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就活生から284作品、採用担当者から118作品が寄せられる
生成AIの急速な普及や採用活動の早期化、初任給の引き上げなど、近年の就職・採用市場は大きく変化している。こうした変化は、就活生と採用担当者それぞれの目にはどのように映っているのだろうか。日々の就職活動や採用業務のなかで感じた違和感や戸惑い、時代の変化を、短い言葉で切り取った作品からは、現在の就活・採用市場の一面を読み取ることができた。今回の企画では、2027年卒の「就活会議」会員を対象とした「2027年卒 就活川柳・短歌」と、2027年卒採用を実施した企業の採用担当者を対象とした「2027年卒 採用川柳・短歌」を募集。就活生から284作品、採用担当者から118作品の計402作品が寄せられ、それぞれ11作品、10作品が入選した。
なお今年度の作品の特徴として、生成AIを活用した就職活動や、企業の採用活動の早期化、初任給の引き上げなど、2027年卒の就職・採用市場を取り巻く環境の変化を題材としたものが多く見られている。
【就活生部門】「生成AI」や「採用早期化」を風刺する作品が入選
「2027年卒 就活川柳・短歌」の最優秀賞には、「“素直さ”を 五パターンほど 生成中」が選ばれた。企業が求める「素直さ」という人間的な資質を、生成AIによって複数パターンに“最適化”して応募するという、現代の就職活動が抱える矛盾を表現した作品だ。
優秀賞には、「親の知恵 バブルがすぎて バグが出る」と「解禁日 ニュースで知りぬ 選考後 報じる御社も とっくに締切」の2作品が選出された。
前者は、親世代の就活経験や価値観と現在の就職活動とのギャップを、「バブル」と「バグ」という言葉の対比で表現。後者は、形式上の選考解禁時期と、実際には早期化が進んでいる採用市場とのずれを詠んだ作品となっている。
このほか、佳作には「AIの 嘘を見抜くも AIか」や「早期化と ゼミの間の 板挟み」など、生成AIや採用早期化によって生じる就活生側の戸惑いを表現した作品が選ばれた。
【採用担当者部門】「初任給」や「AI」、「辞退」などがテーマに
「2027年卒 採用川柳・短歌」の最優秀賞には、「初任給 アップで先輩 モチベダウン」が選出された。人材獲得競争を背景に新卒初任給を引き上げる企業が相次ぐ一方、既存社員との待遇差が新たな課題となり得る状況を、「アップ」と「ダウン」の対比で表現した作品だ。
優秀賞には、「鉄壁の AI防御に 隠れてる 君のペルソナ どこに捜せば」が選出。
生成AIの普及によって応募書類の完成度が高まるなか、採用担当者が学生本来の個性や人物像をどのように見極めるかという課題を詠んだものになっている。
佳作には、「辞退率 大谷の打率 超えそうで 胃薬片手に メールを打つ日」や「早期化で 大学一年 もう標的」など、採用辞退や採用活動の早期化を題材とした作品も選ばれた。
また、「お互いに AI駆使し 相対す 人間力で 判断しあう」のように、就活生と企業の双方がAIを活用することで、最終的には人間同士の価値を見極める必要があるという、AI時代の採用活動を象徴する作品も見られた。
川柳・短歌から見える、2027年卒就活・採用の変化
今回寄せられた作品には、単なる就活や採用活動の苦労だけでなく、現在の市場環境そのものを捉えた作品が多く見られた。就活生側では、生成AIによる応募書類の作成や、採用活動の早期化による大学生活との両立、親世代との価値観の違いなどが題材となった。一方、採用担当者側では、初任給の引き上げに伴う既存社員とのバランス、生成AIによる応募者理解の難しさ、内定辞退への対応などが描かれている。
立場は異なるものの、双方の作品に共通しているのは、従来の就職・採用活動のあり方が変わりつつあることへの戸惑いや模索である。生成AIをはじめとする新たな技術の活用が進む一方で、「人らしさ」や相互理解といった従来から重視されてきた要素をどう捉えるかも、引き続き重要なテーマとなっている。
入選21作品と審査員による寸評・解説は、「2027年卒 就活川柳・短歌/採用川柳・短歌」オフィシャルページで公開されている。
●「2027年卒 就活川柳・短歌/採用川柳・短歌」 入選作品発表|HR総研
また、今回の「2027年卒 就活川柳・短歌」の入選作品は、2026年8月6日付の「東洋経済オンライン」でも紹介され、生成AIや就活の早期化など、現在の就職活動をめぐる変化を映した作品として取り上げられている。
●「早期化で秋より先に飽きがくる」「AIで自己の強みも生成中」…《就活川柳・短歌》から読み解く《学生のホンネ》|東洋経済オンライン
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