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ES作成時のAI活用、利用は「毎回」か「未使用」かで二極化
ChatGPTなどの生成AIは、就職活動におけるエントリーシート(ES)作成にも広がりを見せている。しかし、その活用度合いには個人差があり、企業の採用担当者もいまだ正確に見極められていないのが現状だろう。就活生のES作成における生成AI活用の実態は、どうなっているのだろうか。Synergy Careerの調査では、ES作成時にAIを「利用したことがない」と回答した学生が最も多かった。一方で「毎回」、「ほとんどのESで利用している」と回答した学生も一定数いたことから、AIの活用頻度は大きく二極化していることが明らかとなっている。AI活用が話題となる中でも、慎重に距離を置く学生も少なくないようだ。

利用ツールは「ChatGPT」が圧倒的。就活特化型AIも健闘
ES作成時に使用されたAIツールとしては、「ChatGPT」が圧倒的に多く挙がった。加えて、「就活AI byジェイック」や「ES Maker」など、就活に特化したAIツールも一定の存在感を示しており、複数のツールを併用する動きもみられる。
活用シーンは「文法チェック」と「文章構成」が中心
AIの利用目的としては、「誤字脱字や文法チェック」や「文章のたたき台作成」が上位を占め、質の高いES作成に役立てている様子がうかがえる。さらに、「自己分析」や「ネタ出し」など、思考の整理を助ける用途でもAIが活用されており、文章表現における支援にとどまらない役割を果たしている。
約9割が「AI利用で選考通過率50%以上」と実感
AIを活用してESを作成した学生のうち、86.5%が「選考通過率50%以上」と回答しており、AIの活用が一定の成果につながっている様子がうかがえる。中でも21.4%は「通過率100%」と回答しており、ES選考におけるAIの効果を高く評価している学生も少なくないようだ。
AI活用にポジティブな声が多数の一方、依存への懸念も
AI活用に対するイメージでは、「ポジティブ」および「ややポジティブ」と回答した割合が約半数を占め、肯定的に捉える学生が多かった。特に「1人で悩まずに済む」、「時間短縮」といった心理的負担の軽減が評価されているようだ。一方で、「自分で考える力が弱まる」、「個性が伝わらない」など、依存リスクやオリジナリティの欠如を懸念する声も一定数あった。


約半数が「AI利用はバレる」と感じている
AIを使ったことが企業側に「バレる」と感じている学生は55.5%にのぼった。ただし、反対に「バレない」とする学生も44.5%おり、リスク認識には個人差がうかがえた。AIの使用にあたり、バランス感覚と自己責任が求められるフェーズに入っているといえそうだ。
出典:https://reashu.com/report-ai-chatgpt-es/
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