知っているようで難解な部分もあるビッグデータとAI、そして最新のトレンドであるデジタル・トランスフォーメーション。HR領域に関係のありそうなテクノロジーについてサムトータル・システムズ代表取締役社長の平野正信氏に詳細な解説をしていただくとともに、テクノロジーをいかに採用や社員教育に活かしていくのか、今後の展望についてお話していただきました。

講師

  • 平野 正信氏

    平野 正信氏

    サムトータル・システムズ株式会社 代表取締役社長

    IBMの開発エンジニア、日経マグロウヒル社(現日経BP社)記者、ハイペリオン日本法人代表、レッドハット・アジア担当VPなどを経て現在に至る。記者としての人脈、ソフトウエア全般、会計、人事などのITソリューションなどの豊富な経験を生かし、業界のビジョナリーとして活躍。明快な説明に定評がある


1億5000万ユーザー、3500社以上が利用するソリューションをグローバル展開

まず当社の沿革を簡単にご説明します。アメリカで設立34周年を迎えた古い会社です。勤続34年で表彰された社員もいます。もともとはMicrosoft社の共同創立者で、最近では沈没した戦艦武蔵の探索で有名になったポール・アレン氏が設立しました。アレン氏はMicrosoft社時代に体を壊して引退後、復帰した時に「次のテクノロジーは何か」と考え、eラーニングに着目したことが当社設立のきっかけとなりました。その当時は、eラーニングという言葉の黎明期で、あまり一般的ではありませんでした。その後、急速に認知されるようになりましたが、実際に注目されるようになったのは、それから10数年ほど経過し、eラーニングが普通のコンピュータでも使うことが可能な状態になった2000年頃のことです。ここでeラーニングは1回目のブームを迎え、HR系のシステム、特にラーニングシステムとタレントマネジメントシステムがかなり注目されました。そのタイミングに合わせてサムトータル・システムズの日本法人が設立されました。
 実際には、2001年にドーセントという会社があったのですが、これが現在のサムトータル・システムズの前身です。その後、eラーニングの周辺テクノロジーがいくつも生まれ、eラーニングの会社も数多く設立されたことにより、色々な会社が買収・吸収を繰り返した結果、寡占化がかなり進みました。我々もその中の1つですが、最終的には2004年から社名がサムトータル・システムズに変わりました。

 現在、本社はアメリカにあり、一般のIT企業と同じように欧米を中心にアジア太平洋、インド、中国を含め、日本にも拠点があります。およそ1億5000万ユーザー、3500社以上に当社製品を使っていただいています。内訳としては、クラウドユーザーが増えています。当社は、もともとオンプレミスで事業を展開しておりましたが、最近は急速にクラウド化が進んでいます。

 ユーザーは製造業、金融業、テクノロジー、ヘルスケアなど、業種面での得意分野や偏りはありません。しかし、10数年前はヘルスケアやライフサイエンス領域に関して強みがありました。それは、製薬会社が新薬を販売する際、社員教育をしっかり行わなければならないというレギュレーションがあったのですが、当社製品が教育のログを記録する機能をいち早く持っていたからです。
 また、世界の航空会社ベスト15のうち13社が当社のユーザーになっています。人気の理由は、少し前まで飛行機ではオンライン教育ができなかったのですが、当社製品は教育コンテンツをダウンロードして、オフラインでも教育を受けることができたからです。
 また、ウォルマート社は当社の非常に強力なサポーターであり、ユーザーでもあるのですが、特に創業者のサム・ウォルトン氏が社員教育に熱心であるため、全米に多数展開しているウォルマート社の店舗で、パートを含む従業員が当社製品による教育を行っています。

 なお、当社製品はラーニングプラットフォームとタレントプラットフォームの他に、Skillsoft社がコンテンツを別売しているため、コンテンツ量は世界No.1です。さらに、包括的に色々な分野をカバーしており、かつ経験値があることで、多様なソリューションへの対処が可能である点が強みとなっています。

ITの進化の中でのAI、ビッグデータ、そしてデジタル・トランスフォーメーションとは

HRテックという言葉が最近のトレンドとなっています。みなさんはフィンテックという言葉をお聞きになったことがあると思いますが、これは金融系のテクノロジーのことです。このように最近では〇〇テックというような言葉が流行りのようになっているのですが、人事系のテクノロジーがHRテックというわけです。
 HRテックの根幹をなしている、AIやビッグデータ、デジタル・トランスフォーメーションについては、言葉としてはご存知かと思いますが、実際は何であるのかが分かりづらいため、テクニカルな観点から仕組みを示しつつ、説明します。理解すると応用が効き、実際にどのように使われるのかも分かりやすくなると思います。
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