厚生労働省は2026年9月29日、「厚生労働省関係の主な制度変更(令和8年10月)について」を公表した。2026年10月は、企業の雇用管理に関わる複数分野で制度変更が重なる。今回の公表は、10月に実施される制度変更のうち、「特に国民生活に影響を与える事項」をまとめたものだ。本記事では、カスタマーハラスメント対策等の義務化、同一労働同一賃金ガイドライン等の改正、地域別最低賃金の改定、短時間労働者の社会保険適用における賃金要件の撤廃などを抜粋して紹介する。

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厚労省が2026年10月の主な制度変更を公表。カスハラ対策・最低賃金など押さえたい変更点は?【人事向け早見表で確認】

カスハラ・求職者等へのセクハラ対策を義務化。待遇説明にも変更

カスタマーハラスメントおよび求職者等に対するセクシュアルハラスメントを防止するために必要な雇用管理上の措置が、すべての事業主に義務付けられる。顧客対応の現場に加え、採用活動におけるハラスメント防止も対象となる。

同一労働同一賃金ガイドライン等には、賞与、退職手当、各種手当、福利厚生施設、休暇等に関する記載が追加される。また、短時間・有期雇用労働者や派遣労働者の雇入れ時・派遣時の労働条件明示事項に、「待遇の相違の内容・理由等に関する説明を求めることができる旨」が加わる。

地域別最低賃金は順次改定。全国加重平均は1,177円

地域別最低賃金は10月1日以降、都道府県ごとに順次改定される。すべての都道府県で時間額54~65円の引上げとなり、全国加重平均は1,177円となる。

なお、全国加重平均は各企業に一律に適用される金額ではないため、企業は対象地域の最低賃金額と発効日を確認する必要がある。

短時間労働者の社会保険、月額8.8万円の賃金要件を撤廃

短時間労働者の厚生年金・健康保険の適用要件から、月額8.8万円、年額換算で約106万円の賃金要件が撤廃される。なお、今回の変更は賃金要件の撤廃であり、すべての加入要件がなくなるものではない。

適用拡大に伴い新たに適用事業所となった比較的小規模な事業所では、短時間労働者の加入に伴う手取り減少を緩和するため、本人の保険料負担を軽減できる保険料調整制度も導入される。

また、最低賃金の減額特例許可の対象となる短時間労働者で、賃金が月額8.8万円未満の場合は被保険者としない一方、本人の希望により任意で加入できる措置が設けられる。この加入に事業主の同意は不要としている。
厚労省が2026年10月の主な制度変更を公表。カスハラ対策・最低賃金など押さえたい変更点は?【人事向け早見表で確認】

出所:厚生労働省「厚生労働省関係の主な制度変更(令和8年10月)について」をもとに編集部作成

今回の案内には、ハラスメント防止、待遇説明、賃金、社会保険に関わる変更がまとめられている。人事・労務担当者にとって、自社の対象者や適用時期を確認し、関係する規程、労働条件通知書、給与計算等の運用を点検する際の確認資料となる。

出典:厚生労働省「厚生労働省関係の主な制度変更(令和8年10月)について」

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