2026年3月時点で、内定取得者の6割が就活を終了

では、2026年3月初旬の時点で内定承諾し、就職活動を終了した学生はどの程度いるものなのでしょうか。内定を1社以上から得ている学生の中で、「内定承諾した、もしくは、内定承諾する企業を決めた」とする割合は、文系で50%、理系で54%となっており、既に半数程度に上っています[図表3]。また、「まだ決めかねているが、就職活動は終了した」の割合は文系10%、理系8%で、これらを合計すると、“就職活動を終了した”とする学生は文系で60%、理系で62%と、文理いずれでも6割程度に上ります。政府が定める就活ルールでは、大学3年生の3月からプレエントリーや会社説明会参加といった就職活動解禁、4年生の6月から面接選考解禁となっていますが、実際には3月初旬時点で7割近くの就活生が既に内定を取得し、さらにその6割は就職活動を終了している、つまり就活生全体の4割程度は既に就職活動を終了しているということになります。しかし、これだけ形骸化している就活ルールについて、政府が2029年卒の学生からの適用を検討している見直し案では、解禁時期をそれぞれ1カ月程度前倒しする案も出ているといいます。昨今の企業と学生の就職活動への対応などを踏まえると、政府の議論は論点が大きくずれているように思えてなりません。
[図表3]文理別 内定承諾の状況(2026年3月時点)
さて、“内定承諾した(決めた)”(「内定承諾した、もしくは、内定承諾する企業を決めた」)学生と、“まだ決めかねている”(「まだ決めかねているが、就職活動は終了した」と「まだ決めかねており、就職活動を続ける」の合計)学生の2グループに分けて、それぞれのグループにおいて「就職活動を終了するまでに内定を獲得したい社数」の傾向を比較してみました。その結果、“内定承諾した(決めた)”グループでは「第一志望に内定すれば1社でよい」の割合が74%と圧倒的であるのに対して、“まだ決めかねている”グループでは46%と半数未満にとどまり、その差は28ポイントにもなります[図表4]。逆に、「2~3社」「4~5社」「6社以上」を選択した学生の割合は、“まだ決めかねている”グループと“内定承諾した(決めた)”グループとを比較して、約2倍から3倍にもなっています。したがって、この時期に内定承諾する学生は、第一志望に効率よく内定し、あまり迷うことなく納得した上で内定承諾の決断ができていることがうかがえます。このことから、3月初旬という超早期に内定承諾をした学生は、入社意欲の高い学生であると推測され、承諾後に辞退に転じる可能性が比較的低いと捉えてよさそうです。
[図表4]内定承諾別 就職活動を終了するまでに内定(内々定)を獲得したい社数
2026年3月初旬で既に内定を受けた学生を対象に、内定を受けた時期を聞いたところ(複数回答)、文系で最も多かったのは「2026年2月」で28%、次いで「2025年12月」21%となっています。一方、理系では「2025年12月」と「2026年2月」がどちらも28%で最多で、次いで「2026年1月」も25%と多くなっていました[図表5]。理系では12月から翌年の2月に内定出しが集中しており、その他の月では「2025年1月」の11%を除いて1桁台となっています。一方、文系では早期に2桁台となった月はなく、その代わり「2025年10月」が10%、「2025年11月」が16%と、理系よりも早くピークを迎えています。また、文系では、「2025年8月」7%、「2025年9月」9%となだらかにピークに向かっていくのに対し、理系は「2025年10」「2025年11月」の9%から「2025年12月」の28%へと急激にピークを迎えている様子がうかがえます。
[図表5]文理別 内定(内々定)を受けた時期(複数回答)
「2024年12月以前」が文系・理系ともに3%となるなど、超早期の「2025年4月」までは内定出しが見られるものの、「2025年5月」「2025年6月」には内定出しがいったん落ち着き、内定を受けた学生はゼロとなっています。そして、秋口には夏期インターンシップに参加した学生を対象とした早期選考による内定出しが始まり、年末年始の内定出しのピークへと進んだものと推察されます。

4割の学生は中堅・中小企業を志望

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