株式会社オリゾは2022年10月28日、「就活生の福利厚生と社風に関する調査」の結果を発表した。調査期間は2022年10月4日~5日で、2024年に卒業を控えている就活生(以下、24卒生)107名から回答を得た。これにより、学生が就活時に、どのようなポイントから働く環境や社風を理解しようとしているかが明らかとなった。
就活生は「福利厚生の制度」から“ワーク・ライフ・バランス”を想像か。約9割が「社風の理解」につながる情報と回答

約9割の就活生は「福利厚生の内容」を意識して確認している

まず、オリゾが「就職活動において、企業の福利厚生について意識しているか」を尋ねたところ、「かなり意識している」が41.2%、「やや意識している」が46.7%で、合計87.9%となり、約9割もの学生が「福利厚生」に注目していることがわかった。
企業の福利厚生に対してどれほど意識しているか

福利厚生の内容について「就活サイト」や「企業サイト」から情報収集

また、企業の福利厚生を「意識している」とした回答者に対し、「どのように企業の福利厚生についての情報を収集しているか」を尋ねた。すると、「就活サイト」が71.3%、「企業HP」が69.1%、「Twitter」が18.1%との結果が得られた。
企業の福利厚生についての情報をどのように収集しているか

企業の福利厚生から「社風の理解につながると思う」と約9割が答える

続いて、「企業の福利厚生を理解することは社風の理解につながると思うか」については、「非常にそう思う」が30.9%、「ややそう思う」が58.9%となり、合計すると89.8%となった。
企業の福利厚生を知ることで、社風の理解につながると思うか

「ワーク・ライフ・バランスの実現可能性」を読み解きたいと考えている

また、先述の「企業の福利厚生を知ることは社風の理解につながる」と回答した人に対し、「具体的にどのようなことを読み解いているか」を聞いた。その結果、1位は「ワーク・ライフ・バランスの実現可能性」が82.7%となり、2位以降は、「社員への思いやり」(65.4%)、「社員の価値観」(46.9%)と続いた。

その他の自由回答では、「休暇の取りやすさ」や「時代に合った対応ができているか」、「社員を大切にしていそうか」などの声があった。
企業の福利厚生から読み解いていること

福利厚生以外では「事業内容」や「企業理念」を参考にしている

続いて、「社風を理解するために参考にしている福利厚生以外の企業情報」について尋ねると、半数以上が回答した上位は「事業内容」(69.8%)、「企業理念」(65.1%)、「企業説明会」(59.3%)となっていた。
社風を理解するために福利厚生以外で参考にしている企業情報

企業比較時に“福利厚生”が判断ポイントとなっている実態も

最後に、同社は「企業の福利厚生について情報収集を行う上で、どのような課題を感じている」と質問している。すると、「他の企業との比較が難しい」が52.3%、「信用性に欠けている」が46.5%、「結局どんな福利厚生なのかがわからない」が41.9%となった。

自由回答では、「福利厚生を活用している事例を知りたい」や「口コミサイトを見ても、人によって話していることが違うこともある」、「入社後に福利厚生が活用できるがわかりにくい」といった意見が寄せられた。
企業の福利厚生について情報収集を行う上で感じる課題
本調査から、就活生が企業を選ぶ判断軸として、“福利厚生”はかなり重要な要素であることがうかがえた。福利厚生の活用事例などの情報から、学生自身が働くイメージをより具体的に想像できるようになるのかもしれない。他社との差別化を行うためにも、採用広報の方策のひとつとして再考してみても良さそうだ。

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