小野薬品工業株式会社(以下、小野薬品)は、新たなイノベーション人財育成プログラム(以下、「人財」を「人材」に統一)の一環として、株式会社ローンディール(以下、ローンディール)が提供する「レンタル移籍」を通じた人材交流を開始した。ベンチャー企業への出向により新規事業の実践経験を積み、イノベーション人材の育成を目指したい考えだ。
小野薬品、ベンチャー企業との異業種間人材交流を目的とした「レンタル移籍」を利用開始。イノベーション人材の育成を目指す

自社ではできない業務経験を通じ、イノベーション創出を担う人材を育成

小野薬品では、企業価値向上と持続的成長を目指し、新たなイノベーション創出を担う人材育成や、社員の挑戦を後押しする企業風土の醸成を重要視している。この一環として、今回新たなイノベーション人材育成プログラム「Ono Innovation Platform(OIP)」を開設。OIPは“学習”、“経験”、“挑戦”の3つで構成され、社員自らの可能性の拡充による成長を、企業が積極的に支援する取り組みだ。同プログラムの一環として、イノベーションの起こし方を学び、経験し、挑戦するベンチャー出向プログラム「V2V(Voyage to Venture)」を開始した。

今回、V2Vを実施するプラットフォームとして、人材が元の企業に在籍しながら一定期間他社で働く「レンタル移籍」を採用。「レンタル移籍」は、研修や出向といった企業間契約に基づき、「次世代リーダー育成およびイノベーション人材に取り組む大企業」と、「事業開発力を強化したいベンチャー企業」のマッチングを行うサービスだ。同社の社員がベンチャー企業の一員として一定期間働くことで、社内ではできない経験を積み、「イノベーション人材」としての成長を促したいとしている。また、取り組みの中で得た知識や経験を社内に還元することで、組織力の強化に貢献することが期待できるという。

今回のプログラムでは、「NPO法人 全国こども食堂支援センター むすびえ」や「株式会社Lightblue Technology」、「ケイスリー株式会社」など、5つの団体・企業に対して各1名(30~40代)を移籍者として選出。選出された社員は、1年間出向するとしている。
「レンタル移籍」の仕組み
自社だけでは積むことのできない経験も、出向など「企業間の人材交流」という仕組みを活用することで、実現できるかもしれない。人材育成を課題とする企業では、企業間の人材交流をひとつの手段として検討してみてはいかがだろうか。

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