サイボウズ株式会社は2023年7月18日、サイボウズ チームワーク総研を通じて実施した「年上の部下へのマネジメント」に関する意識調査の結果を発表した。調査期間は2023年5月24日~29日で、部下に年上の正社員がいる30~50代ミドルマネージャー(課長~部長職相当)1,500名と、上司(課長~部長職相当)が年下である50代正社員(職位不問)1,000名より回答を得た。本調査から、年下の上司から年上の部下へのマネジメントで必要なことや苦労していることなどが明らかとなった。
“年上の部下”へのマネジメントでは「敬語」よりも「傾聴」と「適切な関与」が必要。“年下の上司”が苦労していることとは

“年下の上司”と“年上の部下”ともに7割以上が「仕事はやりやすい」と回答

近年、年功序列から成果主義へのシフト、定年の延長によるシニア社員の増加などで、上司が年下であるケースは増えつつある。“年下の上司”と“年上の部下”間のマネジメントの実態はどうなのだろうか。

まずサイボウズは、年下の上司がいる人と、年上の部下がいる人に対し「仕事のやりやすさ」を尋ねた。その結果、「やりやすい」(「とてもやりやすい」、「まあやりやすい」の計)がともに76%と同率だった。
“年上の部下”へのマネジメントでは「敬語」よりも「傾聴」と「適切な関与」が必要。“年下の上司”が苦労していることとは
また、「仕事はやりやすい」と回答した人を対象に、「その理由」について、年下の上司・年上の部下それぞれに同じ選択肢で尋ねた。すると、年下の上司側の上位3つは、「仕事を任せられる」、「相手が聞く耳を持っている」、「相手のスキルや経験が十分」となった。年上の部下に対する、仕事への信頼に関わる理由が多く見られた。

一方、年上の部下側の上位3つは、「相手に上から目線がない」、「相手が聞く耳を持っている」、「相手が話しかけやすい雰囲気」だった。年下の部下との接しやすさや相談しやすさに関わる理由が上位となった。
“年上の部下”へのマネジメントでは「敬語」よりも「傾聴」と「適切な関与」が必要。“年下の上司”が苦労していることとは

年上の部下へのマネジメントに「敬語・丁寧な言葉遣い」はさほど求められていない

次に同社は、年下の上司・年上の部下に対し、「年上の部下へのマネジメントに必要だと思うこと」を聞いた。すると、年下の上司側は「敬語・丁寧な言葉遣い」が41.9%で最多だったが、年上の部下側は27.7%にとどまった。

一方、マネジメントされる側となる年上の部下側では、「部下の話を聞く」が43.2%と最も多かった。その他、「適切な判断と意思決定」や「部下のミスのフォロー」といった適切な関与が、マネジメントに必要という意見が上位となった。

さらに、年下の上司が「年上の部下に実際にしていること」の回答を重ねると、いずれも10ポイント以上の差が見られ、実態が追いついていない様子がうかがえる結果となった。
“年上の部下”へのマネジメントでは「敬語」よりも「傾聴」と「適切な関与」が必要。“年下の上司”が苦労していることとは

年下の上司は「部下の固定化した価値観」や「チームの人間関係」に苦労を感じている

次に、年下の上司に対し、「年上の部下に関する意見」を同社が尋ねた。その結果、「年上の部下の価値観は、なかなか変わらない」(67.6%)、「年上の部下は、所属チームの人間関係に置いて気を遣う」(58.6%)の項目について、年下の上司の過半数が「そう思う」と回答した。

また、「自身が年下の上司で、苦労したこと」の自由回答には、「年上の部下の固定化したやり方・考え方」や「年上の部下に気を遣い、伝え方が難しい」、「年上の部下と他メンバーとの、関係調整」といった声があがったとのことだ。
“年上の部下”へのマネジメントでは「敬語」よりも「傾聴」と「適切な関与」が必要。“年下の上司”が苦労していることとは

年上の部下には「チームの屋台骨」としての期待を寄せる

最後に同社は、「年上の部下に関する意見」を、年下の上司・年上の部下、それぞれに聞いた。その結果、年下の上司の回答では、「若い人の手本となるべき」(80.8%)、「所属チームのパフォーマンス発揮の主力となるべき」(74.6%)、「あれこれ指導しなくても、自走して成果を出すべき」(73.2%)、「上司に適切な助言やアドバイスをするべき」(62.7%)と、いずれも高い傾向にあった。年上の部下の回答も同様の傾向を示しており、上司・部下ともに、年上の部下への期待が見られる結果となった。
“年上の部下”へのマネジメントでは「敬語」よりも「傾聴」と「適切な関与」が必要。“年下の上司”が苦労していることとは
本調査結果から、年下の上司・年上の部下ともに7割以上が「仕事がやりやすい」と感じていることがわかった。一方で、年下の上司にとって、「年上の部下の強固な価値観」や「年上の部下と他メンバーの関わり」といった点が、苦労のポイントであることも明確になった。業務を行う上で、年齢に関わらず上司・部下の両者が同じ理想を共有し、それぞれの役割において考えていることのすり合わせを繰り返すことで、チームの成果を目指せるのではないだろうか。

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