旭化成株式会社は2023年1月16日、従業員の学びのプラットフォーム「CLAP(Co-Learning Adventure Place)」の運用を2022年12月より開始したことを発表した。同プラットフォームでは、従業員が個々のニーズに合わせ、社内外の教育コンテンツをいつでも受講できるという。本取り組みにより同社は、従業員のリスキングを促進するとともに、人事戦略の実現を目指す考えだ。
旭化成が新たなリスキリング施策。従業員のキャリア自律・キャリア形成を後押しすべく、学びのプラットフォーム「CLAP」を運営開始

旭化成が進める人事戦略“人財のトランスフォーメーション”とは

旭化成では、同社の「中期経営計画2024 ~Be a Trailblazer~」において、経営基盤強化のため「GDP(Green、Digital、People)」の各分野におけるトランスフォーメーションと、「無形資産の最大活用」の4つを重要テーマとして掲げている。

このうち、“人財(people)のトランスフォーメーション”(以下は人材と表記する)においては、「人は財産、全ては人から」という基本思想のもと、従業員一人ひとりが挑戦・成長し続ける「終身成長」と、多様性を活かす「共創力」の2つを人事戦略の柱としている。これにより従業員の自律成長の後押しや多様な人材が活躍できる基盤づくりを進めているという。

この人事戦略の実現に向けては、従業員個々のニーズに応じた学習コンテンツのレコメンドや、多様な人材を可視化して連携していくなど、デジタルを活かした人事施策の展開が必須だと同社は考えている。このことから、これまでも「デジタル人材の育成」や「タレントマネジメントシステムの導入」など、人事部とデジタル共創本部が協働して施策を実行しているとのことだ。
旭化成の人事戦略

e-Learningシステムの導入により、従業員のリスキリング促進と人事戦略の実現を図る

今回、同社は上記の人事戦略を進める中で、各事業や職種に求められるスキルが多様かつ高度化している状況を踏まえ、従業員の学びのプラットフォーム「CLAP(Co-Learning Adventure Place)」の運営を開始した。CLAPとは同社独自のe-Learningシステムのことで、従業員がそれぞれの関心・ニーズに合わせて社内外のコンテンツを利用できるという。外部e-Learningコンテンツとも連携しており、プログラミングやリベラルアーツ、マネジメントなど約11,500種類のコンテンツから幅広い知識を学ぶことができる。さらに今後は、高度専門職(専門能力の高い人材)の知見を活かした講座開設や各事業の戦略と連動した学習コースなど、社内独自の学習コンテンツも拡充していく予定だとしている。

同プラットフォームでは、担当業務に直結するテーマのみならず、個々人の興味に応じて現在の業務と直接関係がない分野についても学ぶことができる。また、マネジメント層が自組織の課題に応じた学習テーマを設定し、組織全体での共同学習も可能とのことだ。

導入段階では、国内のグループ会社に勤める一部従業員を対象に利用を開始しているが、今後は国内グループ会社の従業員へと段階的に対象を拡大していくという。さらに内容面でも、「組織ごとに計画的な学習を支援するスタッフ『ラーニングプランナー』の体制整備」や「業務推進に役立つスキルの定義とコンテンツの紐づけ」など、体制整備や機能拡充のアップデートを行っていく予定だ。

同社は今後も、経営戦略と連動した人事戦略を通じて、従業員のウェルビーイングと働きがいを高めつつ、既存事業の強化や新規事業の創出などグループの競争力向上を目指していくとしている。

働き方や働く目的など、個々のニーズが多様化している今般の状況を受け、リスキリングに関する施策に注目が集まっている。従業員一人ひとりの志向やニーズに合ったスキルの習得とキャリア形成を促進したい企業では、こうした他社の人事戦略を参考に新たな施策を検討してみてはいかがだろうか。

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