HR総研では、毎年の定点観測として、2026年新卒採用活動の現時点までの振り返りと、2027年新卒採用活動の予定について動向調査を実施した。重視する施策、現時点の内定充足率・内定辞退率、面接開始時期、内定出し開始時期など、様々な項目に関する調査結果を以下に報告する。
26卒採用「大変になった」は中堅企業で7割近く、6月時点の内定充足率の影響か?
まず、2026年新卒(26卒、以下同じ)採用活動の振り返りの結果から見ていく。
26卒採用活動の所感としては、従業員数1,001名以上の大企業では「変わらない」が最多で65%と7割近く、次いで「やや大変になった」が35%で4割近くとなっている。301~1,000名の中堅企業では「やや大変になった」が最多で39%と4割程度となり、次いで「変わらない」が32%、「かなり大変になった」が29%で3割程度となっている。「やや大変になった」と「かなり大変になった」を合計した「大変になった」(以下同じ)の割合は68%と7割近くにも上っている。300名以下の中小企業では大企業と同様に「変わらない」が最多で64%と6割以上となり、次いで「やや大変になった」が21%、「かなり大変になった」が15%で、「大変になった」は36%と4割近くとなっている(図表1-1)。
「大変になった」の割合を見ると、中堅企業での割合が顕著に高くなっており、大企業に流れがちな学生たちを相手とした採用活動に苦戦している現状がうかがえる。
【図表1-1】企業規模別 2026年卒採用活動の所感(25卒採用と比較して)

次に、最終的な目標指標ともいえる「採用計画に対する内定者充足率」についても2025年6月時点の状況を企業規模別に比較してみると、内定充足率が「60%以上」となっている企業の割合は、大企業で55%と6割近く、中堅企業で4割、中小企業で4割未満となっている。したがって、企業規模が大きいほど内定充足率が高いことが分かる。また、「0%」の割合が中堅企業で32%、中小企業では40%にも上っている(図表1-2)。大企業ほど採用活動を早期から実施している傾向があり、自然な流れとも言えるものの、大企業と中堅企業の進捗に顕著な差が生じている。この要因としては、そもそも母集団形成の時点で上手くいっていない場合と内定辞退で他社に流れてしまう場合、さらにその両方に該当する場合という、大きく3つのケースが想定されるのではないかと推測される。
【図表1-2】企業規模別 2026年卒採用の内定充足率(2025年6月現在)

26卒採用で重視した施策、大企業で「自社採用HP」が最多、内定充足率による違いは?
26卒採用で重視した施策について企業規模別に見ると、大企業では「自社採用ホームページ」が最多で53%と半数程度、次いで「就職ナビ」と「対面型の自社セミナー・説明会」が32%などとなっている。一方、中堅企業・中小企業では「就職ナビ」が最多でそれぞれ50%、28%となり、次いで「自社採用ホームページ」が39%、23%などとなっている。いずれの企業規模でもターゲット層の応募者を集めたいという課題を持つ中、企業規模によって重視する施策が異なる傾向がうかがえる。また、中堅企業の特徴として、「内定者フォロー」が39%で大企業より15ポイントも高くなっている。内定充足率「0%」の割合が大企業より顕著に高い中堅企業において、内定者フォローは特に重要な課題となっているのだろう(図表2-1)。
【図表2-1】企業規模別 2026年新卒採用で重視した施策

次に、「内定充足率80%以上」、「内定充足率20~80%未満」、「内定充足率20%未満」の3グループに分けて26卒採用で重視した施策を見てみる。内定充足率が高い「内定充足率80%以上」の企業群が26卒採用で重視したこととしては、「自社採用ホームページ」が最多で34%、次いで「対面型のインターンシップ」と「内定者フォロー」がともに29%などとなっている。学生の中には志望企業のホームページをよく見てインターンシップに応募する学生も多くおり、そのような学生をターゲット層とする企業にとって「自社の採用ホームページ」を魅力化することは、とても重要なことといえるだろう。また、ターゲット層と出会い採用するために、「対面のインターンシップ」や「内定者フォロー」も重視されているようだ。
一方で、内定充足率が低い「内定充足率20%未満」の企業群では「就職ナビ」を重視する企業が最も多く、45%と半数近くにも上っているという特徴がある(図表2-2)。
【図表2-2】内定充足率別 2026年卒採用で重視した施策

26卒採用の面接選考開始時期、中堅企業で早期化が顕著
26卒採用の面接選考の開始時期については、採用の早期化の流れにより、年内に面接開始する企業も少なくない。
「2024年5月以前」から「2024年12月」までの年内に開始した割合は、大企業では50%とちょうど半数、中堅企業では57%と6割近くが年内に開始している。とはいえ、大企業と中小企業では、「2025年3月前半」がピークで、この時期に開始する企業がそれぞれ2割程度となっている。中堅企業では「2024年5月以前」から開始している企業が18%と2割近くあり、特に中堅企業が早期に開始している傾向が見られている(図表3-1)。
【図表3-1】企業規模別 2026年卒採用の面接選考の開始時期(予定含む)

内定充足率別に、面接開始時期を比較して見てみると、内定充足率が高い「80%以上」の企業では、「2025年3月前半」がピークで34%と3割以上に上る一方、
内定充足率が低い「内定充足率20%未満」の企業群では、「2024年5月以前」がピークで18%、インターンシップが本格化する前の「7月」までに開始した割合は32%と3割にも上っている。この結果を見ると、内定充足率が低い企業ほど、非常に早期から採用活動を行っている企業が多いことが分かる(図表3-2)。
【図表3-2】内定充足率別 2026年卒採用の面接選考の開始時期(予定含む)

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【調査概要】
アンケート名称:【HR総研】2026年&2027年新卒採用動向調査(6月)
調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)
調査期間:2025年6月2~13日
調査方法:WEBアンケート
調査対象:2026年卒採用活動を実施している/実施した企業の採用責任者・担当者
有効回答:162件
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