株式会社スコラ・コンサルトは2025年9月4日、「転職や働く意識」に関する調査結果を発表した。本調査は全国の一般社員・管理職2,106名を対象に、2025年5月23日~26日に実施されたものとなる。調査においては「リベンジ退職」の広がりが注目されたほか、上司や同僚・部下による転職時の報復的な行動=「リベンジ退職」を経験したことがある人が1割を超え、職場定着やエンゲージメント向上の観点からもその影響が無視できない課題であることが判明した。

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“会社への報復”を伴う「リベンジ退職」が職場風土に影響か。人材定着に向けた改善ポイントは―「転職や働く意識」に関する調査

転職経験者の満足度は6割超。一方で「リベンジ退職」も約1割発生

はじめにスコラ・コンサルタントが、転職経験者に「前職と今の会社を比較した満足度」を尋ねたところ、総合的な評価では61.8%が「今の会社の方が良い」(「今の方が良い」もしくは「どちらかと言えば今の方が良い」)と回答しており、転職後の職場に対するポジティブな評価が際立った。一方、「前の会社の方が良かった」と感じる人はわずか7.8%と1割を下回っている。

満足している理由に関する具体的な回答結果では、「今の方が良い」との回答割合が最も多いのは「残業時間・休日出勤・柔軟な働き方」の65.5%で、次点の「給与や福利厚生」(62.3%)を上回った。
転職経験者の現職・前職に対する評価
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次に、「上司・同僚・部下が退職して困ったこと、嫌だったこと」を尋ねると、最多は「退職者の仕事を分担することになり、多忙になった」で29%だった。

他方で、上位項目と比較すると割合は低いものの、約1割が退職時に会社への報復的な行動を伴って退職する「リベンジ退職」に関わる選択肢を選んでいた。具体的には、「職場への報復的な行動(引継ぎをしない、繁忙期に退職する、内部情報を暴露する)を伴って退職した」(7%)や「退職時に担当業務データを削除された」(3.8%)、「一斉メール・チャットによる悪口拡散」(2.8%)といった回答があり、報復的行為に巻き込まれた、もしくは目撃した人が一定数いるようだ。

同社はこうした事例について、「リベンジ退職の余波や経験が、その後の職場風土や巻き込み型のモチベーション低下に波及する可能性は高い」とコメントしている。
リベンジ退職の具体的内容(割合・経験例)

人材定着のカギは「人間関係」、「自由度」、「会社の共感力」

今回の調査結果について、同社は「働く会社を選ぶ際に重視すること」と「今の会社で満足していること」を比べている。すると、多くの社員が回答した上位は「給与・賞与・福利厚生」と「残業の少なさ・休みの取りやすさ」、そして「人間関係」となり、それぞれ回答割合は異なるものの項目は同じだった。次いで、「自由度・裁量のある働き方」や「会社の方向性・ビジョンへの共感」も上位となった。

同社によると、実際にこれらの満足度が高い会社ほど、転職意向が低い傾向であったという。こうした指標は、リテンション対策としても重視されるべきものだと言えそうだ。
会社を選ぶ際に重視すること・会社評価(満足度)の比較
会社の重視点と満足度の分布
今回の結果から、社員の長期定着には「自由度」、「裁量」、「良好な人間関係」に加え、「リベンジ退職」を防ぐための組織的配慮も不可欠だといえる。退職プロセスの透明化や円満退職のためのガイダンス、定期的な職場コミュニケーションの活性化など、人事や経営サイドが担う役割は重要だろう。「リベンジ退職」というキーワードは、離職の局面で職場全体の信頼や風土が問われる新課題である。人材流動化が当たり前になる時代、企業の競争力維持のためにも、人と組織が「しこり」を残さずに次に進む環境・職場づくりが求められている。

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000073818.html

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