アスクル株式会社は2021年12月20日、「コロナ禍における職場の年末年始」に関する調査の結果を発表した。調査期間は2021年11月30日~12月6日で、同社の事業所向けサービスに登録している企業から、1,822件の回答を得ている。これにより、新型コロナウイルス流行下における、企業の年末年始休業や行事などの状況が明らかとなった。
コロナ禍で企業の年末年始はどのように変化しているのか? コロナ前と比べた、忘年会や年賀状などの状況とは

年末年始休業期間は「6日~8日間」が多い傾向に

新型コロナウイルスの影響を受けて、企業の年末年始に変化はあるのだろうか。調査ではまず、「勤務先の年末年始休業の期間」を尋ねている。その結果、最も多い回答は「6日間」で20.7%となり、以下は「7日間」が18.7%、「8日間」が9.9%などとなった。また、今回の調査対象期間の12月25日~1月10日における、平均休業日数は7.1日だったようだ。
コロナ禍で企業の年末年始はどのように変化しているのか? コロナ前と比べた、忘年会や年賀状などの状況とは

昨年と比べ、忘年会を実施する企業が増加

調査では続いて、「2021年の忘年会の予定(実施済を含む)」を尋ねている。すると、「例年通り実施」が8.9%、「規模を縮小して実施」が8.1%、「リモートで実施」が0.5%となり、「何らかのかたちで実施または実施予定」との回答が、合わせて17.5%となった。昨年行なった同様の調査の結果では、同合計が9.1%だったことからすると、8.4ポイントの増加となっている。

一方、「実施を辞めた」は34.5%となり、昨年調査の56.5%と比べ22ポイント減少という結果に。これらの結果から、昨年に比べると忘年会を実施する企業が増加していることがうかがえる。
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「年賀状文化」はコロナ禍を機に縮小傾向に

「取引先への年賀状やグリーティングカードなどの発送予定」については、「例年通りの枚数を出す予定」が60.2%となり、昨年調査の69.2%からは9ポイントの減少となった。「昨年より枚数を増やす予定」は2.3%と、昨年の1.9%に比べて微増しているが、「年賀状やグリーティングカードは無くす予定」が25.2%と、昨年より4.8ポイント増加していることから、企業における年賀状文化は縮小傾向と言えそうだ。
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「年始の挨拶回り」予定は昨年と同水準も、例年と比べ減少傾向か

また、「勤務先の年末年始の挨拶回りの予定」についても尋ねている。その結果、「例年通りにする」が28.8%、「例年より増やす」が1.5%と、合計30.3%だったのに対して、「減らす予定」が34.7%、「中止する予定」が35.1%で、合計69.8%となった。依然として、ビジネスにおけるリアルな接触を減らす傾向がうかがえる。
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企業における「お歳暮」文化は大幅縮小の傾向に

「取引先へのお歳暮の予定」を尋ねた質問では、「全面的に中止」が37.4%、「コロナ前の2019年に比べ減らす予定(減らした)」が35.7%で、合わせて73.1%となった。コロナ禍前の2019年と比べ、お歳暮についても中止もしくは数を減らす企業が多いことが見てとれる。
コロナ禍で企業の年末年始はどのように変化しているのか? コロナ前と比べた、忘年会や年賀状などの状況とは
昨年から引き続き、新型コロナウイルス感染防止策が取られている「withコロナ」の日常においては、年末年始休業や忘年会、挨拶回りなどの「年末年始における企業の風習」にも変化があるようだ。必要な繋がりは継続させつつ、新しい生活様式に則した対外コミュニケーションがとれるよう、企業としての方針を改めて考え直してみてはいかがだろうか。

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