株式会社トゥモロー・ネットは2025年5月、企業のDXおよびAI導入の実態を把握するために実施した「企業におけるDX化・AIシステムの活用に関するアンケート調査」の結果を発表した。本調査は、AIを業務で利用している1,033人を対象に実施している。調査結果から、企業の多くがDXやAIの導入を加速させる一方で、活用・運用面における課題も顕在化していることが明らかとなった。
【DX化・AI活用に関する調査】9割以上の企業がDXを推進中。AI導入では「人材不足」や「活用定着」が課題に

9割超の企業がDXを推進、「業務効率化」が主な目的

2025年現在、多くの企業がDXやAIの導入を進めている。しかし導入が進む一方で、「導入したが使いこなせていない」、「期待した成果が得られない」といった課題も見え始めているだろう。実際にDX・AIの活用を進める企業の実態はどのようになっているのだろうか。

はじめにトゥモロー・ネットが「企業におけるDXの推進状況」を尋ねたところ、「全社的に推進中」が63.3%、「部門単位で推進中」が27.4%と、合わせて9割以上がDXを推進している実態が分かった。

さらに、「DXを推進する目的」として最も近いものを尋ねた結果、「業務効率化」が69.5%で最多となり、以下は「コスト削減」(13.3%)、「新規事業創出」(6.3%)、「社内データ活用」(4.9%)、「顧客満足度向上」(3.5%)と続いた。
企業におけるDXの推進状況/DXを推進する目的

AI導入への投資も活発に。3,000万円以上の予算を確保する企業も

次に同社が「今後のAIサービスの導入意向」を尋ねたところ、43.5%が「積極的に導入したい」と答えた。

併せて、「AIサービス関連の導入・運用にあてる予算」について尋ねたところ、約6割が今年度の予算を確保していることが分かった。さらに「予算規模」についても尋ねると、最多となったのは「3,000万円以上」で29.7%、続いて「3,000万円未満」が26.6%、「1,000万円未満」が26.8%、「500万円未満」が12.7%となった。予算を確保した上で、AIサービスの導入が進んでいるようだ。
今後のAIサービスの導入意向/AIサービス関連の導入・運用にあてる予算

成果の一方で“使いこなし”に課題。導入後の壁が浮き彫りに

続いて、「AIサービス導入後の成果」について尋ねたところ、55.9%が「業務の自動化」と回答し、最多となった。以下、「データ分析の高度化」(44.9%)、「コスト削減」(37.3%)などにも成果を実感している様子がうかがえた。
AIサービス導入後の成果
また、AIサービスを社内業務/顧客対応で導入している企業それぞれに対し、「導入後の印象の変化」を尋ねた。すると、「期待以上で、より積極的に活用したいと感じるようになった」(社内業務:41.2%、顧客対応:44.3%)、「想定通りで、現状維持で使っていきたい」(社内業務:49.9%、顧客対応:47.3%)という結果になった。社内業務だけでなく顧客対応においても、ともに9割以上がAIサービスの導入に満足し、より積極的な活用や今後も活用の継続を望んでいることが明らかになった。
導入後の印象の変化
次に、「AIサービスを利用するうえでどのような課題をかかえているか」について尋ねたところ、「期待したアウトプットが得られない」が33.3%で最多となった。以下、「トラブル時の対応に困る」(31.8%)、「効果が実感しにくい」(26.8%)、「社内で相談できる相手がいない」(19.3%)などが続いている。
AIサービスを利用するうえでどのような課題をかかえているか
「AIサービス運用における課題」についても尋ねたところ、「社内で使いこなせない」が40.1%で最多となり、以下は「セキュリティやプライバシーの懸念」(34.7%)、「適切な活用シーンが不明」(26.3%)、「効果測定ができない」(25.4%)、「導入後の運用が難しい」(25.3%)という結果になっている。
AIサービス運用における課題

今後の定着・活用には「人材育成」と「運用支援」がカギに

最後に、「AIサービス導入が進むために必要だと感じること」を尋ねたところ、60.6%が「社内のAI人材育成」と回答し、最多となった。以下は、「ベンダーや外部専門家による継続的なサポート」(38.4%)、「予算確保」(37.9%)、「経営層の理解・支援」(29.8%)、「ITインフラの整備」(29.2%)、「ユースケースの共有」(26.4%)と続き、AI人材の育成や運用支援、社内浸透などに課題を抱えていることがわかった。また、約3割が「ITインフラ整備」を課題と感じていることから、社内でAIインフラ製品を適切に選定・導入する体制やノウハウが十分でないこともうかがえた。
AIサービス導入が進むために必要だと感じること
今回の調査から、DXやAI導入は着実に進んでいる一方で、「使いこなす力」が十分に整っていない企業が多い実態が明らかとなった。今後の焦点は、導入率ではなく“活用定着率”へと移行していくだろう。組織内で活用できる体制の整備、社内スキルの向上、経営層の理解などが、企業のAI活用の成否を左右するといえるのではないだろうか。

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000024676.html

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