「採用ホームページ」重視の大企業と、「就職ナビ」重視の中堅・中小企業

次に、26卒採用で重視した施策(複数回答)について見てみましょう。企業規模別に見ると、大企業では「採用ホームページ」が最多で、53%と半数以上の企業が挙げています[図表7]
図表7]企業規模別 26卒採用で重視した施策(複数回答)
次いで、「就職ナビ」「対面型セミナー・説明会」がともに32%、「オンライン型セミナー・説明会」「対面型インターンシップ」がともに29%と3割前後で続きます。なお、「オンライン型インターンシップ」は21%にとどまるなど、「オンライン型」よりも「対面型」重視の傾向となっています。

中堅企業では、最多は「就職ナビ」の50%で、次いで「採用ホームページ」と同率で「内定者フォロー」が39%と、大企業(24%)より15ポイントも高くなっています。内定充足率「0%」の割合が大企業より顕著に高い中堅企業において、内定者フォローは特に重要な課題となっているのでしょう。次に「オンライン型セミナー・説明会」が36%で続き、「対面型セミナー・説明会」は29%と3割を下回っています。なお、セミナー・説明会においては大企業と違って「オンライン型」重視の傾向がうかがえます。また、大企業では12%にとどまった「求人票」と「逆求人型サイト」が、いずれも21%と2割を超えているのも特徴です。

一方、中小企業では、中堅企業同様に「就職ナビ」がトップとなるも28%と3割に満たず、次点の「採用ホームページ」も23%にとどまるなど、多くの企業に共通した重点施策はないようです。個別の施策ではなく、「特に重視したものはない」と回答した企業が21%と2割を超えているのも中小企業の特徴と言えます。

次に、「内定者充足率80%以上」、「内定者充足率20~80%未満」、「内定者充足率20%未満」の3グループに分けて、26卒採用で重視した施策(複数回答)を見てみます。内定者充足率が高い「内定者充足率80%以上」の企業群が26卒採用で重視したこととしては、「採用ホームページ」が最多で34%、次いで「対面型インターンシップ」と「内定者フォロー」がともに29%などとなっています[図表8]
図表8]内定者充足率別  26卒採用で重視した施策(複数回答)
学生の中には志望企業の採用ホームページをよく見てインターンシップに応募する学生も多くおり、そのような学生をターゲット層とする企業にとって、“採用ホームページを魅力的で分かりやすい構成・内容にすること”は、とても重要な施策であるといえるでしょう。また、自社の求めるターゲット層と出会い、確実に採用につなげていくために、「対面型インターンシップ」や「内定者フォロー」(いずれも29%)も重視されているようです。

一方で、内定充足率が低い「内定者充足率20%未満」の企業群では、「就職ナビ」を重視する企業が最も多く、45%と半数近くに上っているという特徴があります。ターゲット層の応募者や内定者を増やす以前に、そもそものエントリー数自体を増やすことに重きが置かれているようです。

内定者充足率はプレエントリーの段階ですでに明暗が

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