株式会社社長のきもちは2020年12月17日、「コロナショックによる資金調達」に関する調査の結果を発表した。従業員数100名以下で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により経営が悪化した中小企業の経営者1,108名から回答を得た(調査期間:2020年11月16日~17日)。これにより、新型コロナがもたらした売上げへのダメージや、持続化給付金の活用実態が明らかとなった。
新型コロナウイルスの影響で中小企業の売上げはどうなった? 厳しい現状と持続化給付金について調査を実施

「売上減少」は2019年比約3割が最多

コロナ禍により経営状況の悪化が危ぶまれるなか、2019年と比べて中小企業にどのような影響が出ているのだろうか。

はじめに、「2019年と2020年を比較してどの程度売上げが減少したか」を尋ねた。すると、「2019年比約30%減」(26.1%)が最も多い結果に。以下、「2019年比約20%減」(17.6%)、「2019年比約40%減」(17.1%)と続いた。なかには、「2019年比50%減」という回答も14.4%あった。

※なお、下記画像にある「前年」は2019年を表している
新型コロナウイルスの影響で中小企業の売上げはどうなった? 厳しい現状と持続化給付金について調査を実施
具体的に「新型コロナによって経営にどのような影響がおよんだか」を尋ねると、「定期的な収入源の大幅な減少」、「休業」、「余剰人員の増加」など、事業継続への不安がうかがえる回答があった。その他「販売スタイルの変化」という回答もあり、倒産を回避するための企業努力を行っていることがわかる。

約7割が持続化給付金を申請済み

続いて、新型コロナによる経営難に対し、政府の支援策として出された「持続化給付金」を申請したかを尋ねた。その結果、「すでに申請して給付された」が47.6%、「申請したがまだ給付されていない」が25.7%、「これから申請する予定」が10.9%と、8割を超える企業で持続化給付金を活用している、またはこれから活用する予定であることが明らかとなった。
新型コロナウイルスの影響で中小企業の売上げはどうなった? 厳しい現状と持続化給付金について調査を実施

支給までの期間は1ヵ月以内が多く、6割以上がその効果を実感

次に、「すでに給付された」と回答した企業に、「申請から給付にかかった日数」を尋ねた。すると、「1ヵ月以内」が22.4%と最も多く、次に、「2週間以内」が20.1%、「3週間以内」が19%、「1ヵ月半以上」が18.8%という結果になった。

また、「持続化給付金により、業績を立て直すことができたか」と尋ねると、「立て直せた」が15.6%、「少しではあるが立て直せた」が49.5%と、6割以上が効果を得られたと回答した。一方、「特に変わらなかった」が26.6%、「立て直せなかった」が8.4%と、約3割が回復できなかったこともわかった。
新型コロナウイルスの影響で中小企業の売上げはどうなった? 厳しい現状と持続化給付金について調査を実施
新型コロナ収束の兆しが見えない中、経営者たちはさまざまな場面で大きな判断を委ねられることもあるだろう。苦しい状況ではあるが、企業や従業員、家族のことを考え、最良の判断を考えていきたい。

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