株式会社ネットオンは2022年5月26日、「2022年度 中小企業の採用予定に関する調査」の結果を発表した。調査期間は2022年5月10日~16日で、中小企業の人事・労務担当者328名から回答を得ている。これにより、中小企業における2022年度の採用予定の有無や、中途採用の見通しなどが明らかとなった。
2022年度の採用予定、6割以上の中小企業が「前年度よりも増やす」と回答。中途採用での正社員獲得予定が最多に

約9割が2022年度に「採用予定あり」と回答

2022年度に採用を実施予定の中小企業は、どの程度あるのだろうか。はじめにネットオンは、「2022年度(2022年4月~2023年3月)の採用予定」について質問している。すると、「ある」が88.4%、「ない」が2.1%、「未定・わからない」が9.5%だった。約9割の中小企業では、2022年度に人材採用を予定していることがわかった。
2022年度の採用予定

採用予定の雇用形態は「正社員(中途採用)」が最多の約6割

次に、同社が「採用予定あり」とした回答者に対し、「採用予定の雇用形態」について質問したところ、「正社員(中途採用)」が57.9%で最多だった。以下、「パートタイム・アルバイト」が55.2%、「正社員(新卒採用)」が42.4%などと続いた。
採用予定の雇用形態

6割以上が「2021年度よりも採用人数を増やす」と回答

続いて、同社は「2021年度と比較した採用予定人数の増減」について質問している。その結果、「増やす予定」が64.5%、「変わらない」が22.1%、「未定・わからない」が12.4%、「減らす予定」が1%だった。6割以上の中小企業で、2021年度より採用人数を増やす予定であることが明らかとなった。

また、「採用人数を増やす予定」とした回答者に対し、「その理由」について質問したところ、「業務の拡大と売上向上のため」や「新規事業立ち上げのため」、「業績好調に伴う増員」などの回答が集まった。
2021年度と比較した採用人数の増減

「採用人数を増やす」企業の6割以上が「正社員(中途採用)」での雇用増加を予定

続いて、同社が「採用人数を増やす予定」とした回答者に対し、「増やす予定の雇用形態」について質問した。すると、「正社員(中途採用)」が62.6%で最多となり、以下、「パートタイム・アルバイト」が49.2%、「正社員(新卒採用)」が46.5%などと続いた。

一方、契約社員・派遣労働者・嘱託社員については、いずれも15%以下に留まった。
採用人材の雇用予定

業務委託やアウトソーシングの予定は「ない」が8割に迫る

最後に同社が、全員に対し「業務委託やアウトソーシングの予定の有無」について質問すると、「予定がある」は20.4%と、約2割だった。2022年度は、外部委託よりも自社で人材を確保したうえで、業務を推進する予定の企業が多いことがうかがえる。
業務委託やアウトソーシングの予定の有無
本調査の結果から、2022年度に採用を予定している中小企業は9割に迫り、そのうち6割超が「2021年度より採用人数を増やす」としていることがわかった。このことから、各企業が本年度の採用に意欲的な姿勢であることがうかがえる。周囲の動向を注視しつつ、自社での採用計画を定めていきたい。

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