ProFuture代表の寺澤です。
2025年9月11日、株式会社マイナビは、2026年卒業予定の全国の大学生・大学院生を対象に実施した、「2026年卒 大学生キャリア意向調査8月<就職活動・進路決定>」の結果を発表しました。その中で、「就職活動を表す漢字一文字」を聞いたところ、1位は「苦」、2位が「楽」という結果となりました。

2022年卒から2025年卒まではずっと1位「楽」、2位が「苦」となっていましたので、4年ぶりに1位と2位が入れ替わったことになります。また、文理男女別に見ると、文系は男子・女子はともに「苦」が1位で、2位は男子が「楽」、女子が「挑」でしたが、これに対して理系は男子・女子ともに「楽」が1位、「苦」が2位となっています。

それぞれの選択理由では、「面接やインターンでの失敗が多く、苦しかった」(文系男子)、「当初思っていたよりも簡単に内々定をもらうことができて、企業の人と話すことも楽しかったため」(理系男子)など、文理で就職活動の苦楽の感じ方にギャップがうかがえます。

また、「あなたの就職活動のテーマ曲」では、前年に引き続きMrs. GREEN APPLEの「ケセラセラ」が1位に選ばれています。“なるようになる”というポジティブなメッセージ性が就活生に受け入れられているようです。
第175回 【26卒・27卒採用動向】内定充足率と面接開始時期の関連性―内定者充足率が低い企業ほど早期から採用活動を実施

大企業よりも先行する中堅企業

さて、今回も前回に引き続き、HR総研が人事採用担当者を対象に実施した「2026年&2027年新卒採用活動動向調査」(2025年6月3~14日)の結果を紹介します。ぜひ参考にしてください。

※以下、同調査結果の割合(%)は、小数点以下を四捨五入して整数で表示しています。

まず、2026年新卒採用の面接開始時期から見ていきましょう。

企業規模別に見ると、「2024年5月以前」から「2024年12月」までの、2024年の内に開始した割合は、1001名以上の大企業では50%とちょうど半数、301~1000名の中堅企業では57%と6割近くになっています[図表1]
[図表1] 企業規模別 2026年卒採用の面接の開始時期(予定含む)
一方、300名以下の中小企業は36%と最も低い割合となっています。

開始時期のピークは、いずれの規模も「2025年3月」で、大企業で21%、中堅企業で18%と2割程度となっています。中堅企業では「2024年5月以前」から開始している企業が「2025年3月前半」と同じ18%となるなど、早期に開始している傾向が見られます。一方、2024年内の開始が最も少なかった中小企業は、「2025年3月」が26%と4分の1以上を占めるのをはじめ、「2025年3月」以降が47%と半数近くに上っています。

次に、2025年6月時点の内定者充足率別に面接開始時期を比較すると、内定者充足率が高い「内定者充足率80%以上」の企業群では、「2025年3月」がピークで43%と4割以上に上る一方、内定者充足率が低い「内定者充足率20%未満」の企業群では、「2024年5月以前」がピークで18%となるなど、インターンシップが本格化する前の「2024年7月」までに開始した割合が32%と早期に3割を超えています[図表2]
[図表2] 内定者充足率別 2026年卒採用の面接の開始時期(予定含む)
他方、「内定者充足率80%以上」で「2024年7月」までに開始した割合は半分以下の14%にとどまります。内定者充足率が低い企業ほど、非常に早期から採用活動を行っていたことが分かります。

主体性の有無が評価を分ける

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