」を、前向きに理解しようとしているビジネスパーソンが多くいることもわかった。今回の調査傾向を踏まえつつ、企業としても「従業員同士の相互理解」がさらに深まるような職場環境を整えたい。

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