「組織改善の難しさ」は、大企業・中堅企業・成長ベンチャー企業が共通して直面する悩みだろう。
著者の一人宮本氏は、エンゲージメント日本一を決める「ベストモチベーションカンパニーアワード」で3年連続1位を獲得し、殿堂入りした株式会社メッセホールディングスのCOO(最高執行責任者)。メッセHDは、経営理念を体現するビジョンに「居場所革命」を掲げる。お客さまの居場所、社員が成長する居場所をつくることが社会貢献に繋がるという考えだ。では、どのようにしてこのビジョンを社内に浸透させ、全員参加型で事業を創る組織へと変革できたのだろうか。その答えが『組織X』だ。本書では、同社がやり抜いた“24のメソッド(理論)”と実践事例が余すことなく紹介される。

また、もう一人の著者の白木氏はメッセHDの組織改革を支援した株式会社リンクアンドモチベーション所属。巻末には、著者2人と有識者(慶應義塾大学大学院特任教授 岩本氏/一橋大学大学院客員教授 名和氏)の三者鼎談もそれぞれ掲載されている。
組織開発やリーダー育成に関わっている人にとっては必読の一冊だ。

書籍名:組織X 「エンゲージメント」日本一3連覇企業が語る、24のメソッド×事例
出版社:プレジデント社
書籍発売日:2024年2月15日
『組織X  「エンゲージメント」日本一3連覇企業が語る、24のメソッド×事例』 宮本 茂、白木俊行(著)(プレジデント社)

▼内容紹介

普通の企業でも、最高に幸せな組織をつくれる!
「何のために経営しているのか、わからない」
「現場が疲弊し切っている」
「社員が何を考えているのか、わからない」
「いい人財が育たず、業績も上がらない」
「社内のコミュニケーションがうまくとれていない」

こうした悩みを抱える経営者やビジネスパーソンは、数多くいらっしゃるでしょう。
そうした課題をすべて解決し、強みへと変えることができる。
その原則を24個にまとめた新時代の理論『組織X』として、わかりやすい事例とともにお伝えする1冊です。
(版元ホームページより/HRプロ編)

▼目次

第1章 「メッセフィロソフィ」の確立へ。成功企業の軌跡とは……
Part.1 概論~変革の秘訣は「3つのキーワード」にあった
Part.2 物語~メッセ創業から日本一まで、変革の道のり
Part.3 総括~自社の事例を、汎用的な理論『組織X』へ
第2章 『組織X』の全体像を紐解くPCマトリクス
Part.1 コアフレームとなる「経営の4P」を理解する
Part.2 重要なのは「事業⇔組織」「経営⇔現場」の両立
Part.3 4Pを回して、組織をトランスフォーメーションさせる
Part.4 4つのCで4Pをつなぐ「PCマトリクス」
第3章 すべての道標となるPhilosophyの原則と事例
Part.1 Philosophy(理念策定)の原則
Part.2 Philosophy(理念策定)の事例
第4章 顧客価値を定めるPositioningの原則と事例
Part.1 Positioning(戦略策定)の原則
Part.2 Positioning(戦略策定)の事例
第5章 現場自律を生み出すPerformanceの原則と事例
Part.1 Performance(業績向上)の原則
Part.2 Performance(業績向上)の事例
第6章 個性を発揚させるPeopleの原則と事例
Part.1 People(人財開発)の原則
Part.2 People(人財開発)の事例
第7章 「4つのC」でつなぎ、完成する『組織X』
Part.1 Corporate-identity(企業個性)でつなぐ理念と戦略
Part.2 Corporate-identity(企業個性)の事例
Part.3 Center-pin(目標接続)でつなぐ戦略と業績
Part.4 Center-pin(目標接続)の事例
Part.5 Confidence(信頼構築)でつなぐ業績と人財
Part.6 Confidence(信頼構築)の事例
Part.7 Commit(理念浸透)でつなぐ人財と理念
Part.8 Commit(理念浸透)の事例
第8章 トレンドに左右されない「人的資本経営」戦略
著者鼎談:慶應義塾大学大学院政策・メディア研究家 特任教授 岩本 隆 氏
第9章 スパイラル型で進化する「未来のイノベーション組織」とは?
著者鼎談:一橋大学大学院経営管理研究科 客員教授 名和高司 氏

▼著者プロフィール

【宮本 茂(みやもと しげる)】
株式会社メッセホールディングス COO(最高執行責任者)
1977年生まれ。2001年に東京大学大学院工学系研究科修了、同年ソニー株式会社入社。2004年、東京を中心に遊技業を基幹事業とする株式会社メッセ入社。店舗運営、営業、人事を経験し、2017年から現職。エンゲージメント日本一の企業を決める「ベストモチベーションカンパニーアワード」で、2021年から3年連続で日本一となり、史上初の殿堂入りを果たす。同じく2021年には、新規事業として本格的フィンランド式サウナ「ROOFTOP」、都内最大級のコワーキングカフェ「LifeWork」を、2023年には世界最大級のサウナ室を誇るコワーキング&サウナ「MONSTER WORK & SAUNA」をオープンさせるなど、次世代複合型の居場所施設のプロデューサーを務める。

【白木 俊行(しらき としゆき)】
株式会社リンクアンドモチベーション インキュベーション推進室 室長
1983年生まれ。2007年に早稲田大学理工学部卒業、同年株式会社リンクアンドモチベーション入社。大手企業向けコンサルティングに従事した後、2010年、自社のR&Dを担うモチベーションエンジニアリング研究所の立ち上げに参画。2017年には、成長企業向けコンサルティング事業および投資事業の責任者に就任。中堅企業からスタートアップまでを幅広く、トータルでの組織人事コンサルティングに従事。2023年、投資・事業開発を行うインキュベーション推進室を立ち上げ、室長に就任。
  • 1

この記事にリアクションをお願いします!