面接は依然としてオンライン型が主流派

ここからは、面接について見ていきます。まずは、文理別に面接を受けた社数を比べてみると、2025年3月上旬の段階でまだ面接を受けたことがない、つまり「0社」の割合は文系7%、理系9%とどちらも1割にも満たず、ほとんどの学生は1社以上の面接を受けていることが分かります[図表6]。最多は、文系・理系ともに「6~10社」でそれぞれ23%、22%と2割を超えます。次いで、文系は「4~5社」(20%)、「3社」(14%)が続き、理系では「3社」(17%)、「4~5社」(16%)、「2社」(15%)が多くなっています。文系では「11~15社」(10%)、「21社以上」(7%)など、面接社数の多い区分の割合も高く、それぞれ5%、1%にとどまる理系とは差がついています。

面接社数が“3社以内”(「1社」~「3社」の合計)と“4社以上”(「4~5社」~「21社以上」の合計)で分けて比べてみると、文系はそれぞれ30%、64%と圧倒的に“4社以上”が多くなっているのに対して、理系はそれぞれ43%、48%とそれほどの差は見られません。[図表2][図表3]のセミナー参加社数でも見られたように、面接社数においても文系のほうが理系を上回る活動量となっています。
[図表6]文理別 面接を受けた社数(全体)
次に、面接の実施形式について、対面型とオンライン型に分けて社数を比べてみます。まず、対面型の面接社数では、「0社」は文系20%、理系は31%と3割を超え、理系のほうが10ポイント以上高くなっています[図表7]。これだけの差がつく理由としては、文系は会社・会場に呼び込んで対面型で面接するのに対して、理系はオンライン型面接で実施している企業が存在するということが考えられます。文系と比べて卒業研究・実験で忙しい理系には、移動時間を省くことで拘束時間を短くする企業側の配慮が感じられます。

文系で最も多いのは「1社」27%で、次いで「2社」19%となり、“3社以内”は63%と6割を超えます。理系では、「2社」が23%で、22%の「1社」を僅差で上回っていますが、「3社」は11%とその半分程度にとどまり、“3社以内”は55%と文系を下回ります。
[図表7]文理別 対面型面接を受けた社数
オンライン型の面接社数では、「0社」は文系14%、理系15%と、ほぼ同程度の割合となっています[図表8][図表7]の対面型面接と比較すると、文系・理系ともに「0社」の割合はオンライン型面接のほうが少なく、コロナ収束後は選考活動のオンライン型から対面型への回帰に向かっているものの、まだまだオンライン型面接のほうが主流であることがうかがえます。“3社以内”と“4社以上”に分けて比べてみると、文系ではそれぞれ35%、51%と“4社以上”のほうが多くなっているのに対して、理系ではそれぞれ50%、35%とほぼ逆の割合となっており、オンライン型においても面接社数では文系が理系よりも顕著に多い傾向が見られます。理系のほうが、セミナーへの参加段階で企業の絞り込みが進んでいる分、面接社数においてもその影響を引きずっていると言えます。
[図表8]文理別 オンライン型面接を受けた社数

「2024年12月」までに8割が面接を経験

この記事にリアクションをお願いします!