中小企業において「賃金制度改革」が非常に重要かつ深刻な経営課題となっています。人材の採用・定着に向けてなんとか賃上げを続けているところが大半ですが、それでも大手企業との待遇格差は埋まらず、業績の低下傾向も相まって、これ以上の人件費増は限界という声も聞かれます。あるいは現時点では業績が好調な企業でも、中長期視点で考えた際、このままのペースで人件費を増やしていっていいのか、という点は不安視されています。加えて、少子高齢化による人手不足傾向が加速度的に進む中、「シニア人材の確保と定年延長を人件費の面からどう解決していくか」ということも今後の課題となります。
単純な賃上げが難しくなる状況下において、近年では「賞与や退職金」を「廃止または減額」することで給与増にあてるという新たな動きが出てきています。公表されている先行事例自体はまだ少なく、かつ大手企業のものが大半ですが、水面下では中小企業においても同様の制度改革が進んでおり、コンサルティングの現場でも日々相談が増えてきています。
仮に、「給与増」を軸として「賞与・退職金」も含めた基本構成を戦略的に見直す場合、それにより得られる成果はある面では大企業よりも中小企業の方が大きいでしょう。採用難や人手不足感はもとより中小企業の方が感じていますし、「賞与・退職金」より「給与」を強く意識する層は賃金水準から見ても中小企業の社員・求職者にこそ多く、ニーズにもマッチすると考えられるからです。
一方で、一度構成を変えてしまうと容易に後戻りができないことから、リスク面も含めた慎重な議論が求められます。賃金制度設計も自ずと複雑かつ高度になっていく(法的な対応の面も含めて)ことにも注意が必要です。そもそも、「給与増」の方法だけが必ずしも是ではないですし、従来型の「給与・賞与・退職金」のリバランスが最適なケースもありえます。
本セミナーでは、特に中小企業での賃金制度構築・運用の支援実績が豊富なコンサルタントが、新たな設計思想を含めて中小企業の賃金制度改革について解説します。その上で、各社ごとの課題感や賃金ポリシーに応じた柔軟な見直し方法についてもご提案します。
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