キャリア採用を増やす企業は、新卒採用を増やす企業の約2.5倍。「キャリア採用だけ増やす」企業が、「新卒・キャリア採用とも増やす」を大幅に上回る

今年度の新卒採用・キャリア採用について、それぞれ採用予定人数を訊いたところ、新卒採用では「前年度並」の回
答が最も多いのに対し(73.8%)、キャリア採用では「前年度より増やす」が最も多く過半数を占めた(51.0%)。
さらに、企業別に新卒採用・キャリア採用の増減を確認したところ、「キャリア採用だけ増やす」企業(33.1%)が、「新卒採用・キャリア採用とも増やす」企業(18.4%)を大幅に上回り、企業の人材採用における“キャリア採用シフト”の傾向があきらかとなった。
(「今年度の採用予定人数(昨年度比)」、「今年度の採用予定人数(昨年度比(詳細))」参照)

キャリア採用の課題は、企業規模を問わず、応募者の〈質〉が最も多い。

新卒採用・キャリア採用について、それぞれ課題と感じている点を訊いたところ、新卒採用は、(1)選考中辞退・内定辞退の増加(54.0%)、(2)応募者の〈質〉(52.6%)、(3)応募者の〈量〉(42.4%)の順。キャリア採用は、(1)応募者の〈質〉(62.4%)、(2)応募者の〈量〉(46.0%)、(3)応募者の見極め(38.3%)となり、新卒採用・キャリア採用で異なる結果が得られた。特に、キャリア採用における応募者の〈質〉については、企業規模を問わず、最も多くの企業が課題として挙げており、求める人材になかなか出会えず苦戦していることが窺える。
(「新卒採用・キャリア採用における課題(複数回答)」、「キャリア採用における課題(複数回答)[企業規模別]」参照)


弊社の考察―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
昨今、キャリア採用の活性化が広く報じられていますが、今回の採用ご担当者様アンケートでも、企業の人材採用に
おいて“キャリア採用シフト”が急速に進んでいることがあきらかとなりました。人材獲得競争が激しくなるなか、大手~中小企業を問わず、求める人材になかなか出会えず苦戦している様子が窺えます。
これまで企業の人材採用は、新卒一括採用が主であり、キャリア採用はサブ的な欠員補充の位置づけでした。いま、
潮目が大きく変わり、コア人材獲得のためのキャリア採用に取り組む企業が増えています。長年にわたりノウハウが蓄
積された新卒採用とは異なり、キャリア採用では、母集団形成の手法、選考のスピード感、意思決定させるプロセスな
ど、新卒採用とは別の戦略・戦術が求められます。今後、キャリア採用においても、適性検査を活用した科学的な見
極めの手法、データを蓄積し PDCA を実践する方法など、各社において実効性のある施策~ノウハウを蓄積し、それ
ぞれの“勝ち筋”を見つける取り組みがなされていくことと思われます。
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調査概要;
内容    :2023 年度 新卒採用・キャリア採用に関するアンケート(新卒採用は、2025 年卒予定の大学・大学院生を対象とした採用を指す)
対象    :企業の採用ご担当者様
実施期間  :2023 年 7 月 19 日、11 月 14 日
有効回答数 :375 名

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企業の人材採用は、キャリア採用シフトの傾向強まる。 人材獲得競争を背景に、応募者の質が最大の懸念に。