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若手が経営層を“指導”、AI活用の相互メンタリング制度を導入
生成AIの活用がビジネスの現場で急速に進むなか、企業の経営層がどれほどその変化に追いつけているかが問われている。博報堂DYホールディングスが新たに導入した「AIメンタリング」は、生成AIの実践知を持つ若手社員がメンターとなり、経営層に対してツールの使い方や活用の工夫を指南する制度だ。単なる一方通行のレクチャーではなく、経営層は自らAIを操作し、業務との親和性を探る実践型のプログラムとなっている。
一方で、メンター側の若手社員は、経営層から経営視点や意思決定の知見を得られるため、相互補完的な成長機会が提供されている。メンターにはエンジニアではなく、営業、マーケティング、メディア担当など現場の第一線でAIを活用している人材が選出されているのも特徴だ。
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若手のAI活用力と経営層の実行力をつなぐ「現実的な打ち手」
今回の取り組みは、若年層ほどAIリテラシーが高く、経営層を含むミドル・シニア層との間に活用の“ギャップ”が存在するという実態を背景に生まれたものだという。同社の先端AI研究機関「HumanCentered AI Institute(HCAI)」が実施した社内調査では、50代以上のAI活用度が1割程度にとどまっていることが明らかになっている。これに対し、若手は日常業務において生成AIを積極的に使いこなしており、その知見を経営レイヤーに伝える仕組みが必要とされていたようだ。
制度の導入により、同社の経営層の月間AI利用回数は3倍に増加。ツール活用による業務時間の短縮だけでなく、意思決定における新たな視点の獲得や、クリエイティビティの拡張といった副次効果も報告されている。
社内共有を通じて、組織全体のAI活用意識を底上げへ
同制度は単なるトレーニングにとどまらず、実施後には経営層の感想やAI活用の様子を動画にまとめ、社内で広く共有することで“AIは経営に不可欠”というメッセージを組織全体に浸透させていく狙いもあるという。今後はテストケースにとどまらず、博報堂DYグループ全体へ制度を拡大予定。全社員のAIリテラシーの底上げと専門知識の獲得を推進し、マーケティング支援業務におけるAI実装の高度化を本格化させる意向だ。
出典:https://www.hakuhodody-holdings.co.jp/news/corporate/2025/08/5771.html
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