求職者の約5割が「メリットあり」と回答

ここからは、エンワールド・ジャパンが運営するサービス登録者の回答を紹介する。「中途採用比率公表義務化」について「求職者はメリットを感じているか」と尋ねた。その結果、「メリットがある」との回答が47%(外資系企業社員46%、日系企業社員48%)となり、求職者の約半数はメリットを感じていることがわかる。
2021年4月施行「中途採用比率公表義務化」の認知度は約2割。エンワールド・ジャパンが意識調査の結果を発表
「メリットがある」と回答した人に具体的な内容を聞いた。その結果、最も多い回答は「求職の際に企業の体質を比較しやすくなる」で、外資系企業社員が69%、日系企業社員が66%となった。
2021年4月施行「中途採用比率公表義務化」の認知度は約2割。エンワールド・ジャパンが意識調査の結果を発表

「中途採用比率公表義務化」が役立つ場面は「転職活動で企業を選ぶとき」が最多

また、「中途採用比率」の公表義務化され、役立つ場面はどこかを聞いた。外資系企業社員の回答で最も多かったのは「転職活動で応募企業を選ぶとき」で、「大変役立つ」、「役立つ」を合わせて72%となった。続いて「入社企業を選ぶとき」が合計63%という結果であった。
2021年4月施行「中途採用比率公表義務化」の認知度は約2割。エンワールド・ジャパンが意識調査の結果を発表
また、日系企業社員にも同様の傾向が見られる。「転職活動で応募企業を選ぶとき」が「大変役立つ」、「役立つ」合わせて74%、次いで「入社企業を選ぶとき」の合計が66%だった。
2021年4月施行「中途採用比率公表義務化」の認知度は約2割。エンワールド・ジャパンが意識調査の結果を発表
最後に、外資系企業および日系企業社員から得られた自由回答を紹介したい。

・「中途採用者公表義務化」が役立つ場面
「中途でも馴染みやすい職場環境かなど、企業文化の理解ができる」
「人材育成についての、企業方針の推測が可能」
「年齢に関わらず尊重し合える社風か否かの判断ができる」

・「中途採用比率公表義務化」に期待すること
「転職市場の流動性の向上」
「企業の情報公開の透明性」
「転職に対するネガティブイメージの払拭」
「年齢に関係なく経験を活かせる働き方の一般化」

「中途採用比率公表義務化」の施行が来年に迫っているなか、認知度や企業側が感じるメリットにはまだまだ課題があるように思える。求職者が感じるメリットを、企業側のメリットとして活かせるよう、求職者へのアピールの機会として捉えてみてはどうだろうか。
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