今回その取り組みについて、H.U.グループホールディングス株式会社 代表執行役会長 兼 社長 兼 グループCEOの竹内成和氏に、株式会社マネジメントサービスセンター エグゼクティブコンサルタント 遠山雅弘氏が話を聞きました。(以下敬称略)
【プロフィール】
■竹内 成和氏
1976年に株式会社CBS・ソニー(現:株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント)に入社し、営業、販売推進、営業システム開発など様々な業務を経験。その後、営業本部長、株式会社ソニー・ミュージックアーティスツの代表取締役社長、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントの役員・CFO、株式会社アニプレックス、株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの代表取締役会長、株式会社ソニー・放送メディアの取締役会長、エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社(現:エイベックス株式会社)の代表取締役CFOなど数々の企業の経営を担ってきた。2016年より、H.U.グループホールディングス 取締役代表執行役社長に就任。様々な困難を乗り越えながら会社の変革を推進。現在は代表執行役会長 兼 社長 兼 グループCEOとして、ヘルスケアのさらなる可能性を追求していく企業の持続的な成長を目指し、奮闘している。
H.U.グループホールディングス株式会社
代表執行役会長 兼 社長 兼 グループCEO
■遠山 雅弘氏
早稲田大学第一文学部卒。株式会社帝国データバンクを経て、株式会社マネジメントサービスセンターに入社。役員や事業部長などのエグゼクティブクラスの選抜・育成に関するグローバルプロジェクトに数多く携わる。2019年、代表取締役社長に就任し、提携先のDDIとの連携を深め、企業戦略に基づくタレントマネジメントのコンサルティングに従事。経営陣をリードし、企業の人材戦略・育成分野において、企業の成長を支援し続けるHRパートナーとしての企業価値の創造に取り組む。2025年4月より現職。
株式会社マネジメントサービスセンター
エグゼクティブコンサルタント

立ち止まれば時代に後れをとる。だからこそスピード感が重要
遠山:本日は、H.U.グループホールディングス様の次世代経営人材の育成についてお伺いしていきたいと思います。以前、弊社のアセスメントをご利用いただくにあたり、最初のステップとして、御社のリーダーがこれから直面するであろう課題、すなわち「ビジネス・ドライバー」を設定して提示させていただきました。これは、事業戦略や文化戦略を踏まえたうえで人材要件やアセスメントの設計を行う前提となるものです。
その際に、竹内社長にインタビューさせていただきましたが、「業界が規制等でなかなか変わっていけないなか、自社の経営人材はその先頭に立って変えていかないといけない。そして新しい技術をちゃんと取り入れ、それを使って進んでいくことが必要」とおっしゃっていたことが印象に残っています。まずは業界トップ企業として、そのお考えについて改めてお聞かせいただけますでしょうか。
竹内:
医療業界は、歴史ある業界です。そのため、どうしても古い体質が残ってしまっています。当社は業界トップではありますが、その立場に甘んじていては世の中の進歩に取り残されてしまいます。私は「下りエスカレーター理論」と名付けていますが、世の中は絶えず進歩しています。

遠山:
確かに、先んじてやっておけば修正も早くできますね。

それに、いくらいいアイデアでも、先んじて取り入れていかなければ、結局は世の中に後れを取ってしまいます。また、トップが意思決定をする際、「情報を十分与えてくれないと判断できない」という人がいますが、それは完全な間違いだと思います。十分な情報を得て動き始めたときには、他の会社はみんな取り入れてしまっているでしょう。3~4割の情報で動く判断をしなければならないのです。
そうなると、おそらく打率は落ちます。それでも、世の中の流れの速さを考えると、手を付けないといけません。だからこそ、トップには少ない情報で意思決定ができるだけのセンスと、常日頃から情報にアンテナを張っておくことが不可欠だと思います。
協力:株式会社マネジメントサービスセンター
この後、下記のトピックが続きます。
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●スタープレーヤーだけの力では限界がある!
●大きな組織を動かすために求められるリーダーシップの考え方
●トップマネジメントは普通ではいけない~「一か八かの人材を抜擢」の真意
●後継者に必要な3つの要素とは?
●後継者育成に「アセスメント」を活用する意義
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